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132 言葉の使い方

どうぞよろしくお願いします。

 お父様は竜騎士団の馬車に乗ってきてくれたのだけれど、馬車に行ったらフレイがいて驚いた。


「従者として一緒に付いていくときかなくてな」


 お父様が微笑んだ。

 

 マリアがこちらの馬車に乗ることになり、ヨシュアやアーサー王子殿下に見送られ乗り込む。


「今日中に学校に帰るから」


 ヨシュアの言葉に頷く。

 マリアが返事してくれた。


「私達も夕食までには戻るわ」



 馬車が走り出し、フレイが何があったのか気にしていて、お父様とマリアが簡単に説明してくれた。


「辛かったな……。そんなに我慢しなくていいのに」

 

 フレイが私の隣に座っていたんだけど、手を握って言ってくれた。



「王子全員と会ったのか?」


 お父様の言葉に私とマリアが頷く。


「アーサー王子がずいぶんペスカのことを気にしていたが……」


「はい、びっくりしました。

 ペスカを横抱きにして連れ出してしまったから。

 すごい勢いだったから、追いかけるのが大変で……」


 フレイが「横抱きって!」と呟いて私を見る。


「あ、お兄様みたいな感じだと思う。私が泣いていたから、保護したみたいな?」


 お父様が考え込みながら呟いた。


「いや、お兄様という感じは、あの言葉からは……。

 アーサー殿下はあまり人に興味を持たれない方だと聞いている。

 まさかとは思うが……。

 王妃殿下もペスカを気に入ったようだし……、これは困ったな……」



 モリソン商会の屋敷に到着し、私達が着替えている間にお父様と夫人は男爵を交えて話をするという。


 これまで私のパーティーやお茶会のための準備や装飾品の保管など、モリソン男爵家の厚意と仕事の依頼と……、内容と境界が曖昧になっているところがあって。

 そんなことから今回のことも起きてしまったのだろうと。

 きちんと契約書を作り、モリソン商会への仕事としてお願いすることにしたそう。

 キャロラインさんも、もうこんなことはしでかさないと思うけれど、念のため。


 フレイは初めてマリアの家に来てキョロキョロしてたけど、一緒にいるわけにはいかないので(私達、着替えるから)、庭を散歩させてもらうことにした。


 帰る仕度ができて、アリエスさんとは挨拶できたけど、キャロラインさんは部屋で反省中ということで挨拶できなかった。


 お父様に学校まで送ってもらう。

 お父様だけ竜騎士団に戻り、明日、ジョイとオーバを連れて学校に戻るという。


 馬車から降りて歩いていたら、フレイが「少し話しできる?」と言うので頷く。


 マリアが急に私の荷物を奪い「先に帰ってるから!」と。


「あ? マリア! 一緒に!」


 呼び止めようとするが、走って行ってしまった……。


 えーと……。 

 竜舎は誰もいない。オーバもいない……。

 もう夕方で、外で話をするのも暗くなりかけてるか……。


「竜舎に荷物を置きに行って、そのまま女神寮まで送るよ。歩きながら話そう」


 それなら大丈夫かな。


 竜舎について玄関を開け、フレイだけ中に入り明かりをつけて荷物を自分の部屋に入れてきた。

 私は玄関に立ったまま聞いた。


「夕食は?」


「ペスカを送った足で食堂に行って何かもらってくる」


 ひとりで食べるの寂しくない?


「魔神寮に行くとかは?」


「あー、それでもいいかな」


「そうしなよ、ここでひとりは寂しいよ」


「……なら、ペスカ、一緒にいてくれる?」


「うーん、それは……」


 苦笑いしてはぐらかしたら、フレイが近づいてきて玄関のドアを閉めると横抱きに抱き上げられた。


「えっ? なっ? ちょっと!?」


「……アーサー王子はペスカをこうやって抱いたんだろ!?」


「いや、泣いてたから運んだ、が近い。抱くってなんか……」


 言葉の使い方が、やだ!

読んで下さり、ありがとうございます。


あらすじを加筆してます。

主人公の前世の名前、書いてませんでしたね……。

なんとか友達でいるために、ペスカが大変なんですけど、がんばります。

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