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122 王城でのお茶会(前)

どうぞよろしくお願いします。

 王城に到着氏、ヨシュアが一緒だからか招待者の控室ではなく、ちょっと特別室っぽい部屋へ通された。


 パトリシア先輩とロマーナ先輩……であるロマネス王弟殿下がいた!


 パトリシア先輩が微笑んだ。


「みなさま、ごきげんよう。

 モリソン商会の品はいつ見ても素晴らしいわ。私も大好きよ」


 アリエスさんが笑顔で返事する。


「ありがとうございます。

 パトリシア様のドレスの生地も当商会のものですね!

 とてもお似合いですわ!」


 パトリシア先輩は淡い紫、ラベンダー色って言うのかな。

 金髪で肌の色が白いから、可憐だけど色っぽい感じ。


「ぺスカ……、真珠なのに前と違うもの?」


「あ、今日はこちらをお借りして……」


「申し訳ありません。理由があるのです」


 アリエスさんが私の名誉のためか、身内の本当は内緒にしておきたい不祥事なんだろうけど、説明してくれた。



 パトリシア先輩とロマネス王弟殿下は顔を見合わせる。


「そんなことが……。

 あのペスカの真珠とても素敵だったから、後で貴族令嬢の間で話題になってたのよ。

 みんな、母や祖母にああいうクラシカルな装飾品を持っていないかって聞いたりしたそうよ」


 アリエスさんが頷く。


「マリアの友人として、商会の仕事としても、お預かりしていた装飾品を勝手に持ち出すなんてあってはいけないことなんです。

 ペスカ、本当にごめんなさい。

 きっちり、キャロラインに謝らせますわ」


「でもさ、ペスカが身に付けて話題になったものを他の令嬢が身に付けていたら、悪目立ちするよな?」


 ロマネス殿下が言った。


 確かに話題になってたなら、逆になんで? と思われそう。


 私はため息をついて言った。


「……たぶん、私に借りたと話しているのかしら?」


「ペスカも招待されてるのに?

 それは不自然だろう?」


 ヨシュアがもっともなことを言う。


「まあ、でも、それが一番問題なさそうじゃない?

 そういうことにしておこう」


 勝手に持ち出したとか、私が年下だから取り上げたとか言われちゃうかもしれないし。

 モリソン商会が悪く思われちゃう。



「じゃあそろそろ行きましょうか!」


 パトリシア先輩の言葉にロマネス王弟殿下が左腕を差し出し、ふたりで優雅に歩き始めた。


 ヨシュアは私に手を差し出し「あ?」とちょっと考えてから言った。


「アリエスさんにはアルベルトさんがいるし、マリアにはエースがいるもんな」


「ペスカにはフレイがいるけど」


 マリアがずばっと言って、苦笑した。


「……いいんじゃない。ペスカをエスコートしてあげなよ」


 

 私はヨシュアにエスコートしてもらうことにした。

 だって、お茶会って学校のしか知らんもん。


 ヨシュアにくっついているのが一番変なことしでかさなそうだし。

 美しく整えられた庭にテーブル席が設えてあり、素敵!


 まあ、準備する人達は大変だろうけどね。

 テーブルと椅子の出し入れ、きれいに拭いてから室内に入れるとか作業も半端ないだろうに。



 庭の木にキラキラする飾りが付けられていて、きれい。

 クリスタルかな。サンキャッチャー的なもの。


「木の飾りきれいだね! 窓に吊るしても楽しめそう!」


 ヨシュアに言うと見回して言ってくれる。


「そうだな。薔薇の苗を買わずにすんだし、窓に飾りでもいいな。

 一度用意すれば、毎年使えるし」


「うん、それいい!!」


 私は後ろにいるマリアを振り返り「木の飾りのクリスタル、窓にぶら下げたらきれいだよね! 使える!」と話しかけた。


 マリアは笑った。


「ペスカ、すごい余裕だね。私達、緊張してる……」


「……私はよくわからないから。もう何かあったらヨシュアに頼るしかない!」


「開き直りか!!」


 ヨシュアが言って、みんなで笑った。

読んで下さり、ありがとうございます。


ブックマークが増えてる! うれしいです! どうもありがとうございます。


パソコンの調子が悪く……、ついに昨夜エアコン壊れました……。

エアコンが先ですね……。命が掛かってる。連休中だし、あー。


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