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189 レミ村の様子(前)

どうぞよろしくお願いします。

 レミ村の方まで飛んで、前に下りた空き地辺りを……。

 おおっ、だいぶ畑広げたな!


 そして、小さな新しい家ができてる!

 兄さんの新居かな?


 その奥のまだ残っている空地へ着陸。


 兄と父が、新居から顔を出し、こちらに走ってくる。


「ペスカ! よく来たな!」


「兄さん、おめでとう!」


 私はジョイの上からそう叫んで、紐を外すとジョイを滑り降りて、父と兄に駆け寄る。


「結婚式はいつになったの?」


「ペスカが間に合って良かったよ。ジェラルド様と連絡を取っていてね。

 明日の予定だよ」


「明日!」


 私はお父様を振り返った。

 私が無理しないように到着をぴったりにしてくれたんだ。



 前と同じように家の庭にジョイとオーバを……、2頭はきつそうかな!?


 兄が庭に置いてある物をどけてくれて(フレイが手伝ってくれた)、居場所を広げることができて大丈夫そう。


 母も気が付いた出てきたので、家族に改めてフレイを紹介する。



「ダン村の!?

 ナーベイ家の坊ちゃんだろ。

 今日はそちらに行かれるのですか?」


 ヒイロ兄さんが言った。


 フレイは首を振った。


「わけあって、家とは縁を切っています」


 とりあえず家に入ってもらう。


 明日の話を聞けた。

 明日の昼、新居の方で結婚披露宴をするそう。

 午前中にお嫁さんを迎えに行き、レミ村の役場に届けを出すそう。

 クインとアメリは母方の祖母の家に行っていて、そこから来るそう。

 そう、私の祖父母で存命なのはこの村の中心部の方で雑貨屋をしているこの母方の祖母だけになる。


 クインとアメリの部屋に私が泊ればいいと言われ、兄の新居に父と兄、それにフレイが泊ることになる。

 この家の兄の部屋にお父様が泊ることに。


 私は兄にお嫁さんへのプレゼントの手袋を渡した。

 ノア村から仕度をしてくるんだろう。その時に身に付けてもらいたいし。


 兄が開けた箱を覗き込んだ母は「なんて素敵な手袋!」とため息をついた。


「ありがとう、ペスカ! 明日、すぐ渡す」


 兄がお礼を言ってくれた。



 私はスノウからの預かり物があること、同級生にノア村の子もいて、その子からも預かり物をしていることを話した。


 兄が村役場の方まで行けば馬車を雇えると教えてくれたので、フレイと一緒に、まず一番近いライオネルを訪ねてみることにした。


 お父様はジョイとオーバに食事をさせておいてくれるという。



 ライオネルは鍛冶工房の方にいて、私が訪ねてきたと聞いてびっくりして出てきた。


「いつ!? またドラゴンできたのか!」


「うん、学校で一緒のフレイ。ダン村出身で、10歳の時、会ってるけど覚えてるかな?

 竜騎士で、一緒に帰ってきたの。

 で、スノウからライオネルへの預かり物……、どうぞ!」


 手紙と平たい箱を渡す。

 手紙を読み、箱を開けるライオネル。


 手作りのタイだった。

 とてもいい生地を使っていて、丁寧に、ライオネルの名前が生地と同じ系の色で刺繍されていて凝っている上に上品な感じ。


「素敵だね。

 スノウに会った時、自分で作った素敵な服を着てたよ。

 仕事、とても楽しいって言ってた」


「良かったよ、あの時、ペスカに会って、スノウのこと伝えられて……。

 こっちにはいつまでいるの?」


「明日、兄の結婚式だから、明日の午後……、夕方前には村を出ると思う」


「わかった、それまでにスノウに返事持って行ってもらっていい?」


「うん」


「これからスノウのところ?」


「うん、スノウの家に行って、ノア村へ。

 もうひとり、ノア村の同級生がいて、こちらも頼まれてるの」


「ああ、ペスカの時は3人もいたんだもんな!

 ちょっと待ってて、送ってやる!」


読んで下さり、ありがとうございます。

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