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賢者になれるらしいです(仮)  作者: 散歩道
プロローグ~幼少期~
18/34

第16話 「テンプレ通りのクエスト。またもトラブルの予感?」

久々の戦闘パートです。つたない部分もあるかもしれませんが

ご容赦ください。

ギルドを出てゴブリン達を探すとアッサリ見つけるも

そこにはいつもの森とは違う雰囲気が・・・

「ギャァア。」


っとこれて何匹目だっけな?

5、10、15、20匹か。

お決まりのゴブリン退治のクエストを受けたものの

聞いてた話より明らかに数が多い。


「昨日に引き続き嫌な予感がするなー。」


などと考えていると少し離れた所で大量のゴブリンの気配を感じる。

こりゃ、やばいかな?


「まぁ、考えてもしょうがないしいきますかっと。」


足早に駆け出すと、思ったとおり50匹前後のゴブリンの群れが街の方へ向かっている。


「あれ?なんか向かっていると言うより、逃げているって言ったほうが正しいような感じだなアレ。」


そう、ゴブリンだけでは無くダイアウルフや、オークなども混じっている。

どうやら、強敵に住処を追われて逃げてきたらしい。


「とはいえ、このままじゃ街にとてつもない被害が出るか。」


魔物の集団まで後500メトルほど(1メトル=1メートルで覚えやすかった)

まだ、多少の余裕があるがこのまま乱戦ってのもキツイな。

魔法である程度削る必要があるなっと。


さすがに森の中で火の魔法を使うわけにも行かず。

風属性を主に水属性と併せた俺独自の魔法を解き放つ。


「吹き荒れろ暴風!凪ぐ払え氷雨!アイシクルストーム!!!」


さすがに、得意な風属性とは言え複合になると途端に難度と威力が変わる為

詠唱をする。


「さて、どの位削れたかなっと?」


氷と風の竜巻に晒された魔物の集団は案の定6割ほどが瀕死もしくは行動不能だ。

残り4割程度なら余裕だ。


怪我をした奴らはほって置いても

他の魔物の餌食になるだろうから気にする必要は無い。


「んじゃ、そろそろ行きますかっと。」


そして、魔物の群れの戦闘に躍り出て蹂躙を始める。

森の入り口に居るような魔物なら駆け出しの冒険者でも倒せる程度。

数さえ減らせば一撃で首が飛ぶレベルだ。


「こんなもんかなぁ。」


あらかた倒し終えるとさすがに疲労が襲ってくる。


「まだまだいけるけど、この後の連戦を考えると無理は禁物だなぁ。」


魔法は一人前でも、肉体的にはまだまだ子供。

さすがに一日戦い続けられるほど体力は無い。

回復魔法はあるが、傷は癒せても疲労や失った血が戻ることは無い。


「無理をすれば、俺もコイツらの仲間入りだな。」


「ギャーギャーギャー!!!!」


何とか目視出来る辺りになんとこの辺りではまず見かけない魔物の姿が見えた。


「あれは・・・・。

ワイバーンじゃねぇか!なんでこんな所に居るんだよ。」


数は三頭とそこまでの大きな群れでは無い。

だが、癖のある事にウチ一頭は亜種の様だ。

他の二頭とは違い色が黒ずみ大きさは1.5倍程ある。


「おいおい、ありゃマジでやべぇぞ。」


そう、俺の革鎧の主も亜種だが地を這う魔物と空を翔る魔物では

何度が格段に変わる。

ただのワイバーンなら大した事は無いが、亜種となれば強さは

通常の固体の三倍にも迫る。

しかも、固体によっては通常ではありえないスキルやブレスを使ってくる場合もある。


「なんにせよ、周りの取り巻きが邪魔だな。

いきなり全力で飛ばすしかないか・・・。

後の事なんて考えてたら俺だけじゃなくて街まで終わりだ。」


「吹き荒れろ嵐、燃え盛れ炎荒れ、狂うえ飛礫よ!!!

