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マロン村


やぁ、こんにちは語り手だ

五大ギルドとアポロンの動向について話し合うルビィとアン。

そんななか、ラインハルトの決断に不満を抱いたシドはラインハルトに自分の意を語るも諌められよりアラヤに憎火を燃やす。

さてさて今回はどんな話しになるのか。

おやぁどうやら今回はアラヤとユエのグランドクエストに戻るみたいだ。


森林エリアルーベルの森を無事に抜けマロン村に到着した俺とユエは取り敢えず此れでグランドクエストへの関門をクリアしたことに安堵していた。


「ユエ。取り敢えずこれでグランドクエスト【王の庭園】へ向けての第一関門はクリアしたな」

「そうだねアラヤ君」

「だけどあくまでクエスト発生条件をクリアしただけで実際のクエストはここからだ。油断せずに行こう」

ユエは俺の言葉に頷き

「まだ関門をクリアしただけだもんね本番は此処から頑張ろうねアラヤ君!」

握り拳を作り気合いをいれた。


この高難度クエスト、プレイヤーの間でグランドクエストと言われているこのクエストの正式名称は【王の庭園】である。

ルーベルの森にも含め幾つかのクエストを連続的にクリアした後現れる最後のクエストである。

何故このクエスト名なのかは最後までは行かなければ分からず唯一クリアしたラインハルトも何故このクエスト名なのかは公言してはいない。


俺とユエはマロン村に足を踏み入れると早速クエストが始まったみたいで村の奥から恰幅の良い髪も髭も真っ白な老人が俺達の方に鬼気迫る表情で走ってきた。

老人は俺達の前迄来ると息を切らしながら

「はぁ、はぁ、これはこれはマロン村にようこそお二人は冒険者の方でいらっしゃいますか?」

人のいい笑顔を浮かべ俺とユエに訪ねてきた。

俺とユエは目配せ老人への質問は俺が答えることにした。

「ああそうだ。俺達は冒険者だ」

老人は俺の肯定に嬉しそうに喜び

「なんと、なんと!ああ神の思し召しか丁度よかった!

唐突にすみません私はこのマロン村の村長をやっておる者です」

老人は自分を村長だと名乗った後頭を深々と下げると

「無礼を承知でお願いいたします!

冒険者の方、もしリネイシアの花をお持ちであればどうか分けてはいただけないでしょうか!」

切羽詰まった声で言った。


通常の場合街道を通るかルーベルの森をクリア出来ずに着くとマロン村に入ることはできるがこのイベントは発生しない。


「何かあったのか」

既に内容は知っているが俺が村長に事情を訪ねると村長は頭を上げると心底困った表情で

「実は村の者がポイズンワスプに襲われ命は無事だったものの攻撃を受け毒におかされているのです。

お恥ずかしながらあいにくと現在村には毒消しの薬が無く毒消しの薬を作ろうにも他の材料は揃っているのですが薬を作るために最も肝心なリネイシアの花だけがなく毒消しの薬が作れないのです」

「なるほどそうゆうことか」

「はい。

なのでもしリネイシアの花をお持ちであればどうか分けてはいただけないでしょうか」

村長はもう一度頭を下げ

「お願いいたします」

俺とユエに懇願する。

「すまない村長。

あいにく俺達二人ともリネイシアの花は持っていないんだ」

村長は俺の言葉に頭を上げると頭を抱え

「そんな~一体どうしたらいいんだ」

毒に侵された村人を想い悲観に暮れた。

悲観に暮れる村長に俺はストレージのアイテムから状態回復石を取り出し

「リネイシアの花はないがこれならある」

右手に持った状態回復石を村長に見せた。

「これは………」

最初村長は俺が手に持ってる石が何か分からず困惑した表情で見ていたが次の瞬間石の正体に気付き

「ま…まさかこれは」

目を見開き驚いた表情を浮かべながら震える声を出した。

「状態回復石だ」

「な、なんとこれがあの伝説の古代石(ストーンリーフ)!?」

俺が石の名称を告げると村長を度肝を抜かれ驚いた。

「これでよかったら使え」

俺が右手に持った状態回復石を村長に差し出すと驚愕の表情で視線を俺と状態回復石に首がねじ切れんばかりの勢いで何回も往復された。

「これ程の貴重な品よろしいのですか!?」

「かまわない」

村長は震える手で俺から状態回復石を恭しく受け取ると

「おお…冒険者の方よ此れで村人を救うことができます。

ありがとうございます。ありがとうございます」

涙を流しながら何度も礼を告げた。

「礼はいいから早くそれを病人まで持っていってくれ」

俺が村長に告げると村長は俺達に一礼し最初俺達に向かい走ってきていた速さは何だったのか世界一速い動物チーターも真っ青な勢いで毒に侵された村人の所へ走って行った。

(速っ…)

