表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

復讐方法

作者: 沖田 楽十

彼への復讐方法に思考を巡らせていると、【恋愛感情】ではないが、一人だけ気になる男性がいた事を思い出す。

その男性が気になったキッカケは、とあるやり取りで、この男性ひとは女性を抱くのが上手いんだろうなぁ…、この男に抱かれてみたい!!と身体の奥底の本能が訴えてきた時だ。



「……身体の関係を持ったら、アウトだろうなぁ…」



でも、一度だけ。その男性に抱かれたら、男性に対して気になる気持ちは消えるだろうし、彼に男性と一度だけ関係を持った事を匂わせて、不安にさせる事が出来るかもしれない。



「……いや。だからあのコみたいに、私が他の男と仲良くしてるからって、アイツが嫉妬してくれるわけがないんだってばッ!!」



浮かんできた復讐方法にツッコミを入れると、自分はあのコみたいに彼から愛されていないんだなぁと改めて認識して、泣きそうになる。



「……バッカみたい…っ」



それに、なんだかんだ私は、彼以外の男と身体の関係を持ちたくはない。

ヤケを起こしたって、そーゆうコトは、彼と同じかそれ以上に惚れた男とじゃなきゃ嫌なのだ。



「そーゆう真面目な所、要らないのになぁ…」



真面目じゃなかったら、彼が他の女の子と仲良くする度に、直ぐに彼がした様なコトを真似て、彼を嫉妬させる事が出来るのに…。



「あのコみたいだったらなぁ…」



彼は、あのコが大好きだった。誰が見ても判るぐらいに惚れてて、彼の事が大好きな周りの女性達は、彼に想いを告げてもフラれる事が解っていた為、告白せずに苦しい片想いをしていた。

一方のあのコは、彼の親友に惚れていた。でも、彼が他の女性達にデレデレしてると苛立つ様で、そんなあのコの態度に、これは彼の努力次第であのコとの恋が実を結ぶと考えていた私は、ずっと彼の恋が成就する事を望む立場だった。--あの時までは…。



「……如何して、惚れちゃったかなぁ…?」



元々彼に惚れておらず、ましてや恋なんて知らなかった私は、ある出来事で彼に恋心を抱き、気付けば想いを告げていた。

フラれる覚悟だった。

なのに……何故か彼は私の告白をオッケーして、恋人という関係になっていた。



「あの時、フってくれたら、かったのに…」



あのコへの想いを断ち切る為に私と付き合ってくれたのだとしたら、全然じゃないだろうか。

だって、あのコが他の男性と仲良くしてたら、嫉妬全開で仲良くしてる男性とあのコの間に割って入って邪魔するし…。

それに、今迄彼にそっけなかった癖に、私と彼が付き合い出す様になってから、あのコは彼にちょっかいを掛ける様になって、最近じゃ周りの彼とあのコの共通の知人達に、彼の彼女気取りを働いているらしい。

彼はというと、そんなあのコに対して、長年の友人だから、とあのコの好きな様にさせていて、更にあのコと二人だけで遊びに行く事をヤメてくれない。


彼に恋心を抱く前は、あのコと二人っきりという情報を知る度、めちゃくちゃ応援してたし、嬉しかった。なのに今は--聞く度に泣きたくなる。



「っ……如何して…今なのよ?」



如何して、私が彼の事を大好きになる前に、あのコは彼に恋心を抱き、恋人になってくれなかったのだろうか?

そうしたら、私はこんなに苦しくて泣きたくなる日々を送らずに済んだのに…。


……あのコにも復讐したい。

でも、あのコの相手はしたくない。だから、復讐したくないというジレンマがあり、結果、復讐しないという考えに行き着く。



「とんでもない相手に恨まれたもんだわ……ははっ…」



あのコにめちゃくちゃ復讐したい!!……けど、あのコはめちゃくちゃ執念深くて、且つ一度逆恨みだろうが恨んだ相手に対しては、とことん追い詰めて、立ち上がれなくなるまで叩きのめさないと気が済まないらしく、ずっと見張ってくる。

そーゆう所、彼もあり、彼とあのコはよく似ている。



「ほんっと、お似合い…」



そう口にして、胸がズキリと痛む。直後、視界がボヤけた。

やっぱりまだ彼の事が大好きなのだと告げる様に、私は気付けば泣いていた。











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