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27 演習2回目

どうぞよろしくお願いします。

 3年生は2回目の演習に出た。


 フレイが、キルシェから解放されたー! と喜んでいる。



「本当にだらしないんだから!

 嫌なら嫌って言えばいいじゃん!」


 フレイと同じ魔神寮のユミエラが怒ったように言った。


「まあまあ、かわいがってる子に泣いちゃうようなことは言えんでしょう」


 私は笑って答える。


 たぶん強く言うと泣くんだろう。

 智恵理がそうだった。

 大きな茶色の瞳を潤ませて、やけにキラキラして、大粒の涙を溢す。


 無理だ、勝てないだろう。

 一護もそうだった。


 

「今回は前回行ったところまで最短で行く。

 そこから森に入るから、別れて細かく探索しよう。

 フレイ、いいな!」


 ハーブの言葉にフレイはもちろん、みんな頷く。


 最短でということでモンスター避けの薬(線香みたいな煙で香りを出すやつ)を使い、どんどん進む。


 2日で前回到達した一番奥の野営跡地に着くことができた。

 前回は捜索しながら、戻ることも考えながらだったから、思ってたより奥じゃなかったんだね。


 そこをベースキャンプとして、それぞれ探索を進めることに。


 ハーブがここに残り、私とフレイのペア、ユミエラとケビンのペアが探索に出ることになる。


「俺、ペスカの方がいざという時、戦いやすいんだけど……」


 ケビンがペア替えを申し出るが却下された。


 探索なので、戦うようなことにならないように逃げろということ。



 なんだか、すごい久しぶりにフレイとふたりで話をする機会だ。


「ペスカ……、その、ずっと悪かったな」


「うん? まあ、私もチームのみんなも同じだよ、キルシェのことでしょ。

 まあ、慣れれば、子どもみたいだし。

 フレイにとっても妹みたいなんでしょ」


「ああ! そう、妹みたいな!

 でも、本当の妹なら、一発叩いてやれるのに、それができない、他人だから……」


「本当の妹も叩かないで欲しいけど……。

 とにかく早く相棒のドラゴンを探さないとね」


「ああ、相棒の竜がいれば、俺、魔神寮を出れるんだ」


 私はびっくりしてフレイを見た。


「え? 寮を出てどこへ?」


 フレイは微笑んだ。


「竜騎士ってなかなかいないからさ、あんまり知られてないけど。

 竜が来たら寮に一緒にいられないだろ。

 竜の小屋がある場所に移るんだ。

 そうしたら、キルシェからも解放されるから、一石二鳥なんだけど……」


「そうなんだ!?

 それは知らなかった!!」


「それから、ヒーラーの件だけど……。

 なんで勝手にあんな約束するの?」


「あーでも言わないと、キルシェは納得しないでしょう。

 私だって、フレイと同じだよ……。

 キルシェには……、弱い。

 それにああ言っとけば、キルシェも魔法の勉強を頑張るでしょ」


「じゃあ、ヒーラーを降りるつもりはない?」


「いや、約束したから、キルシェがA級になったら、代わるよ。

 たぶん、もう、フレイは竜騎士になっていて、学校も卒業する頃かもしれない。

 せっかく頑張って追いかけてきたんだもん。

 せめて学校にいる間はパートナーになってあげなよ」


「学校にいる間?」


「ん? 学校でのヒーラーだから、卒業すればおしまいでしょ。

 まあ、幼馴染はずっと続くか!」


「ひどいな、人のことだと思って……」


読んで下さり、ありがとうございます。

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