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賢者になれるらしいです(仮)  作者: 散歩道
プロローグ~幼少期~
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第8話 「寝ボスケとサイラスの魔法教室」

帰宅が遅れ、UPが少し遅くなりました。

前回の続きをどうぞご覧ください。

[爺ちゃんおはよー。」


「ふむ、今日は思いっきり寝坊したようじゃのぉ。

もうすぐ昼になるぞい?」


「え?ホント?なんで起こしてくれなかったのさ。」


「大丈夫じゃ、寝坊したのはお主だけじゃなく、他の二人もまだぐっすりじゃ。

昨日の今日で疲れてるんじゃろうて。

もう少ししたらおきるじゃろうて。」


「そうだねー。

じゃぁ、俺は昼御飯の準備でもしてくるよ。」


今日は何にしようかと食料庫に向かいながら考えていると、家の中から

メイとザックおじさんが起きた声が聞こえてくる。

メイは普段お城で暮らしてるんだけど、メイドさんが居なくても平気なのかな?

みんな寝坊したことだし、昼は軽くでいいかなっと。

適当にあるものでこしらえてみんなに声をかける。


「軽く作ったけどみんな食べる?」


「こんな時間まで寝てたのは初めてで申し訳ありません。

ありがたく頂戴いたします。」


「俺もついつい寝過ごしちまったわ。

昨日、飲みすぎちまったから軽くでいいかなー。」


「まぁ、おじさんはいつもの事で冗談として受け取っておくよ。

ところで、爺ちゃんメイの話はどうするのさ?」


「教えるにしても、通いじゃ片道三日かかるだろうし

ここで生活するにもメイドさんも居ないウチじゃ生活は大変なんじゃない?

俺はどちらでも良いけど、いまからおじさんに頼んでメイドさんに来てもらう?」


「そうじゃのぉ?

ワシも教えるのは構わんが、サイラスの言うとおりじゃのぉ。」


「いえ、普段から自分の身の回りの事はすべて自分で出来るようにと

父上から厳しく言われ、メイドにはほとんど手伝って貰ってませんから

その辺りは特に問題ないと思います。

最低限必要な物も馬車に積み込んで来ておりますので大丈夫です。」


「最初から、断られるとは思っていなかったようだね。」


「まぁ、あの父親にしてこの娘さんってとこじゃろうて。

しかし、魔法師団が居るじゃろうに何故ワシなんじゃ?」


「いえ、魔法師団の方々には熱心に教えていただけているのですが

初級程度の魔法の発動は問題なく出来るのです。

しかし、他の方より消耗が激しく、初級の魔法ですら二度か三度使うのがやっとで四回目にもなると発動すらしない有様なのです。」


魔法が使えるのに消耗が激しいって事は、集中から発動までの間に

かなり無駄があるのかな?


「ちなみにさ、発動まではどの位かかるの?」


「大体10秒ほどでしょうか?」


「と言う事らしいよ?爺ちゃん。」


「ふむ。サイラスは何処が悪いのか、それをどうすればよくなるかも

解っておるようじゃのぉ?

という事で、まず一ヶ月はサイラスやお主が教えてうやるんじゃ。

その後、簡単に上達具合を見た後ワシが教えてやればいいかのぉ?

ザックや時間は大丈夫じゃろうな?」


「あぁ、公式にはエルフの国へ親善大使として向かったと言う事にしてあるから半年から一年は大丈夫だ。

しかし、賢者様よ。

ホントにサイラスには原因が解っているのか?」


「おじさん・・・。俺の事なんだと思ってるのさ?

俺の初級魔法なんて発動までに1秒もかからないよ?

ほらっ。」


と言いながら目の前に風の刃を浮かばせる。


「おいおい。その年で無詠唱かよ。」


「いやいや、口には出してないだけだから厳密には無詠唱とは言いにくいけどね。」


「私にもそんなに早く発動出来る様になるものでしょうか?」


彼女は首をかしげ今にも泣きそうだ。


「お偉い魔法師団様がどんな教え方をしてきた解らないけど。

一ヶ月もあれば最低でも半分以下まではいけるだろうね。

まぁ、本人の努力しだいだけど。」


「おいおい、サイラス。

おめぇ、ソレを誰にでも教えてるんじゃないだろうな?

同時に姫さんにも言っておくがおいそれとソレを周りで言いふらすんじゃねぇぞ?

サイラスみたいな即時発動できるヤツなんじゃ、賢者様以外じゃ俺はしらねぇからな。

魔法師団には目の敵にされるだろうし、他国に知られりゃ攫われて

人体実験とかされかねないからな。」


「おじさん?ソレって結構ヤバイ事なんじゃないの?

世の中の魔法ってそんなにまどろっこしいの?

ねぇ?じいちゃん?」


「ほっほっほ。

サイラスや、世間一般じゃ詠唱にかかる時間は初級でも2~5秒程度。

詠唱どころか魔言まで省く詠唱はとりあえず、わしの知る限りじゃおぬし位じゃのぉ。

お主は一人で狩りをする関係で、動物に気配を悟らせぬように

発動までの時間を短縮したり。

発動に必要な魔言を省略できるようになったんじゃろうて。

まぁ、ワシもそこまで独学で覚えるとは夢にも主輪なんだがのぉ。」


「はぁ!?独学だとぉ?

賢者様が教えて出来るようになったんじゃねぇのかよ。

こいつが一人で狩りに行くようになったのって

確か俺が長期クエストに出る年だから、三年前の7歳かよ。

本気で末恐ろしいわ。」


「ザックよ。お主は勘違いしておるぞ?

サイラスが魔法を使い始めたのは三歳の頃からで詠唱短縮などが出来るようになったのは5歳じゃ。

体の方がイマイチじゃったから大事をとって剣術や杖術を仕込むのに追加で二年ってとこじゃ。」


うん。魔法の方は前世の知識チートもあってか結構アッサリいけたんだよな

でも、その後の二年がマジで地獄だった。思い出したくも無いな。


「おい、ホントに規格外にもほどがあるぞ。

ちなみに近接戦闘の腕前はどんなもんだ?」


「んー。自分で言うのもアレだけど魔法もありならザックおじさんともいい勝負は出来ると思うよ。

まぁ、圧倒的に経験が無いからその辺で勝ち目はゼロだね」


「おいおい、腕前もそれで観察力までありやがる。

本当に10歳のガキか?」


「なんと言っても、ワシの孫じゃからのぉ。

後二年したら学園に通わせて、教養を学ばせたらどこに出してもはずかしくないわい。」


「学園に通わせるのは良しとしよう。

だがな、その前にコイツには『自重』って言葉を徹底的に身につけさせなきゃいけねぇ。

その辺は俺も、修行がてら気にかけるぜ」


あぁ、そういや自重って何って位やらかしたし感が否めないな。

出来る限り努力しなきゃな。


「なにそれ?凄くめんどくさそう。」


「サイラス様、本当に私くしも強くなれるのなら『自重』とやらが必要になる位努力いたしますのでどうぞよろしくお願います。」


「おいおい、感染者が増えたぞ・・・

こうなっちゃ、俺は知らぬぞんぜぬを決め込むしかないな。」


あ、おじさん諦めちゃった。

まぁ、言われなくても俺は自重の出来る大人(元がつくけど)

だしね。

森から出たら気をつけよう。



次回より、王女様の魔法修行兼自重できる子供になる為のマナー講座となる予定。

なんだかんだで修行は学園に行くまでの2年ほどになる予定です。

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