表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
突然!異世界ライフ~とりあえずのんびり生きていこうと思います~  作者: おる・かん
第3章・ライクニフ国
78/124

女性の買い物は男には辛い

「わぁ~、これ可愛いですね」

「.....こっちも捨てがたい.....」

「あっ!こっちに色違いがありますよ」

「.....こっちの色も良い.....悩む.....」


リロロとフローラが服を選びながらそんな事を話している。


「このカップいいっすね」

「本当だっ!素敵なデザインだねっ!」

「皆分も買ってお揃いで使うってのはどうっすか?」

「それいいねっ!買おう買おうっ!」


ネルとミラーカはティーカップのセットを眺めながらそんな会話を交わす。


「ほう.....この魔道具は妾も見た事がないの」

「私もラナードでも見た事がありませんわ」

「ライクニフの職人が作った物なんじゃろうか?」

「どのような効果があるのか気になりますわね」


シャルミナとリリーナは見たことのない魔道具に興味深々のようだ。


無事にキキさんがダンジョンの管理者になって数日後、俺は今嫁さん達と買い物デートをしている。


あの後ギルドへ報告をした際、ローグンギルドの不正者の捕縛に協力、賊退治とダンジョン攻略の功績で俺達の冒険者ランクを9に上げると打診があった。

元々賊退治に来たのは、そろそろ3の駆け出しを卒業したいって俺の気持ちがあったからなのだが、突然そこまで大きく上げられても困るって事で辞退しておいた。

ギルド側には『ダンジョンを攻略できる方々のランクを上げずに誰を上げるんですかっ!』っとしつこく食い下がられたのだが、そもそも攻略に関して俺はほとんど役に立ってないので凄く後ろめたい気持ちがあるってのが本音だ。


.....いや、だって本当に何もしてないんだからさ.....


そんな訳でリロロも俺と同じ理由で辞退。

そして何故かミラーカとシャルミナも辞退していた。

2人は問題ないと思うんだけどね.....

なので俺は2人は上げてもいいんじゃないか?っとやんわり言ってみたのだが、そんな2人は


『僕たちもカズキ様と一緒に上げていくからいいのっ!』

『別に焦る事でもないしの。それに妾達ならいつでも上げれるじゃろ?』


っと言って俺に合わせてくれるらしい。

何か気を使わせて申し訳ない気持ちになりつつも2人がそう言ってくれた事がとても嬉しかったのはナイショだ。

そんな訳で今の俺のランクは5に上がっている。

リロロ、ミラーカ、シャルミナのダンジョンの攻略組は全員ランク5だ。

残念ながら留守番組のフローラとリリーナは3のままなので、次はこの2人を優先して連れて行きたいと思っている。

まぁ、本人たちはあまりランクに興味を持っていないみたいなので全く気にしていないのだが.....


そんな訳で、ダンジョンの件も終わった事だしゆっくり休みでも取ろうかって事になり今に至る。


このローグン、母さんがジーポーン側の権力者を軒並み排除したせいで街が機能しないのでは?っと思っていたのだが、そこまで影響はないらしい。

むしろ残されたジーポーン側の住民は、元々酷い扱いを受けてたみたいでこれで解放されたとむしろ感謝しているぐらいだった。

今は正式にライクニフ国の民としてこのローグンに住んでいる。

この時、ジーポーンに戻るかライクニフの民としてこの街に残るかザザさん達は住民に尋ねたらしいのだが、ザザさん達の後ろに見える消し飛ばされた領主や権力者たちの屋敷のあった辺りをを見て顔を蒼褪めさせていたらしい。

どうやら消し飛ばしたのは魔族側、つまりはザザさん達の仕業だと思ったらしく『魔族やべぇ.....逆らうのは止めようっ!』って事で、とても従順で大した問題もなく話は進んだと聞いた。


スイマセン.....それ、うちの馬鹿のせいなんです.....


ちなみに街の一部を消し飛ばした犯人、母さんなんだが.....


『いつまでこっちに居るつもりなんだ?ってか親父放っておいていいのか?』


っと聞いた所


『あんな人知らないわ~。ふ~んッ!』


っと言っていた。


珍しく喧嘩でもしたのか?っと思い詳しく聞いてみると、どうやら親父はおじさんと一緒に温泉旅行に行ってしまったのだとか.....

そして今回は男同士の裸の付き合いって事で置いていかれた母さんは拗ねているのだと.....


