13 ネタバレ込みのキャラ解説
気をつけてください
察しのいいかたは、多分■■の正体に気づきます。
「剣姫と〜」
「ノーブルの〜」
「「キャラ解説〜」」
「と、言うわけで今回は我とノーブルのキャラ解説となるぞぃ」
「本編で出番がない代わりにこういうちょっとした蛇足編で私達は出ます。」
そう言うと、二人とも黒い人が用意しているカンペを見る。
「では、解説に移るぞぃ」
「一人目は私の主、すなわち剣姫様です。」
「自分で自分のことを紹介するのはかなり恥ずかしいのぉ。」
「まぁまぁ、そんなことは言わずに……」
「解っておるよ。では、解説に移るぞぃ
生まれは、大体100万年ほど前じゃな
■■が創造した三代目の人類じゃ。
当時……この黒の大陸と呼ばれているところにあった帝国の第二皇女で6歳の時点で天才と言われておった。
ノーブルと出逢ったのはその時ぐらいじゃな。」
「私との出会いも覚えてくださっているのですか?」
「あの出会いを忘れるようなやつはなかなかおらんじゃろ……。あ、これも解説いるのかのぉ?」
そう、黒い人に聞かれ慌ててカンペを書く黒い人。
軽く、説明するだけで良いと書かれたカンペを呆れて見つつもそのとおりに実行する。
「はぁ、我とノーブルが出会ったのは■■がノーブルを連れてきたのよ。その時は全裸で壊れた人形のような表情を浮かべておった。魔導人形か機巧人形の類いじゃと思ったぞぃ。」
「まあ、その時は魂魄がこの体にありませんでしたからね。今は代用品で賄ってるらしいですが……、おっと、ここまでにしておきましょうか。」
チラッと、黒い人を見るとカンペにはノーブルの解説に移れと書いてある。
「はぁ、では次はお主じゃな」
「私の解説ですか? まあいいでしょう。
私の生まれは、不明です。
第一型人類の前に作られた存在で強いて言うならば第零型人類とでも言うのでしょうか?
創造主が恋い焦がれた者の死体……いえ、遺体を使いこの肉体を作成したらしいです。
ですが、死者の魂を呼び戻すのには失敗したらしく魂魄までは宿りませんでした。
なので、我が主であるローズ様と出会ったときに壊れた人形のような状態だったのです。」
「ま、ということじゃな。あと解説する人物は……」
「妥当なところで、福幸でしょうか?」
「じゃろうな。あやつの解説もするか……
あやつは本編開始15~6年前に生まれたのじゃ。
その時は、平凡な少年じゃった。
じゃが、■■が介入……ん? 本編に関係ないから良いと? チッ、仕方ないのぉ。
コホン、仕切り直して
ある日を境に少し不幸な少年となった。
道を歩けば糞を踏む、海やプールに行けばものの見事に着替えも含めてびしょ濡れという感じにな。
そんな、少し不幸な平凡な少年だぞぃ。」
黒い人は、一応最低限の紹介ができたことにホッとし安らかな顔をする。
「ああ、それともうひとり紹介しなければならんやつがおるのぉ。」
ニヤリ、という言葉が似合う笑みを浮かべて剣姫は言葉を紡いでゆく。
「名は、告げんでよいか。
我らの創造主にして二人しかおらぬ神の頂におるもの」
そこまで言ったとき黒い人が慌てて剣姫の口を閉ざそうとするがノーブルに防がれる。
「ここは私に任せてください」
「おう、任せたぞぃ。
でじゃ、福幸を不幸した張本人でもある。
また、真の黒幕じゃ。」
そう言うと、二人は強制的に解説を行っていた白い空間から追い出される。
ログにはホスト権限で強制退会しましたと書かれた横に二人の名前が書かれていた。
しばらく、今後の解説を誰に頼もうかと悩んでいた黒い人はとりあえずその問題を先送りにしてカンペや撮影機材を片付ける。
そして、その後口を開く。
「はぁ、今度からコイツら出禁にしようかな?」
だから見るなって言ったんだよ…はぁ。