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賢者になれるらしいです(仮)  作者: 散歩道
プロローグ~幼少期~
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第6話「森での一騒動とお姫様。」

あれから、7年の歳月が過ぎ、10歳の誕生日を迎える頃俺は爺ちゃんに一人で森での狩りや採取をさせて貰えるようになっていた。


「さて、今日もそろそろ帰ろうかなー。」


いつも通り、薬草などの採取や鳥やウサギなどの動物を手に入れ

爺ちゃんの待つ家に帰るべくいつもの帰り道を進むと街道から少し離れた所で

罵倒や剣戟の音が聞こえてきた・・・。


「この森で人間同士の戦いなんて珍しい事をやってるんだな・・・。」


そのまま帰ろうかと思ってみたものの、今日に限っては何故か胸騒ぎが収まらず音のする方へと急いだ。


俺の目でも、辛うじて顔の判別の付く距離まで来たとこである事に気がつく

「あれ?ザックおじさん?

後ろに居る女の子はだれだろう・・・・?」


ザックおじさんが倒れた馬車と小さな女の子を背中に騎士団風の相手達と

何かを言いながら戦闘しているところだった・・・


「普通にこの光景をみたらどう見てもザックおじさんが悪者で

女の子を救出しにきた騎士団ってのが常識なんだろうけど

昔からザックおじさんを知ってる俺からすれば

間違いなく騎士団風のやつ等が悪者だろうなっと。

助太刀に入るのは当然として、

そのまま飛び込んでも芸が無いから牽制で魔法一撃入れておくか・・・」


離れた位置から魔力を練り始める。

そして、斜め上から弓なりにおじさんと騎士団風のやつらの真ん中に落ちるように調整してっと。

小声で魔法を発動する。


(ウインドカッター)


魔法の言葉と同時に俺の周りに風の刃が5枚浮かび上がる。

駆け出すと共に、魔法を打ち出し自分自身は騎士団風の奴等の後ろ側に回りこむ。

回り込むとほぼ同時に目の前に風の刃が着弾する。


ドガガガ-ン!!


「なんだ?なんか冒険者共の増援か?」


「イヤ、そんなハズは無い!護衛は俺たちと目の前の冒険者だけだったはずだ。」


「そうだそうだ、リーダーがそう言ってたのをみんな聞いてたはずだ。」


突然魔法が落ちてきた事に動揺し、馬鹿の一つ覚えの様に騒ぎ始めた。

そんな隙だらけの奴等をそのままにしておく訳が無い。

一瞬戸惑うザックおじさんだったけど、魔法と共に奴等の背後に

降り立つ俺と目が合う。

「間違ってたら後で謝ればいいよね?

だって俺まだ子供だもん♪」


薄ら笑いを浮かべながら俺は奴等を背後から殴り飛ばす。


「ドカッ!バキ!メキメキ!」


あっ、最後のはちょっと力を入れすぎた・・・。

まぁ、良いか死んでなければ治せば良いや。

幸い薬草の手持ちはあるし家に行けば爺ちゃんの作ってくれた

ポーションとかも沢山あるしねぇ。

などと、邪な事を考えていると、ザックおじさんから突込みが入る。


「おいおいおい。そんな気持ちわりぃ笑顔を浮かべながら人を殴り飛ばすような奴が子ども扱いされる訳ねーだろ?」


「あー。そりゃ無いんだー。折角助けてあげたのに。

これはギルドハウス横の酒場でキレイなお姉さんたちと

色々とお話してこなきゃ。」


「まてまてまて、悪い、悪いって。

ホント、良いタイミングで助かったのは事実だし。

なっ、この通り。」


ザックおじさんは顔の前で手を合わせて謝ってきた。


「じゃ、これも貸しにしとくね♪」


「おいおい・・・。

Sランクの冒険者の俺が10歳のガキに貸しだと・・・。」


「ふーん。逆にSランク冒険者ともあろう者が助けられた恩を忘れると。

あぁ、ついにこの国も見切りをつけるべきかなー。

こりゃ早く帰って爺ちゃんと荷造りしなきゃ。」


「サイラスよお前本当に10歳か?

15歳で冒険者になって20年は経つがお前ほど頭が切れる奴なんて見たことないぞ?

なんなら、国王様に進言してこの国の参謀に推挙してやろうか?」


「やだよそんなの。」


「おい、返事早すぎねぇか?

もっと悩むとか少し時間をくれと無いのかよ?」


「だって、参謀とかなんてただメンドクサイだけじゃん。

そんなのになる位なら、爺ちゃんみたいに冒険者になって世界中を飛び回ってそんでもって、気に入った場所で隠居暮らしするさ。」


「やっぱりお前は賢者様の孫だなー。

しばらく見てなかったが昔からブレねぇわ。」


「そうだ、ここ3年位姿を見せなかったから死んだんじゃないかと思ったよ」


「勝手に殺すな!

