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6-1アポロひどい怪我!!~逃走、そして追撃

アポロはシャドウを筏に遠くない遮蔽物に隠し、加速スキルを展開して、フォーク一味の野営地に忍び込み、食料の積まれた馬車に火をかけ陽動させたうえで、消音された魔導ライフルによって墓暴きのガストンと暗殺者のエルザ、傭兵くずれだが怪力のリタを難なく排除した。


そして『連装式魔導バリスタ』と『魔晶石』の一部を奪い取ることに成功し魔法の収納袋に隠匿したところで声が掛かった。


「アポロ! 貴様!」 フォークが驚愕の声を上げる。


「ぐっ」その時強い衝撃がアポロに穿たれた。フォークが声をかけたことで元王宮狙撃兵ダリウスによる頭部への射線の軸がズレ、アポロの左肩に着弾する。幸い骨を掠めたにとどめられたらしい。


しかし、アポロは彼の言葉に耳を貸さず、再度加速してシャドウに飛び乗り、あらかじめフォーク一味が用意していた筏にシャドウごと移動する。加速が断続的に行われたため連射していた狙撃兵ダリウスの弾丸はアポロからは雨滴のように止まって見えていた。弾丸は以降アポロには当たらなかった。


前もって筏に乗り込んでいたエステルとフィンは隠匿の結界を解除し激流の蒼龍の脈へと乗り出した。

「追え! 奴らを逃がすな!」 フォークの号令が、野営地に響き渡る。


「アポロひどい怪我!!」

「ただの銃創だ骨を掠めた「治療します」・・だけだ。」

「ぐっ」消毒のため高濃度のアルコールぶっかけられたときのアポロの唸り声がこんな切羽詰まったときにもかかわらず、キャラ違いエステルが仕掛けた「リスクを前にじっとしてたら可愛い子ちゃんを口説くこともできないのよね。(キラッ)」 のときと同じ程度のダメージだったことにフィンは感心してしまう。


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