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24)ソラの計画

本日、1話目の投稿です。

今日も、2話、投稿、いたします。

 聖女という、希な存在は、やはり、世界に与える影響が大きいのですね。

 聖女に関して、国レベルで思惑が交差しているようです。


 ソラの家では、ソラの父親である公爵は、つねに、自分の息子と娘たちを政略の駒にしようと考えています。

 それで、公爵は、ソラを聖女と婚約させようと考えているそうです。


「我が父ながら、ホントに、見境がない人間だよ」

 ソラが、苦々しく言います。

「はぁ・・」

 あのおかしな令嬢が、ソラと婚約するなんて。

 考えると、胸が苦しくなります。

 私がうつむいてしまいますと、ソラが、私の手をとりました。

「私は、あの女と婚約なんか、ぜったいにしないよ」

「ソラ・・」

 どうしてそんな風に見つめるのですか。

 私は、公爵家の令息とは、結婚できる立場には居ませんのに。

 ソラの澄んだ瞳に吸い寄せられるようです。


「あーお二人さん。

 悪いけど、俺もここにいるんだけどさ。

 ソラは、そろそろ、カリンに、例の計画を話した方がいいんじゃないか?」

「計画?」

 私が問いますと、ソラは、気まずそうな顔になりました。

「それは、カリンの気持ちが判ってから・・」

 とソラ。

「逃げるなよ、ソラ。

 もう、だいたい、カリンの気持ちなんか判ってるだろ?」

「いや、でも、まだ・・」

「聞いちまえよ、ほら・・」

「あ、うん・・。

 カリン、私は、君が好きなんだ。

 君は、私のことを、どう思ってる?」

「ソラ・・。私・・」

 言って良いのかしら?

 そっとカイトお兄様の方を見ると、お兄様は、ウインクしてうなずいてくれました。

 私は、ソラの目を見つめ、

「ずっと、お慕いしておりました」

 と、お答えしました。

 恥ずかしくて、小声になってしまいましたが、ソラの耳に届いてくれたようです。

 ソラが私に頬笑みました。

「良かった・・。

 ありがとう、カリン。

 始めて会ったときから、ずっと、好きだった」

「ソラ・・」

 ソラが、そっと頬に口づけをしてくれます。

 嬉しくて恥ずかしくて、またうつむいてしまいました。

「それでね、計画というのは、私は、将来は、キースレアか、ギルモア辺りで、演奏家として活動しようと思っているんだ。

 家を出て、ね」

「ソラなら、きっと、成功するわ」

「カリンなら、そう言ってくれると思ってたよ」

 ソラが、私を抱きしめました。


 それから、ソラの計画を詳しく聞きました。

 レミさんは、聖女、らしいのですが、まだ14歳です。私と同い年なのですね。なので、聖女としての能力が十二分に発現していないそうです。

 ですから、公爵が、もしもレミさんとソラの婚約話を進めるとしても、レミさんが問題なく聖女であることが確定してからなので、まだ先のことになりそうです。

 それまでは、ソラは、誰とも婚約することなく、学校に通い続けます。

 ソラは、学校を卒業してから音楽留学をし、そのまま、外国に活動拠点を作る予定だそうです。

 ただ、ソラは、なるべくなら卒業したいとは思っているけれど、さほど今の学校の卒業証書にこだわりはないそうです。

 公爵の様子をうかがい、もしも、婚約や婿入りの話を無理に進めようとしたら、国外のコンクールに出場するようにして国を出るつもりだ、とソラは言います。


「クラウス先生が、支援すると言ってくれてるんだ。

 キースレア帝国では、コンクールに出場するのに、キースレア帝国で権威ある音楽家の推薦が要るんだけど、クラウス先生が推薦をくれるそうだ。

 キースレアに行ったら、クラウス先生の邸に泊まるよう言ってくれた」

 とソラ。

 クラウス先生は、キースレアでは有名な演奏家です。

「心強いですね」

「ああ。

 私が外国に落ち着いて、音楽家として活動できるようになったら・・そうしたら・・。

 まだ先だけど。

 私のところに来てほしい」

 ソラは、私の手を取り、言いました。

「判りました。必ず行きますわ」

「ありがとう」


 不安もありますが、ソラと一緒なら、なんでも我慢できるような気がしました。

 お父様は、いつも、お嫁にいかないで、ずっと、うちに居ればいい、と言ってますけど。ソラなら、お父様も、きっとお許しくださるでしょう。

また午後8時に続きを投稿いたします。

よろしくお願いいたします。

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