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五対一

 目の前に砂煙が巻き上げられている。俺が崩した白の塔の瓦礫が煙を上げている状態だ。


「なっ、なにが起きた!」


 瓦礫の中から何人かが盛り上がって出てきた。


「一人二人……おいおい、四人出てきたぞ、四人。流石に門番をうたっているだけはあるな、これくらいの破壊じゃあ誰一人と潰せなかったか」


 ご大層な塔を建てやがって、折角それを破壊したのに誰一人倒せなかった事か。


「ちょっとぉ! アタクシの準備した塔を全部破壊しちゃって! これじゃあタワーディフェンスを根底からくつがえしちゃってるじゃないのよ!」


 瓦礫の中から出てきたのは四天王の残りの三人と、ガウスだ。


「やってくれるなぁ、アタクシが課金しまくって構築したロケーションなのに、こんな解決方法をキャラクターがやってくるなんて思わなかったよ! 待ち受けていたのが意味ないじゃん!」


 ガウスが眉間に皺を寄せながら身体の埃を払いながら、えらい剣幕でまくし立てる。


「それはそっちの都合だろ、俺たちには関係ないさ」

「そりゃあそうだろうさ! お前らにはアタクシが投入した課金なんてまったく気にならないだろうさ!」

「そのカキンってのが意味わかんないんだけどな」

「うぐっ……」


 なにか俺が変な事でも言っただろうか。ガウスもそうだが、周りの四天王とやらもなにか固まった表情に見えた。


「どうでもいいけど、穴に潜られていたらそこに行くのが大変だったろうが、こうして出てきてくれたんだからな、助かったよ」

「なにを言っているんだ」


 ガウスが俺の真意を問う。


「ここに来てくれているっていうんなら、まとめて相手してやってもいいんだぜ」

「なっ、なにを……」


 ガウスが反応すると同時に他の四天王とやらが攻撃を仕掛けてくる。


「くらえッ! 電撃集中矢ブレイクライトニング!!」

「やれぇっ! 火炎大炎上ファイトニングバーン!!」

氷結岩傑焼フリージングクラッシュ!!」


 なんだか知らないがガウス以外の連中が俺に攻撃を仕掛けてきた。


「うるさいわっ! SSSランクスキル発動! 地獄の骸爆(ヘルズ・バースト)、砕けろお前らっ!」

「ぎゃぶーっ!」

「ぼがーっ!!」

「ぶぎゃーん!!」


 俺の発動したスキルで俺に向かって攻撃してきた奴らがぶっ飛ぶ。


「さてと、面倒な奴が片付いたよな?」

「ぐっ……」


 俺の目の前に対峙しているのはガウスとスナップの二人。

 スキルで砕けた連中はうんともすんとも言わない。


「ああいいだろう。後はお前らを相手にすればいいんだな?」


 俺が奴らをにらむと、ガウスたちが一瞬怯んだ気もした。


「さあガウス、俺の謎ってのを説明してくれる訳だよな?」

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