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賢者になれるらしいです(仮)  作者: 散歩道
プロローグ~幼少期~
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第7話「突撃森の我が家の晩御飯」

前回お姫様を救出した俺は暗くなる前にとおじさんを放置で

家へと急ぐのであった。

「爺ちゃんただいまー。」


いつもの様に、書斎兼自室に居るであろう爺ちゃんに聞こえるように

声をかけると。

いつも通りと返事が返ってきた。


「サイラスや、今日の収穫はどうじゃった?」


「うん。いつも通り鳥がとウサギが数羽づつかなー。

大物は最近数も少なくなってきたからしばらくはお休みかな~。

まぁ、魔物は増えてきてるからもう少ししたら間引く必要はあるけどね。

あ、あとねいつもの獲物に追加で女の子も拾ったよ。」


と冗談交じりに爺ちゃんに言ってみるもまともな返事を期待したら駄目だ。

だって、俺の爺ちゃんだもん。


「ほうほう、そうかついにお主も嫁さんを拾ってきたか。」


「ほらやっぱり・・・。

じいちゃん、もうボケちゃったの?俺ってまだ10歳だよ?

それに、その女の子はどう見ても5つか6つだし・・・。」


「ほっほっほっほ。

お主はすぐに本気にするから面白いんじゃて。

じゃがな、世間じゃ15歳で嫁さんを貰う者も少ない無いしのぉ。

しかし5つ位の女の子じゃと?

確か、少し前に生まれた国王の娘っ子もその位じゃろうて。」


などと、笑いながら爺ちゃんが書斎から出てきた。

そして、俺が抱えて連れてきた女の子は当然のように俺と爺ちゃんを

見比べながら口をパクパクさせている。

この子は、金魚の転生者かな?


