45 家族と
どうぞよろしくお願いします。
「そうなんだ……。
後で、あ、でも、私、学校の演習ですぐここを発つので……」
「手紙書くよ。出していい?」
「うん。ちょっと待ってて!」
私は家に戻り、ライオネルに買ったお土産と自分のノートとペンを持って出た。
「これ、学校のだからそんなにすごいお土産じゃないんだけど」
ライオネルには兄と同じノートと携帯用の筆記用具のセットにしたのだ。
これに刺繍したハンカチもつけちゃう!
自分のノートに学校の住所と女神寮3年ペスカ・リオと書付けて破いて渡す。
「これが学校の寮と今の学年。
スノウのお店がわかったら是非教えて欲しい」
ライオネルは受け取ってくれて頷いた。
「うん、ありがとう。必ず書くよ。
本当は見送る時にこういう話をしたかったな」
「うん、そうだね。
でも、何となく村の大人の目が怖くて。
スノウとライオネルと話していたら、ふたりが後で何か言われるかもって感じもしたし。
でも、我慢できなくて声は掛けちゃったけどね……。大丈夫だった?」
「ああ、何となくね。
俺達も返事できなくて、ごめん。
大丈夫だったよ」
「良かった……」
「ペスカ、もうここには戻ってこない?」
「うーん、学生のうちなら、帰って来られるかもしれない。
卒業してからの仕事がまだよくわからないから……」
「そうか、そうだよな。
うん、手紙書く。ありがとうな。気をつけて!」
ライオネルを見送りながら考える。
スノウ、王都にいたんだ。
もっと私が出歩いていたら、見つけられたのかな……。
ライオネルと入れ替えのようにクインとアメリが帰ってきたのが見えた。
私は大きく手を振った。
クインとアメリには学校で買えるリボンにしたのだ。
ピンクと水色と緑と黄色と赤と白。
選べなくて全色買っちゃった。
すごく喜んでくれて、ふたりで分けなねと全部あげることにした。
「お姉ちゃんはいいの? あ、髪留め使っているんだ」とクイン。
「ん、かわいい。ピカピカしてる!」とアメリ。
「友達にもらって……」
母が「マリアとかいう女の子?」と聞いてきた。
手紙にマリアのことをよく書いているからだな。
「ん、女の子じゃなく……。
マリアにはとてもお世話になってる、お家にも遊びに行かせてもらってるし」
「……女の子じゃなく?」
父が呟く。
母が笑った。
「あらあら、いいじゃないの!」
兄へのお土産を託し、父と母にもハンカチを渡した。
そろそろ出発することに。
父と母とクインとアメリに見送られる。
クインが来年10歳だよな。もし……。
なんかいろいろ考えちゃうけど。
まあ、話したいことは手紙にすればいいか……。
私はまたジョイに乗ると身体をベルトで固定し、みんなに手を振った。
「また来てねー!」「気をつけて!」「ジェラルドさん、ありがとうございます!」「またね!」
見送られて再び空へ。
「このまま真っすぐ行くよ。
ここから2時間くらいかな?」
「ジェラルドさん、ありがとうございました!」
「私もペスカのお父さんと話ができて良かったよ。
とてもいい家族だな」
「はい!」
読んで下さり、ありがとうございます。
お父さん、娘が多いから、ね。いろいろ心配、大変だね!




