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1 はじまり

目が覚めた。

どうやら仰向けに寝ていたらしい、土がひんやりとしていて気持ちいい。

立ち上がって服に付いた土を払う。

少し汚れが付いてしまった、白い服なだけあってとても目立つ。

ザァザァという木々のざわめき、頭を上げて上を見ると広がっている青空。それでいて、薄暗い周囲。

その状況を見て、どこか深い森の中にいるということを私はすぐさま理解した。

しかし、どうしてここにいるのか?目が覚める前に何をしていたのか?それらのことは全くと言っていいほど思い出せない。


「とにかく……ここから出なきゃ」


私は、一度深いことを考えるのをやめて森から出ることを優先した。


「周りに道とかは……あるかな?」


先程と違い、よく周囲を見渡す。

もう何人たりとも入ってないような道を見つけたのでそこに向かって歩き出す。

歩いて、どこに向かおう

その考えが脳裏に浮かぶ。

今になって考えれば、そもそもこの道が森から抜けられるとは限らない 。

しかし、歩き出したこの時そのようなことを考えられるほどの余裕はなかった。


「(本当にこの道で合ってるのかな……そもそもここどこ……?)」


そのような物思いにふけっていると、道端に何か光る球体が落ちているのに気がついた。


「あれ……?これって…………」


疑問に思った私はそれに近づき、手で拾い上げる。その物は、やはり想像した通りの物であった。


「やっぱり……記憶体だ」


記憶

それは一種の概念上のモノであり、またある形を成すモノでもある。

この世界の人々は古来より、記憶というものを大切にしてきた。

この世界では、自身の記憶を管理することができる。その管理に使うのがこの記憶体である。

記憶は繊細で、壊れやすい。なので、このような小型ケースに入れて管理するのだ。

但し、記憶を取り出すと記憶が消えたりはしない。ただ記憶体が壊れた時にのみ、その記憶が消失するのだ。


「捨てられてる……ってことはこの記憶はきっと…………。」


私は記憶をバッグにしまうとまた歩き出した。


「(とても気になるけど、他人の記憶は……とりわけ捨てられた記憶は………見てもいいことはない…から)」


捨てられた記憶、ということは余程の辛いものに違いない。

……やはり私はカバンから記憶を取り出した。

好奇心というものに人間は勝てない……気になるものは……気になる!

そして私は、記憶を観測し始めた。


「(これは……男の人が賞を受け取っている……?)」


その記憶体には、とある男が表彰されている記憶が見られた。とてもいい事のはずなのに……どうして捨てられてるんだろう?


「うーん……わかんないな、やっぱり」


ただ意味のないものを見てしまったような気分だ。やはりこれは、しまっておこう。

目が覚めるまでの記憶がないということは、私の記憶はこわれてしまったのだろうか

そんなことを考えつつ、私は再び歩き出した。

そしてすぐさま歩みを止めた。


「誰かいる……」


目の前には、自分と同じ迷子の人だろうか?道を歩いている者がいた。


「(どうしよう……話しかけてみる?でも変な人だったらこわいよね……うぅ………)」


そうこうしているうちに、向こうがこちら側の存在に気がついた。もちろん、向かってきているようだ。


逃げるか


話すか


残念ながら、考えがまとまる前に向こうの人が目の前に来てしまった。


「えっと……君、こんなところで何してるの?名前は?」


深縹(こきはなだ)色の髪と瞳をしているその人は、灰色のスカートに白い服、その上からカーディガンを羽織っている。片目は前髪の後ろに隠れており、髪は下ろしている。

どうやら大人のおねえさんらしい……。

昔なにかの映画で見た、基地を守る軍人さん以上の警戒をしていたのに、優しい口調で質問されたせいなのか私は答えてしまった。


「名前は……エマ」


「エマっていうんだ……いい名前だね、かわいい」


「おねえさんはだれ?」


「私は……教えられないかな、教える訳にはいかないんだ」


「そう…ですか」


「………………」


「………………」


私もおねえさんも黙りこくってしまった。なんと気まずい空間だろうか、早く話を切り出さなくては!!!でも何を話せばいい!?ここがどこかとか聞いてみる……?

そう思っていた矢先、おねえさんが先に切り出した。


「君…えっと、エマちゃんはさ、ここがどこかわかるかな?」


なんと!見事に返せない質問をされてしまった。しかも自分が聞こうとしていたことと同じだ。


「……わかんない」


「そっか〜……じゃあさ、これから先、一緒に行動しない?進行方向も一緒みたいだったし」


「え?でも……」


「大丈夫、何かあったら私が守ってあげるから」


唐突な急展開にすぐには答えられなかった

「おねえさん、なんだか怪しいくて怖い」だなんて言えるわけがなかった。私の人見知りもここまできたか


「…………わかった」


「うん!じゃあ、行こっか」


私はおねえさんと一緒に歩き出した。

どこに繋がっているのかもわからない道を

こんにちは!

これを見ているということは、少なくともクリックはしてくれたということですね、うれしいです!


私は今回、乏しい知識の中初めて小説を書くということに触れたので、文章が変だったりしたかもしれません……なんなら面白かっかのかさえ不安です……。

ですが、まだまだ始まったばかりとはいえ楽しんでいただけていればとても嬉しいです。


不定期更新ですが、話が一段落するまでは書いてくつもりなのでこれからも読んでいただけると幸いです。

ではでは、また会いましょう

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