エクスプロード・ロンド!!!」


森への被害は後で考えれば良い。

そう考え目の前に迫る劣化翼竜共に魔法を解き放つ。


「はぁ、はぁ、はぁ。やったか・・・・?」


さすがに三種複合は精神力も体力もかなりの勢いで持っていかれる。

少しでも制御をミスすれれば、自分すら巻き込んでの自爆技になりかねない。


魔法が命中したかと思えば下に落ちる影は二つ・・・。


「さすがに亜種ともなれば賢いじゃねぇか。

だが、魔物如きに喰われてたまるかーーー!!」


言うが早いか、全力で駆け出す。

複合魔法それも二度目は三種複合。

全力で戦える時間もそんなに長くは無いだろう。

力尽きれば喰われるのは火を見るより明らか。


「ギュアァァー!!!」


どうやら、俺の事を餌では無く完全に標的と見たようだ。

それとほぼ同時に、何とか射程圏内にたどり着く。


「魔法だけじゃアイツの皮膚は破れそうに無いな・・・。

多分コレを使ったら体がまともに動かないかもしれないが

やるしかないな・・・。」


まだ名前も無く成功率も5割程度制御をミスすれば一瞬で全魔力を失いかねない。

俺は体に纏う魔力を右手に持つ剣にまで広げ得意とする風魔法に変えていく。

すると、剣から徐々にうなり上げるような小さな金切り音が聞こえて来る。


キイィィィーーーーン。


「くっ、やっぱり未完成か長くは持ちそうに無いな。

いっけーーーーーっ!!!!」


全力で飛び上がるとワイバーンに向けて飛び上がり、首を落とすべく剣を振るう


「パキーンッ。」


嫌な音を立てて振るう剣が折れる。

魔法で強化はしたが数打ちの量産品じゃ魔力と相手との衝撃に耐え切れなかったようだ。


「くそっ、ここまでか・・・・。ぐあぁっっ。」


剣が折れた事に一瞬の油断が生まれ腕に噛み付かれる。


「いってぇぇぇえーー。くそったれーーーーー!!!」


神疲れはしたものの、腕は動くだがとんだ勢いも無くなりつつあり後は落ちるだけ。残り少ない魔力で出来る事を考える。

残り少ないのは魔力だけではなく当然ここまでの連戦で体力もほぼ底を尽きかけている。


そこで、幼き日魔力が足りない時に体力まで持っていかれた事を思い出す。


「残り少ない魔力と体力でもまだやれる事はある。

これでダメなら俺の負けだ!くらえーーーーー!!!!」


残りの魔力を必死にかき集め風の魔力に換える。

それを喰われかけている掌に集め限界まで圧縮し

それを無理やり握りつぶす。






ドッカーーーーーン!!!!


大きな音と共にヤツの頭が吹き飛ぶその衝撃で俺も後ろへと吹き飛ばされる。

俺が覚えているのはそこまでだった・・・・。



『これこれ、いい加減に起きぬか。』


「ん~。うるさいな~。あと五年。」


『な、なんじゃと!あと五年の寝る気か!早く起きんか!!』


「はっ?ここはどこだ?

俺は確かワイバーンの亜種と戦ってヤツを倒したトコまでは覚えている。」


周りを見渡すと何も無い真っ白な空間が広がっている・・・・。


『お主、ワシを居ないものとして話を進めようとしてないかのぉ?』


「ちっ、バレたか感の良い神爺だ。」


『なんじゃいなんじゃい。

あたらな人生を与えてやったのはワシじゃと言うのに。

前からワシの扱いヒドイじゃもん。

もうちっと、ありがたみとか敬いとかはないもんかのぉ?』


相変わらず、メンドクサイ性格だなぁ。


『なんじゃ、今面倒じゃとか考えておらんか?』


なんか俺の考え読まれてねぇか?


『ワシは心の中までは入りこめんぞい?』


「読めてんじゃねぇか!」


『お主は顔にすぐ出るから読めなくても解るんじゃもん!』


「爺さん・・・・。可愛くないぞ?いい歳して恥ずかしくないか?」


『ワシの口調はなおらん!』


あっ、開き直った。


「まぁ、いいや。今度はなんで俺はここに呼ばれたんだ?」


『いやのぉ。折角生まれ変わらせてやったのに久々に見てみると

いきなり死にそうなんじゃもん。

ワシの苦労はムダっ?みたいに思えてのぉ。

とりあえず、呼んでみたは良いがお主体力も魔力もほぼ使い果たして

この後どうするつもりじゃったんじゃ?』


「そんなもん考えてネェよ。殺らなきゃ喰われてただけだ。」


『確かにそうなんじゃが・・・・。

毎回毎回助けてやれるわけでもないんじゃて

今回もここに呼んだだけでワシに出来る事は正直何も無いんじゃもん。』


「まぁ、元より助けを期待なんざしてねょ。」


『相変わらず、ワシに冷たいのぉ。』


「そうだ、一個だけ忘れてたわ。

今の爺ちゃんとの引き合わせに爺さんが関わってるかはシラネェが

その点だけは礼を言わなきゃと思ってたんだわ。

すっかり忘れてたわ。」


そこで俺は姿勢をただし神爺に向き直る。


『なんじゃもん?なんじゃもん?』


「この後の俺がどうなるであれ。

今日、この時までの人生はマジで爺さんに感謝しかねぇ。

ありがとう。」


『むぅ、そんな言い方されたら助けんわけにもいかんじゃろうに。

じゃがな、直接何か出来たりするわけじゃないんじゃもん。

失った体力とかも戻してやれんし、何か道具を渡す事もできん。

ワシに出来る事と言えば、気を失ったお主を覚醒させたまま元に戻す位しか

出来ぬがそれでも良いかのぉ?』


「爺さん、それで十分だ。

意識が無いまま叩き付けられりゃ死ぬしかないが。

意識さえあれば何とかなる気がする。

それで良い。頼む。」


『そうかそうか、又すぐにとは言えぬが円があればまたのぉ?

達者で暮らせよ?』


そうすると、目の前の白さがだんだん色を取り戻していく。

ここは地上15メトル。さすがにこのまま落ちれば死ぬしかない。

だが体力も魔力もほぼ空っぽだ。

辺りを見渡すと、失速してきてはいるがさっきの爆風でかなりの距離を飛ばされてきたようだ。

目の前に大きな湖が見える。

痛む体を無理や動かし少しだけ戻った魔力で何とか湖に落ちるように軌道を修正。

後は野となれ山と慣れだ・・・。


バッシャーーーン


「なんとか生き残った・・・。だが一歩も動けねぇや・・・・。」


湖から上がった所で、魔力についで体力も使い果たし

今度こそ本当に意識を失った・・・・。

久々に神爺登場でした。

『ワシの出番増やしてもいいんじゃよ??』


物語が進まなくなるのでたまにしか出てきません。


『ヒドイんじゃもん!』


はい、次回目覚めたサイラスその前に立つ者は・・・・

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