俺だって、いつも暇してる訳じゃないんだよ。」


「俺の知ってるおじさんって、手紙を運んで来た後は

ウチに居座って飯たかってくか寝てるかのどちらかじゃん・・・」


「ソレを言うな・・・。

あん時は、長期のクエストが終わってPTメンバーと少し長めの休暇を取ってたんだよ。

ドワーフやエルフの国はこっから片道でも半年はかかるんだから、王都生まれの俺じゃ帰るって言っても待ってる時間のがはるかに長いんだよ。」


「ふ~ん。で、話は変わるけど後ろの女の子は放置で良いの?」


おじさんの後ろで小さな女の子が何か言いたそうな顔でもじもじしてるのが見えた為、さすがに放置は可哀想になってきた。


「ちがっ、俺が忘れてる訳無いだろ。

お前が矢継ぎ早にアレもコレも言ってくるのがいけないんだよ。

こちらは、国王様の一人娘のメイリーン様だ。

今回、どうしても賢者様にお会いしたいとの事で騎士団と俺とで護衛をして

賢者様の所へ向かう道中で姫様を攫おうとしたところで、お前があらわれたって所だな。

まぁ、騎士団に力が及ぶ時点で王家の失脚を狙う他国の貴族の仕業だろうが、それはこちらで調べるから任せとけ。」


「まぁ、俺には関係ない話しだし~。好きにすれば良いよ。」


と、おじさんと又もふざけあっているとメイリーンがいい加減痺れを切らしたようだ。


「あ、あのぉ。

この度は、危ない所を助けていただいて誠にありがとうございました。」


と言いながら、スカートの裾を少し持ち上げ頭を下げてきた。


「あぁ、別に気にしなくて良いよ。

見つけたのが俺じゃなかったたら、間違いなくザックおじさんが悪者扱いで結構マズイ状況になってたかもだけどね。」


とニヤニヤ笑いながらザックおじさんを見ると、

苦虫を噛み潰したような顔をしていた。

してやったりってヤツだな。

何年たってもおじさんはからかうと面白い。

「まぁ、爺ちゃんに会いたいって事だっけ?

ウチに居るはずだから一緒に帰ろうか。

俺も、今日は狩りも順調だったからこれから帰る所だし。」


と手をだすと馬車のと俺を交互に見比べる。


「でも、ここからだと歩いていったら一日半はかかるのでは・・・」


「あー、その心配?

俺が背負って行くから半日もかからないよ。

まぁ、ザックおじさんは自分で来て貰うから頑張れば明日の朝にはつくんじゃないかな?」


「おい、せめて馬車を起こすの位手伝えよ。」


「もー、しょうがないなー。

てか、普通馬車を起こすのを10歳の子供に手伝わせる?」


「今日ので確信した。お前はガキじゃない!

ガキの面した悪魔だ。」


「もーひどいんだからー。今回だけだからねー。」


と喋りながら魔力を練り、言うが早いか魔法を発動させる。

もちろん、馬車の目の前に居るおじさんを無視してだ。


「ウインドストーム!!!」


と言いつつもちゃんと馬車が起き上がるように風の威力と方向を調整してだから、怪我をする事は絶対に無い。


ズズーン


大きな音と土ぼこりをあげながら馬車が起き上がりそれと同時に、おじさんからクレームが入る。


「おめぇ、ほんっとに悪魔じゃないのか?

魔法で起こすなら起こすって言ってくれよ。」


文句を言うおじさんを無視してメイリーンを抱えて強化した足で走り出す。


「ウインドブーツ!

メイリーンしっかり捕まってないと落ちるからねー。

おじさんは、逃げた馬を捕まえて家まで馬車をよろしくねぇぇぇー。」


「あっ、ちょっとまt・・・・」


おじさんが何か言ってたような気もするけど、暗くなる前に帰りたいから

放置プレイで良いや。

うんソレがいい。

抱えらたままのメイリーンは口をパクパクさせているけど、うん気にしない。


「今日も色々あったけど、楽しかったなー。

明日はどんな日になるかな?」


10歳になってもヤンチャなサイラスですが。

一応、物事の善悪はつく(元が4x歳)だが転生した影響か若干精神年齢が

肉体年齢に引っ張られ完全な悪ガキと化しています。


自分で気づければ修正していきますが、誤字脱字

ここが変だよ等、何かあればコメント等していただければありがたいです。

初投稿につき文章のつくりが甘いところはご容赦願います。

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