く、くだらねぇ.....心底理由がくだらねぇよっ!


まぁ、親父が戻って来てお土産とか言って何か適当な物でも渡せば解決するだろう。

何と言っても母さんはチョロ.....素直.....チョロいしな。


やっぱどう言葉を誤魔化してもチョロいわ。

なので正直に言っておこう。


って事で回想終わり。


それで今、俺達はのんびりと何でも屋のような場所で買い物を楽しんでいる。

流石に店の規模はそこまでではないが、店の中に衣類や雑貨、小物や日常品、魔道具等色々な物が置いてあり、日本のデパートの超縮小版みたいな感じの店だ。食料品は扱っていない。

そんな場所で買い物を楽しんでるはず.....はずなんだけど.....

俺、さっきから1人なんですけどっ!?

1人でポツーンっとしてますけどっ!?大量の荷物を抱えて.....


いや、確かに最初は一緒に買い物を楽しんでたんだよ?皆と物を選んだり、色々意見を言い合ったりとしてさ。

でも流石に買い物が長すぎるよっ!

良くも飽きずにそれだけ長時間買い物が出来るものだと感心するけど、流石にずっと放置は寂しいんですけど?

この大量の荷物、お会計さえ済ませてくれればマジックボックスに入れれるけど、まだ清算前でそんな事出来ないから辛いんですけど?


男女の買い物の価値観の違いの話は俺も聞いた事ぐらいはあるし、日本に居る時にデートで実感もした。


男性の買い物は欲しい物を買いに行く買い物だから早い。

女性の買い物は欲しい物を探しに行く買い物だから長い。っと.....


やはり世界は違えと女性は買い物が好きなんだな.....


「あの.....よろしければこちらでお預かり致しますが?」


大量の荷物を持たされて1人佇む俺に見かねたのか、店員さんがそんな事を言ってきてくれた。


「ありがとうございます。じゃあこれ.....お願いできますか?」

「はい。お預かり致しますね。よろしければあちらに休憩出来るスペースが御座いますので宜しければご活用ください」

「あっ、分かりました。じゃあ少しだけ向こうで休ませてもらってますね」


俺は店員さんにそう言うと、1人休憩スペースへと向かう。


「あっ、ウチも行くっす」

「僕も行くよっ!」


ネルとミラーカがそう言って俺に付いてこようとする。


「ん?別にゆっくり買い物しててもいいんだぞ?俺はのんびりと待ってるからさ」

「ウチらはもう満足したっすからね」

「うんっ!僕ももう十分かなっ!」

「そっか、じゃあ一緒に待つか」


俺はそう言って休憩スペースの椅子に腰を下ろした。


「はいっ!コレっ!」

「ありがとう。2人はどんな物を買ったんだ?」

「それはっすね――」


俺に飲み物を入れてくれたミラーカにお礼を言い2人に尋ねると、ネルが嬉々として俺に買った物について語りだした。


こうしてしばらくの間、俺達3人はのんびりと時間をつぶしていくのであった。








「カズキ様~っ!」


あれから30分ぐらい経ったであろうか?

向こうからリロロが手を振りながらこちらへ向かって走ってくる。

その大きなお胸がバルンバルンと揺れ、とても眼福.....んっ?


「お待たせしましたカズキ様!」


リロロは俺の前で立ち止まると、そう言ってくる。

俺は目の前のリロロに向け、マジックボックスから愛用の刀を取り出し振り下ろす。


「カズキ様っ!?急に何をなさるんですか!?危ないじゃないですか!」


リロロは素早く避けると俺の行動に対して非難してくる。


「お前は誰だ?リロロの姿をして何を企んでる?」


俺は目の前のリロロ(偽)に対し、視線を鋭くしながら訪ねた。


「えっ?何を言ってるんですか?私は――」

「リロロじゃねぇよな?」

「なんでそんな事を言うんですか?カズキ様、酷いです!」

「おいおいっ、俺がリロロを見間違うとでも?.....舐めるなよ?もう1度だけ聞く。お前は、誰だ?」


俺がそう言うと、リロロ(偽)はニヤリと笑い口を開いた。


「へぇ~、まさか見破られるなんてね。流石はあのお2人の息子って事かしら?」


リロロの姿をした何者の口からは、先ほどまでのリロロとは違う、全く別人の声で答えが返ってくるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