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弱さ

作者: 翠泉


 いつか消えてしまう関係なら

 初めから出会わなければ良かった

 わかりやすい嘘をついて

 わかっていたのに一歩を踏み出せなかった


 絶望に塗りつぶされた感情

 その中で足掻き続けていたけれど

 日を追うごとに失っていく瞬間

 ただ呆けて待ち続けていたけれど


 終わりなんて存在しない

 十字路に出るたび左に曲がり続けた

 大切にしていたかったのに

 それすらも守れなくて


 風で舞い上がって

 その度に地面に落ちていく

 原型を留めていない落ち葉のように

 戻ることなんてできないんだ


 あなたの優しさだと

 理解できていたはずなのに

 前に進むことができなかった

 私からは何も与えられないと呟くだけ


 これからの人生が不安で

 幾度も夜を超えて

 弱いから一歩を踏み出せなくて

 そんな見苦しい自分が嫌いだ

 

 生きていくのが怖くて

 けれどまだ終わりにしたくなくて

 だからここで自分を変えたくて

 決意を固めたんだ


 予測のできない未来が怖くて

 誰かの役に立てない自分が嫌いで

 不甲斐ない自分が嫌いで

 だから前を向いた


 光り輝く靴はないけれど

 履き潰したパンプスを履いて

 この先の将来なんて

 他人が決めるものでは無いから


 腐臭がしてくるほどに

 有り余っていた感情

 それでも絶望を一息に飲み干した

 未来を変えるのは自分自身だから


 自身の足で運んでいこう

 明日への希望を見出して

 ようやく一歩を踏み出したんだ

 ここからが本当の勝負


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― 新着の感想 ―
[良い点] 風で舞い上がって、その度に地面に落ちていく、原型を留めていない落ち葉のように。この表現がとても印象的です。 予測のできない未来や、不確かなものに不安を感じて。でも、自分の未来は、他人が決…
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