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賢者になれるらしいです(仮)  作者: 散歩道
〜俺より強い奴に出会う為に〜
31/34

遥か昔、遡るは数千年の時を経て・・・。前編

サイラスの試合の数時間前故郷の森の中で起こった出来事とは一体・・・。


「な、なんだ?この嫌な感覚は・・・?」


サイラスの試合が始まる数時間前、場所は変わって賢者の住まいである森の小屋

賢者様に試合参加の報告をするべくザックが森の小屋を訪れ扉を開けようとしたところ妙な胸騒ぎに襲われるのであった。


「賢者様いるか?

サイラスの奴が、一年目にも関わらず本戦に出場が決まったぞー。」


声をかけつつ扉を開けると、そこに居た者は・・・。


「き、キサマ何奴!!」


そう言い、後ろに飛退き抜刀するザック。

それもその筈、小屋の中に居たのは賢者様とは似ても似つかぬ

黒髪の青年であった。

後姿しか見えなかった為顔までは見えないが、年の頃はどう見ても

20代、下手をすれば10代も半ばと言った所だろうか・・・。


「なんじゃ、騒々しいのぉ。人の家に来ておいてそれはないんじゃないんかのぉ?」


するとどうだろう、聞き覚えのある声がする。

小屋を覗いた時には賢者様の姿は見えなかったかはず・・・。


「け、賢者様!?」


「あぁ、しまったな。少しばかり焦っていた為に忘れていたわ。」


「????」


先程の賢者様の声とは打って変わって物腰は柔らかいが中には凛とした芯のある声が聞こえてくる。


「ザック、お芝居はヤメだ。とりあえず中に入って来い。」


意味がわからないがその声に逆らう事が出来ずに中に入る。

すると、そこには賢者様の姿は見えずやはり年の頃は10代半ばと思われる少年が立っていた。


「キ、貴様っ!賢者様を何処へやった!

正直に言わなければ腕の一本でも覚悟してもらうぞ!」


とは言った物の、実際のザックは相手の魔力のそこが知れず今にも逃げ出したい気持ちで一杯であった。


「ふむ、実力の測れない相手に無謀な行為をしろと教えた記憶は無いんだがなぁ・・・・。」


「な、なんだと・・・?」


「これは、地獄のフルコースのやりなおしかなぁ・・・。」


「何故、貴様の口からその言葉が出てくる・・・。」


ザックの脳裏に若かりし頃賢者様に着いて回った頃の忌まわしき記憶が蘇る。


「ザックよ、お前達の見て来た賢者様は実在しねぇんだよ。」


「え?は?なんだと・・・?そんなわけねぇだろ!

俺がガキの頃から数十年ついて回った俺の師匠だぞ!!」


「あぁ、実在しねぇってのも間違いか。簡単に言えば俺の仮の姿だ。

時代が変われば賢者様以外の呼ばれ方もした事があるなぁ。

例えば、『漆黒の魔術師、エレメントマスター、災厄の魔術師』など数えれば切りも無いがな。」


「おい、てめぇ何を言ってるのか解ってるのか?

俺が数十年着いて回って居たって言うのにどう見ても10代も半ばじゃねぇか!

ありえねぇだろ!」


「なんだ、そんな事か簡単な事じゃねえか。

エルフ達はその身に秘めた魔力で数百年の刻を生きるのは知っているだろ?」


「そ、それがどうだって言うんだ!」


「お前は昔から頭が悪いのは知っていたが、本気で頭の中まで筋肉か?」


「う、うるせぇ!」


「だから、そのエルフすら凌ぐ魔力を俺が持っているって言ってんだよ。

まぁ、簡単に言えば俺は死なないんだよ。」


「え・・・・?」


「そう、俺は死ねないんだ。

この世界に召喚されたその時からこの世界に居た魔王すら遥かに超える魔力を手に入れてしまったがために・・・。」


「お、おぃ。今魔王って言ったのか・・・・?

魔族の王が存在したのは今から数千年前だった聞いたぞ?

その魔王が討伐されてからは魔族の領域は極々限られた範囲で

ヤツラはほとんど此方の世界には干渉して来なかったと聞いているが・・・。」


「あぁ、その魔王だ。

俺達は、その魔王に苦しめられた当時の王国の国王達によって別の世界からこの世界に召喚されたんだ。」


「い、今俺達って言わなかったか?

そんな化け物がまだ他にも居るのかよ!?」


「化け物か、懐かしい響きだな。

そう、俺達は学校の帰り道いつもの様に三人で家に帰る途中だった。」







前話からかなり間が空いてしまい申し訳ありません。

リアルブラックな為、執筆時間が取れませんでした。

書けない間も少しずつメモで残していた為何とか更新に漕ぎ着けました。

長くなりそうな為数話纏めての更新となります。

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