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再チャレンジ

次の日、零理はまたやってきた。

「昨日はごめんなさい。あの後ここに来ようと思ったんだけど、お母さんに見つかっちゃって。」

申し訳なさそうに謝る。

『いや。俺のほうこそ、約束守らなくてごめん。もう暗くなってたもんな。小学生があんな時間に公園ほっつき歩いてたら母親に叱られたんじゃないか?』

心配になる。俺に付き合わせたばかり、親に怒られてしまったのなら申し訳ない。

「よかった。」

『え?よかったって、何が?』

零理の予想外の返事に、俺が戸惑っていると、

「僕、優斗さんの信用を無くしちゃったかなって心配していたんだ。」

『信用?』

「うん。だって途中で投げ出したみたいになっちゃったでしょ?」

申し訳なさそうに、「ごめんなさい。」と、零理は小さい頭をめいいっぱいさげたのだった。

『いや…それは…。』

確かに不安はあった。すぐに戻ってきてくれるかなと、期待してなかったわけでもない。

でも、

『ありがとう零理。また俺に会いにきてくれて。嬉しいよ。』

俺がそういうと、零理は屈託なく笑った。ああ、本当に可愛いやつだな。と、純粋に思った。

「今日は、お父さんもお母さんも帰り遅いから見つかる心配なし!優斗さん、行こう!」

おいおいそれはそれでダメだろうと思ったが、大人びたことを言いつつも、中身はちゃんと小学5年生なんだなと思うと、笑いが込み上げてきた。

『よし!行こう、零理!今度こそ手を離さない。俺を圭太の所まで連れて行ってくれ!』

「うん!」

圭太の家へと続く道。昨日、零理と一緒に辿った道を、また2人で歩き出した。


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