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44)秘しているスキル

本日の1話目の投稿です。

今日は、2話、投稿いたします。

「キリアン殿下。

 秘しているスキルというものが、ひとにはあるものですよ」

 とソラが静かに言いました。

「そうか・・。まぁ、そうだろう。

 特殊なスキルは、他人には言いたくないものだろうな。

 教えて貰えるのなら、他言しないことを誓う」

「私も誓います」

 とネストル様。

 ソラは、しばし、逡巡したのち、私にうなずきました。

 それで私は、

「鑑定スキルです」

 と答えました。

「え・・?

 鑑定スキル・・で?」

「植物の状態を鑑定して、弱っている原因を治癒魔法で癒やすようにすると、元気になるんです。

 鑑定スキルと、治癒魔法が使えれば、誰でも出来ます」

「なるほど。

 しかし、鑑定スキル持ちは、2000人にひとりくらいしか居ない。

 それに加えて、治癒魔法か。

 治癒魔法は、中級レベル以上となると、800人にひとりくらいだったか。

 ふむ・・。

 まぁ、しかし、帝国全体で探せば・・」

 キリアン殿下が、考え込み始めました。

「キースレア帝国では、今、カリンが言った方法を、耕作地の改善に使いたいのですか?」

 とソラ。

「ああ、そうだ。

 耕作地自体は、増え広がっているのだが、どうも、魔法で荒れた大地は、土が酷く弱っていてね。

 土魔法の使い手だけに全部の荒れ地を任せるのは骨なんだ。なかなか改善が進まない」

「土の鑑定は?」

「土の状態は、生えている雑草を見て、農民たちが判断しているところだ。

 しかし、鑑定というのも、使ってみても良いな。

 だが、カリンの鑑定は、本当に、ふつうの鑑定なのか?

 鑑定士が植物の診察など、聞いたことがないぞ」

 と殿下。

「他の鑑定士の方の能力はよく存じません。

 私は、幼いころから、鑑定の訓練のために、風に混じる匂いとか、鑑定しにくいものを鑑定し続けていましたので、それなりに、鑑定スキルは上達していると思っています」

「風の匂い?

 そんなことが・・」

 私は、部屋の空気を鑑定するために、少しの間、目を閉じました。

「たとえば、この部屋の空気には、ギルモア王国産の香辛料と若い羊肉の匂い、それに、アノス王国産の白檀の香油が強い。上等の髪油は・・高い空気に多く残り・・。

 つまり、羊肉料理を食べ、髪を香油で手入れした背の高い男性が、この部屋を最後に使いました。

 それから、強ばるような汗、緊張・・。出場者の方ですね、きっと。

 まぁ、このような感じです。

 それから、ひとや動物、植物など、生き物を鑑定するときは、とくに、その感情を読み取ることが出来ます。

 健康状態もわかりやすいんです。

 病気などがある場合。

 弱った部分とか、弱り方とか。

 あとは、出身国や、性別、名前、年齢・・程度でしょうか。

 優れた鑑定士は、そのひとの両親も見えるようですが、私は、両親がどんなひとか、おぼろげに判る程度です」

「・・すごいな」

「Aランク鑑定士ですね・・」

「そのくらいの鑑定能力がないと、植物の状態は把握できないのか・・?」

「いいえ。

 植物は、わかりやすいと思います。

 植物は、いつも、自分のことを進んで教えてくれますから。

 きっと、その土地になにが必要か、植物たちが教えてくれると思います」

「今度、ぜひ、キースレアに来て、鑑定して見せてくれないか?」

「はい、判りま・・」

「いや、待って。

 わざわざキースレアに行かなくても、その辺の植物でテストして見せればいいでしょう」

 とソラ。

「ソラ、でも・・」

「キースレアに引き留められたら困る。

 簡単に了承しないでくれ、カリン」

「え・・そんなこと・・」

「しないよ、安心してくれ、ソラ」

 キリアン殿下が苦笑します。

「今、帝国では、土魔法の使い手が足りなくて困っているところでしたから、鑑定士にも手伝わせるのは、良いですね。

 まぁ、ふつうの鑑定士が、本当に手伝えるかは確認が要りますが」

 とネストル様。

「土の鑑定くらいはできると思うけどな」

 とソラ。

「そうしたら、鑑定士と農夫のペアで、土壌改良が進むかもな」

 と殿下。

「試してみる価値はありますね」

「ああ、やってみよう。

 そうだ、良い情報を教えてくれた礼に、私も、情報を教えてあげよう。

 前世の記憶持ちについての情報をね」

 と殿下。

また午後8時に、2話目を投稿いたします。

よろしくお願いいたします。

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