クリエイター
「へぇ…凄いねぇ、アンタにこんな趣味があったなんて知らなかったよ」
誰にも言ってないもんね。
「それしても、なんでホラーなの?」
私、怖い話って好きだし。
「どーやってこんな話考えてる訳?」
んー、適当。何かフーっと話が降ってくるんだよね。
「それプロっぽいじゃん(笑)!」
誰でも思い付く話だけどね。
「そうかもしれないけどさ…あれ、そういや、この登場人物達って…」
ん?
「名前が…なんか…」
ああ、私のクラスメートとか友人とかから取ってるから、知ってる名前ばっかかもね。
「へ~!それも適当に?」
うん。やっぱり、キャラクターのイメージがあるから、そのイメージにあった名前を貰ったりはしてるけど。
「あ、そういやいじめっ子の名前は沙織だね。これって小学の頃の田中から取ったの?」
そうそう
「なんか懐かしいねぇ♪あ!アタシの名前も使ってる?」
あー、比佐子はこっちに載ってるよ。
「おお!ほんとだー!!…うは、私、クラスのリーダー格で人気者じゃん!!」
実際そうだったでしょ。
「あ、バスケ部ってトコも一緒だ。」
実際そうだったでしょ。
「う…私、内緒で親友の恋人寝取っちゃうんだ。」
実際そうだったでしょ。
「やだ~~~最後は殺されてんじゃん!!」
…実際に、そうする予定よ?
比佐子、アンタは気付かれてないと思ってたみたいだけど。
アンタの首、裏切り者のアイツに届けてやるわ。
━━私は、手にした包丁を振り上げた━━