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2 転生

ここから転生してからのぺスカの話が始まります。

どうぞよろしくお願いします。

 私には前世の記憶がある。

 

 病弱で長期の入退院を繰り返していて、学校にもほとんど通えなかった日本人の女の子。

 それが私。


 15歳の時に死んで……、この世界に生まれた。

 異世界転生というのだろうか。

 それとも、前世だから生まれ変わり?


 とにかく、日本人の女の子、相川百果(あいかわももか)としての記憶が私にはあった。


 

 今世の私の名前はぺスカ。この世界で桃のことらしい。

 ふふふ、私の百果という名は桃の意味ではなかったんだけど。


 私は健康で、レミ村のぺスカとして、自然豊かな環境の中、兄弟や友達と駆け回りすくすく育った。

 

 健康って本当に素晴らしい!

 6歳になると村の長老が字を教えてくれて本が読めるようになった。


 まあ、前世の記憶があった私はもう少し前から字を読めたりはしてたんだけど。

 それに、この世界、私には馴染みがあった。


 カードゲーム『マジックゴッド&モンスター』通称マジモンの世界観にとても似ている。


 時代的には中世っぽいけど、魔法があるので、思っていたより快適。

 モンスターの名前とか、ジョブとかアイテムの効果とか、けっこう同じ。


 

 10歳になった私は同い年の村の子ども達とこの地域の教会に行くことになった。


 ここの教会は私達のレミ村、ドン村、ノア村の3つが教区だ。


 隣村とはお付き合いや交流があるがそれは大人達の商売とかそういう関係で、親の仕事によっては村から出たことのないという子も珍しくない。


 私の父は農家で、たまに他の村の市に行ったりするけど、兄がいるから、父は兄を連れて行くし、私自身は村から出たことはなかった。



 大きな荷馬車でごろごろと教会へ向かう私達。

 遠足みたいだな。またはドナドナ?

 

「スキルによっては、王都の学校へ連れてってもらえるんだって!」

 仲良しのスノウがワクワクしたように言った。


「そうなの?」


 村から出たこともないのに、いきなり王都はハードル高いな。


「私はレミ村にもう少しいたいなぁ」


「もうぺスカ! そんなこと言ってると、村で結婚して、一生村から出られなくなるよ!」


 そう言われて考える……。


「うーん、少しは他の場所を見てみたいかな」


「でしょう?」


 スノウと私は笑った。


 私とスノウの他に6人の子どもが乗っている。私達以外は男の子。

 レミ村は……、たぶん大きくも小さくもない普通の村なんだろう。兄弟姉妹も多く、同い年に限らなければわちゃっと子どもがいる感じなので……。みんな仲がいいけど、確かに将来のことは考えにくい。


 10歳のこの守護霊とスキル判定の儀式で、ある程度これからの将来が決まる。


 教会に到着すると3つの村の10歳の少年少女……、ざっと見たところ30人くらいかな?


 ひとりの男の子と目が合った。

 黒い髪、黒い瞳。

 私も黒髪に黒い瞳だったからなんか親近感。

読んで下さり、ありがとうございます。

すぐに10歳になった。

早い!

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