凄い速さで走って行く村長を見て思わずそう思った。

「ふっふ。

ねぇアラヤ君なんだか規定されたシナリオとはいえあんなに喜ばれるのって悪くないね」

俺の思いを他所にユエが嬉しそうに笑みを浮かべながら俺を見た。

ユエの言葉に俺はユエに視線を向けると

「ああそうだな」

薄く笑った。


暫くマロン村の中を二人で気ままにぶらついていたら前方から先程の村長が俺達の前まで走ってきた。

「おお!冒険者の方達。

よかったまだいてくださってくれて。

あなた達のお陰で無事村人を救うことができ何とお礼を言ってよいか」

「いや村人が助かったならいいさ。

俺達も古代石(ストーンリーフ)を渡しただけで大したことはしていないし」

「いえいえとんでもない!あなた達がいらっしゃらなければ村人は手遅れになっていたことでしょう」

「そうか」

「はい。それでなんですが助かった村人もあなた達にお礼が言いたいとのことなのでよろしければ私に着いてきてもらってもよろしいでしょうか?」

「ああ俺は構わないが」

「私もいいよ」

俺とユエが了承すると村人の家まで案内し始める村長に俺とユエは付いて行くと一軒の木造の家に着き扉を開けた村長の後に続き中へ入った。


家の中は簡素な作りで出来ており全てが木でできたキッチン、テーブル、椅子が3つに棚があり仕切りがなくダイニングと繋がった奧の部屋にはベッドが三つありその1つに寝ている若い女性とそれを看病している女性に容姿が似ているまだ幼さが残る少女がいた。


俺達が部屋の前まで来ると少女が俺達の存在に気付いた。

「あっ、村長さん」

「お母さんの具合はどうだい」

「うん。村長さんが持ってきてくれた不思議な石のお陰でさっきまで魘されてたのが嘘のように今は落ち着いているよ」

「ああそれはよかった」

村長と会話していた少女は村長の後ろで立っている俺達を不思議に見て

「その人達は?」

「この人達がさっき私がお母さんに使った伝説の古代石(ストーンリーフ)をくれた冒険者の方達だよ」

少女は村長の言葉に驚きサッと立ち上がると深々と頭を下げ

「本当にありがとうございました!

冒険者様達のお陰でお母さんが助かりました!

