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23 ヒーラー交代宣言

どうぞよろしくお願いします。

「ペスカ?」

 

 ユミエラに声をかけられて、はっとした。


 音や視界が今のこの世界に戻ってくる。


「具合悪い?」


 ユミエラがやけに心配そうだ。

 私は急いで頭を振って返事をした。


「ごめん、大丈夫!

 ちょっと気になってること、急に思い出して考え込んじゃった。ごめん!」


 ユミエラはちらりとフレイとキルシェの方を見た。


 あ、キルシェ、魔神寮でもちょっと問題になってるのかな?


 ハーブが怪訝そうに言う。


「チームの話し合いだから、部外者は出て欲しいんだが」


「キルシェ、いい加減離れてくれよ」


 困ったようなフレイの声。


「学校に来ればフレイとずっと一緒かと思ってたのに、演習とかでいないんだもん!

 そのぶんも一緒にいないと!」


 キルシェの甘えたような声。


「悪い……、妹みたいな子で……。

 一緒に話を聞いてもいいか?」


 フレイの言葉に私達は少し困って顔を見合わせる。


「キルシェ、フレイのヒーラーになるから!」


 フレイがギョッとした顔をした。


「ヒーラー?

 ヒーラーにはペスカがいるけど」


 ユミエラがそう言ってくれる。


 キルシェが私を見て目を細めた。


「今はね。

 私がヒーラーとしての実力がついたら、フレイのヒーラーに私がなるから!」


 あ、そういうこと。


 私は微笑んで返事をする。


「わかった。

 今、私は女神系のスキルの治癒・回復魔法でのランクで……、2年生の時A級だった。

 ユミエラ、魔神系のランクもだいたい同じと考えてよい感じ?」


「そうね。でも、もうペスカ、今はSを越えて……」


 私は微笑んだ。ユミエラが言いかけたのをやめた。


 そうなのだ。チームを組んだ2年生の時点ではA級だったが、すぐ、S級にパスし、3年の今はSS級のテストを受けるように言われている。


 1年生がこれから頑張って、優秀なら2年の途中から終わりまでにはA級に到達できるだろう。


「あなたがA級になったら、フレイのヒーラーになればいい」


 フレイとハーブが驚きの声を上げる。


「えっ!」


「ペスカ、チームとしてそれは……っ!」


「今すぐじゃない。

 彼女、キルシェがA級になれた時点でってこと。

 魔神系のヒーラーならA級で十分強い部類だよ。

 その頃にはユミエラも他のみんなも学年上がってるだろうし、補い合えると思うけど」


「えっ? 俺は?」


 ケビンが困ったように言う。


 そっか、ケビンは付与魔法と結界魔法があった方が戦いやすい。


「あ……、じゃあ、ケビンと私が出て、誰かひとり入れるとか」


 ケビンが真剣な表情になる。


「そうしたら、ペスカ、俺のヒーラーになってくれる?」


「そうだね。ケビンのジョブと私の魔法との相性もいいから、ありかもね。

 キルシェ、早くA級にならないと、フレイが卒業になっちゃうから、頑張って!」


 キルシェが頷く。


「うん、頑張る」


 とりあえず……、フレイが相棒のドラゴンを見つけるところまでは見届けることができそうかな?


 なんだか、キルシェと私とケビン以外はぽかんとした顔をしている。


「ほら、2回目の演習の話し合い!

 キルシェはフレイの次期ヒーラーなんだから、参加で大丈夫でしょ。

 ハーブ、話を進めて」


読んで下さり、ありがとうございます。

ペスカ、なんか変な決心しちゃったか?

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