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やっぱりクソじゃないですか!!

 ふっと目が覚めると、そこはマジで現実と比べても遜色ないバーチャル空間だった。視神経にパルスを飛ばしているだけはある。マジでヌルヌル動くし、視野角に以上もない。


 瞬きに画一性があるせいで、ここがバーチャルだなとやっとわかるくらいの完成度だ。うぬぬ、クソゲーとは言ったが、出来は相当いいな。


 俺は森の中で寝っ転がっていたので、試しに起き上がってみる。身体感覚は、現実のものよりずっと重くてもっさりしてる。多分、これからレベリングしてステ振りしなきゃこのままなんだろうなと理解する。


 それはいいが、森の中ってなんだよ。俺はとにかく文句を垂れる。森の中でスポーンするVRMMOなんて聞いたことねぇよ。セーフエリアの町スタートじゃないと詰まないか?


 いや、そこも含めてルート分岐なのだろうか……。そう考えていると、視界の端にありがちなUIのウィンドウが開いたのがわかる。


『フォルトゥナオンラインの世界へようこそ!』


 どうも。


『この世界にチュートリアルはありません。人生と一緒です』


 クソゲーじゃん。


『あなたの第二の人生を歩んでみてくださいね!』


 ぶぅんとウィンドウが消えて、それから数瞬待ってみるが、なんの音沙汰もない。うわ、クソだ。


 まあでもコンセプトはわかった。人生に行き詰った俺みたいな奴に、異世界での冒険を楽しんでほしいっつー事だろ。だがな、俺は思うんだ。こんな金のかかったゲームを開発している奴、企画会議している奴はな、大体イケイケだろうがよと。


 アレだよ? 陰キャが陰キャの為に作るゲームなら俺は好きだよ?


 でもさ、K大とかW大の飲みサー卒のウェイが、陰キャくんの為に隔離スペース作ってあげたぜみたいな思考してるの伝わってくるよ。


 その企画会議に俺を呼べって。少なくともウェイに陣頭指揮は取らせないから。


 と、まあそんなことはさておき、このクソゲーをさっさと攻略してウェイに目にもの見せてやろうと俺は試行錯誤する。


 すると指の動作でメインメニューが開くことが分かった。ログアウトはちゃんとできるので某デスゲームみたいにはなってない。いっそそっちの方が楽しそうまであるけど。


 それから、自分が初期装備で何を持っているのか、ステータスの画面を開くと、そこに職業が既に割り振られていた。いや、自由さゼロかよ。選ばせろよ。


『職業は、あなたが生まれつき持つ遺伝子から判断し、傾向分析によって定められております。3億Gの支払いによってジョブ変更が可能です』


 はい、クソ仕様~。


「ま、クソはクソだが、アタリジョブなら何の問題もないよな」


 竜騎士とかテイマーとか映える奴欲しいな。


 ええーっとどれどれ。


「錬金術師?」

貴重なお時間を割いてお読みいただき誠にありがとうございます。

お気に召しましたら☆☆☆☆☆からご評価いただけますと幸甚です。

ブックマークも何卒よろしくお願い申し上げます。

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