184 楽しい時間(後)
どうぞよろしくお願いします。
カフカが今回行ってみたいお店は、軽食とデザートとお茶を組み合わせて、自分好みのコースを注文することができるというお店で……。お店もかわいらしい感じ。これは男子だけじゃ、入りづらいね。
私はスノウとマリアとメニューを眺め、キャッキャ言い合いながら選んだ。
私はトマトベースのパスタに柑橘の香りのするフレーバーティーとフルーツタルトにした。
おいしかったけれど、マリアのオムライスも気になったし、カフカのガレットも気になる!!
チーズケーキもいろいろ種類があって、レアチーズもベイクドチーズケーキもフルーツが入っいるチーズケーキとか、レモンチーズケーキと6種類ぐらいある!
もー、また来たい!
「また来たい!!」
「おう、お供するぜ!」
カフカがうれしそうに言って、「いや、逆でしょ!?」とマリアに突っ込まれ、みんなで笑っちゃった。
公園に移動し、スノウから荷物を見ながら誰に渡すものか確認する。
大きめの荷物は御両親へ。中に手紙が入っているそうでそのまま渡してくれればと。
それから手紙と小さめで平たい箱があり、これはライオネルへ、とのこと。
んふふ、なんだろ。
スノウを工房前まで送り、私達は王都巡りの馬車乗り場へ移動しながら、途中にあるお菓子屋さんで箱に入ったお菓子をいくつか買った。
お嫁さんの家にもあげるかもしれない。多めに買っていくか。余ったらロザリー達へのお土産にしてもいいし!
馬車を下りて学校までみんなで歩く。
「あー楽しかった! みんなで行くのもいいね!」
「フレイとふたりの時はどうなのよ」
マリアに言われた。
「フレイとふたりの時は、お気に入りのお店があって、ケーキと紅茶がおいしくて、そこでケーキ分けっこしたりしてのんびりおしゃべりするの楽しいよ……って」
思わず話してしまって、マリアのニヤニヤ笑いに、話し過ぎたことに気がつく。
カフカが「その店、今度教えて」と言うので、一瞬どうしようと思ったけど、マリアに教えてもらったとフレイが言っていたことを思い出した。
だったらいいか……。ちょっと内緒にしたい気もするけど……。
「マリアに教えてもらったって、フレイが言ってたよ」
「はーん、あそこか。確かに小さいお店だけど、雰囲気良くて、デートにはぴったりよね。
のんびりできるし……」
マリアがいたずらっぽく笑った。
ハーブも「後学のためにぜひ教えて欲しい」なんて言ってるし!
ああ、学校、楽しいな。
なんだか、このまま……。
こんな時がもっと長く続くといい……。
そんなふうに思ってしまって、少し悲しくなった。
読んで下さり、ありがとうございます。