「あ、あ、あ、あのぉ。

おじい様の仰る通り、この国の第一王女のメイリーンと申します。」


「ほっほっほ。

なんとも可愛らしい娘っ子じゃ事。

それは良いとして、サイラスやそろそろ下ろしてやってはどうかのぉ?」


「え?うん。完全に忘れてた。

じゃ、下ろすから気をつけてね。」


と言いながら、彼女の足からゆっくりと床に下ろす。

まぁ、当然だけど抱えてるんだから忘れるわけが無い。

そう、いわゆる役得ってヤツだ。

小さな女の子を運んだくらいじゃちっとも疲れないけど、

ご褒美位あってもバチは当たらないはずさ。


「ザック様の仰る通りだと、この森には賢者様とそのお孫様の二人しか

住んでらっしゃらないはず。

そして、ザック様とサイラス様のお話から推測するにお爺様が賢者様?」


うん。大体あってるけど、まだまだ混乱してるみたいだな。

顔は元通り白くなったけど首筋はまだ真っ赤だし。


「ほっほっほ。一応ワシはそこらじゃ賢者と言われておるはずじゃ。

サイラスやお主は他の賢者がこの辺りに来たと聞いた事があるかのぉ?」


「爺ちゃん。他の賢者って人間の賢者は爺ちゃんだけじゃん。

ドワーフで言う賢者は、賢き者って言うより鍛冶馬鹿で

エルフの賢者は、確かに魔法は凄いけどそれ以上に傲慢で高飛車だって言ってたジャン。」


「これこれ、他の人の前で建前で隠さず本音を言うもんじゃ無いぞい。

お嬢さんや、今のはナシじゃナシ。」


「えっと・・・。あの・・・。ナシ??????」


うん、彼女の頭の上で?がクルクル回ってるな。

さすがに、そろそろ助けてあげよう。


「まぁ、冗談はソレ位にして、

キミの会いに来た賢者様ってのが俺の爺ちゃん。

そんで、俺は爺ちゃんの孫のサイラスって言うんだよ。

年はさっきから言ってるはずだけど今年で10歳さ。」


自己紹介含めもう一度爺ちゃんを紹介すると、

彼女は無言でうんうんと頷いて、何かを決めたような目つきに変わる。



「あの!突然お邪魔して誠に不躾なお願いだとは思いますが

魔法の指導をお願い出来ないでしょうか?」


「ふむ。お主が本物の王女様だとしたら。専属の魔道師団がおるじゃろうに。

なんにせよ、答えを今急がんでもじきにザックも来るじゃろうて。」


「爺ちゃん、俺ザックおじさんを放置で帰って来たった言ったっけ?」


「ほっほっほっほ。

そんな事は言わんでも、お主がお嬢さんを抱えて帰って来た事から

推測すれば、大方馬車か馬にでもなんぞ起こってそこに通りがかった

お主が先に連れ帰って来たってとこじゃろうに」


「本当に爺ちゃんって見てきた様に解っちゃうんだね。」


「ナイショじゃよ?。」


と言いながら、爺ちゃんは口に指を当ててウインクをするが。

言いえて妙だ。

説得力がありすぎる。


「さて、爺ちゃんもメイもお腹減っただろ?

すぐに、ご飯作るから待ってて。」


と言うと、何か言いかけたメイを放置もとい、爺ちゃんに任せて

台所で夕飯の支度をする。


今日は、鳥の丸焼きにウサギと野菜の煮込みスープと自家製パスタだ。

ここ何年かは家で食べる時は大体俺が料理当番だ。

生前一人暮らしが長かったせいもありそこら辺の主婦には負ける気がしない。


「さぁ、出来たよ。二人とも座って座って。

っと、忘れてたけどザックおじさんは扉の外で野営で良いんだよね?」


「ぉぃ。いつから気づいてやがった。

この家に目でもついてんのか?」


「やだなー。ザックおじさん。

おじさんだってSクラス冒険者なら気配くらい読めるでしょ?

気配さえ読めれば、後は足音や気配の雰囲気で誰が来たか位さすがに解るよ。」


なんていいつつも。ネタバラシをすると、たぶん晩御飯の匂いで空腹が限界だったんだろう。

情けないお腹のなる音が聞こえて、急遽三人分から四人分に料理を追加したのは内緒だ。


「何でも良いけど早く片付けてテーブルを拭いてくれないと、みんな晩御飯抜きだよ?

俺は勝手に食べて寝るからしらないよ?」


「サイラスや後生じゃ、爺ちゃんにも食べさせておくれ」


「わ、わわわ私もすぐに片付けてお手伝いしますわ。」


「飯には勝てん。サイラス俺が悪かった。」


うん。みんな変わり身が早いな。


あの後、襲ってきた奴等を知り合いの冒険者に任せた後、馬車に馬をつなぎ直してここまで急いで来たんだ。

それで、晩御飯抜きはさすがにかわいそうだから今日はこの位にしてあげよう。


「じゃぁ、準備してる間に馬たちに餌と水をあげてくるね。」


馬たちを小屋につなぎ直し、餌と水をやった後一通りなでて落ち着かせてやった。

そして、ウチに戻って食卓を囲みながら今日の経緯と今後を含め爺ちゃん達4人で話をしていると思いの他話が弾みあっという間に深夜になった。


「今日は遅いから、メイは俺の部屋使ってよ。

俺は久々に爺ちゃんと寝るし、おじさん「野じゅk」じゃなくってソファーで良いよね?」


「もう、突っ込みに疲れたぞ。

屋根がありゃどこでも良いさ。

どうせ、しばらくは護衛も兼ねて一月位厄介になるし。」


「ウチは構わないけど、食料調達よろしくね?

取れなかったら宿代は高いよ?」


「あ、え、私はあまり手持ちが・・・」


「お嬢さんや、今のは完全に冗談じゃ。

いつもの事で、ザックをからかってるだけじゃて。

おぬしらもいい加減にして寝ないのなら二人とも外に放り出すぞい。」


「はーい。爺ちゃん久々に泊めてね。」


「ぉぉぅ。しばらく厄介になるぜ。」


「おやすみなさいです。」


こうして、いつもとは少し違う夜は更けていくのであった。





なんとか日々更新続いています。

明日も、たぶんこの位の時間にアップできるかなーと思いますが。

期待せずにお待ちくださいノシシ

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