本当にありがとうございます!」

感謝の気持ちを露にした。

ユエは頭を下げる少女に近よると右手を女の子の頭に乗せ優しく撫でながら

「お母さんが助かってよかったね」

微笑みながらあやすように優しく言った。

「は…い」

少女はユエの声に我慢していたのだろう自分の着ている簡素な麻のワンピースをぎゅっと力一杯握り締め涙を溢した。


俺はなく少女をあやすユエを見ながら心の中は複雑であった。

ゲームだとは理解している、理解しているが母親が助かった少女に対し自分のせいで母親が死んだ俺。

心がざわつくような暗い感情を胸の内に抱いていたら

「う…うん~」

ベッドに寝ていた母親がこの騒ぎで起きたのか身動ぎすると目を開けた。

少女は母親が起きたことに気付き

「お母さん!」

母親に駆け寄る。

母親が駆け寄ってきた少女に気付き

「ミナ…私はいったい…」

母親は起きたばかりで状況がまだ理解できてなく困惑した表情で弱々しい掠れた声で呟いた。

「お母さんもう大丈夫だよ!冒険者の方達がお母さんを助けてくれたの!」

ミナが嬉しそうに笑いながら言うと村長も母親に近より

「無事に毒は無くなった。

もう何も心配はいらない」

優しく言った。

母親は状況を理解し俺達の方に首を向けるとまだ体力が回復してないと云うのに無理に体を起こし

「ああ何とお礼を言っていいかあなた方のお陰で助かりました。

助けていただきありがとうございます。」

頭を下げ掠れた声で礼を言った。

「いえお力になれたのならよかったです。

だけど毒は無くなりましたが体力はまだ回復しきれてないのであまり無理をなさらないようにしてください」

ユエは母親に優しく言うと

「ありがとうございます」

母親は頭を下げ礼を言うとミナと村長も頭を下げた。



母親がまたベッドに横になると辺りを見渡しながら

「そう言えばミミはどこに…」

ミナと村長も今気づいたのかハァ!と驚き

「そういえば私お昼ぐらいからミミの姿を見ていないよ!」

「私も朝は見たが昼ぐらいからミミの姿を見てないな」

母親とミナと村長が不安そうな表情を浮かべるなか

「あの、ミミちゃんって?」

ユエが誰のことかと聞くと

「ミミは私の妹なの。

ほんとどこに行ったんだろぅ」

ミナが心配そうに言い

「ミミもまだ小さくあまり遠くに行ける子ではないはずなんだが」

村長も心配そうにこの状況かでフラグに成りそうな事を言った時


バン!と家のドアが勢いよく開き中年の男性が

「大変だミナ!」

言い慌てた様子で家の中に入ってきた。

「いったい何事だ」

村長が慌てた男性に訪ねると男性は村長の存在に気付き

「お!村長丁度よかった、それが大変なんだよミミがリネイシアの花を取りに遺跡の方へエイプルギスの縄張りの方へ行ったみたいなんだ!」

「なんだとそれは本当か!!」

男性の言葉を受け驚愕を露にする村長とあまりの内容に絶句する母親とミナがいた。


(どうやら次のクエストが始まったみたいだな)

母親は手で顔を覆い今にも泣きそうな

「ああそんな…」

悲痛な声を上げた。

ミナも泣きだしそうな顔をしている。

「なんで誰も止めなかったんだ!」

申し訳なさそうにする男性に怒りを露に怒鳴る村長。

「すまねぇ言い訳かもしれないが最初は誰も分からなかったんだよ。

最後にミミに合った奴がミミからリネイシアの花が何処にあるのか聞かれて馬鹿正直に答えたんだがそれを最後に姿の見えないミミにまさかと思い森の入り口近くに行ったら真新しい子供の足跡が森の中へと続いているのを見つけたんだ」

「ああなんてことだ!」

村長が頭を抱え落ち込んでいるなかその様子を見ていた俺とユエは

「アラヤ君」

「ああ」

示し会わせると村長に向かい

「村長そのエイプルギスの縄張りって何処にありますか」

場所の所在を訪ねるとと村長は

「えっ?…村を出てあなた方が通って来られたルーベルの森の反対側にある猿魔の森の中にある遺跡ですが、まさか!?」

困惑する村長だったが俺とユエの意思を察し驚くなか俺とユエは二人揃って頷き

「俺達がいきます」

「無茶です!いくら冒険者の方とはいえあそこは危険なんですよ!」

俺達を心配し思い直す様警告するが

「大丈夫です。

こう見えて俺達強いですから」

「しかし…」

俺が自信ありげに渋る村長に告げ

「それにあまり時間もかけられないですし」

真剣な表情で言うと村長も事態が急を要する事が分かっているので今だ悲観に暮れてる母親とミナを見ると覚悟を決めた真剣な表情になり俺とユエに

「どうかミミのことよろしくお願いいたします」

深々と頭を下げた。

村長の頼みに俺とユエは頷くとユエが悲しげなミナに向かって

「大丈夫ミミちゃんは私達が絶対に助けるから」

真っ直ぐ見つめ安堵させるよう言うとミナも悲しげな顔をユエに向け

「ほんと?」

「うん、ほんとだよ」

ユエの返事にミナは頷くとそれを見ていた母親は頭を下げ

「どうかミミを娘をお願いします」

不安で震える声を押し殺しながら言った。


母親、ミナ、村長、男性どうかよろしくお願いしますと頭を下げる皆を見た俺達はクエスト以前にミミを絶対に救うと決意し村を出てエイプルギスの縄張りである猿魔の森に足を踏み入れた。



現在

クエスト【村長に状態回復石を渡す】クリア

クエスト【猿魔の森に入りエイプルギスを倒せ】スタート


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