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ルドラ2


やあこんにちは語り手だ

強靭な強さのルドラに対しアラヤとユエ訓練の成果もあり初戦は善戦をきす。

だがここからは力と力、技と技のぶつかり合いだ

一瞬の油断が命取りの戦いにアラヤとユエは勝てるのか。

そして戦いの先に待つものは一体何なのか。


「ユエこっからは出たとこ勝負だ。一瞬の油断も許されない、援護を頼む」

「任せてアラヤ君」

アラヤとユエは此方を威嚇するように睨むルドラを見ながら互いの思考を示し会わせると武器を握る手に力を籠めた。


アラヤとルドラは互いに一瞬の瞬きのち床を蹴り駆け出した。

アラヤとルドラが同時に駆けるなかユエは後方にて弓に五本の矢をつがえると(リヒト)をエンチャントしルドラ目掛け射った。

アラヤの後方から五本の閃光がはしりアラヤを通り過ぎるとルドラに向かう。

ルドラは此方に駆けながら左手の斧剣を左から右に振り五本の光の矢を一斉に凪払う。

アラヤはルドラがユエの攻撃を防いだ状態の隙を見逃さずルドラ目掛け駆ける。


「エンチャント(アニマ)

アラヤは右手の片手剣に(アニマ)をエンチャントするとAGI(素早さ)を上げ一気に力強く床を蹴りながら一直線に駆けながらルドラの懐に入り剣を引き突きいれようとしたがルドラが右にやった斧剣をひる返し今度は右から左に横に振った。

アラヤは自分の真横からくる斧剣を横目で認識するとスライディングして下にくぐり抜け体制を素早く戻すと床を蹴り前に飛ぶが突きを繰り出すには間合いが近すぎる。

アラヤは素早く思考を切り替え突きを繰り出すのを止め右側に一回転しルドラの胴体目掛け回転した勢いを利用しルドラの胴体を水平に切り裂いた。

アラヤがルドラに攻撃すると同時にユエが今度は(イグニース)をエンチャントし限界まで溜めた矢を五本をアラヤの周りを円のように囲うみたいに射ちアラヤの攻撃と合わせユエが後方から射った矢がルドラの胴体に同時に当たりルドラを後方に吹っ飛ばした。

飛ばされたルドラはアラヤとユエのコンビネーション攻撃の威力に足までも空中に浮いたままにも関わらずそのままの体勢で瞬時に右手を攻撃した体勢のまま空中にいるアラヤに向け(パイル)を発射しようとした。


(ツッまずい!この体制じゃあ避けらず直撃する!(テラ)をエンチャントして防御を!間に合うか!)

「アラヤ君!」

アラヤが空中でルドラが発射させようとしている(パイル)にどうするか思考を巡らすなかユエの声が後方から聞こえ声目線を向けるそこにはとアラヤに向かい駆け出しているユエがいた。

(!ユエが此方の方に来ている。考えろこの状況逆に活用できないか)

ユエが自分の方に向かっている事に目を見開くアラヤは今の自分の状態、ルドラが吹っ飛びながらも(パイル)を自分に狙いを定め発射しようとしている事、ユエが自分の方に向かっている事、全ての要素を踏まえ現状を打破を出来ないかと模索する。

((パイル)が俺に向かってくる事実は変わらないしかしルドラは吹っ飛ばされたまま空中で無防備のままだ。

この状況下では俺の剣は届かないがユエの矢は当てることができる。なら…)

「ユエ!俺を踏んで跳ぶんだ!」

アラヤの声が聞こえたユエは直ぐに現状を見渡し理解すると頷き床を蹴ってアラヤの所まで跳ぶとそのままアラヤの肩を踏み台にし更に上空へと跳び上がった。


ガコン!

ユエがアラヤを踏み台にすると同時ルドラから発射された(パイル)はユエとユエが踏んだことで下に落下するアラヤの間を通過するとアラヤとユエが入ってきた玉座の間の入り口上部に激突し穿った。


アラヤが床へと落下していくなかユエは空中で無防備な姿のルドラに向かい矢を弓につがえると詠唱を始めた。

「システム起動、星間輝く純潔の射手、祖は月光の加護を受けし狩猟の矢」

ユエの体を光が包み弓につがえた矢に集束すると前方に表れた紋章に向かい

月輪彩華(アルテミス)神威開放(アルティマ)!」

光が集束した矢を射った。

一つの光の矢は紋章を通ると万を越える矢に分裂しルドラに襲いかかった。


(よし!これで大ダメージは間違いない!

倒すのは無理でもルドラのHPを一気に2/3まで削れるかもしれない!)

この時のアラヤそしてユエは此でルドラのHPを一気に削れ優位にたてると信じていた。

実際他のプレイヤーでもこの状況下であるなら神威開放(アルティマ)は見事ルドラに命中し大ダメージは間違いないと確信するだろう。



だが忘れてはいけないこれは高難度クエストを越えた高難度クエスト、グランドクエストそして相対しているのは通常のボス級モンスターを遥かに越えた強さを兼ね備えているとゆうことを。


アラヤとユエがルドラに大ダメージを与えたと確信するなかルドラは慌てるでも諦めるでも絶望するのでもなくニヤリと嗤うと迫りくる万を越える光の矢の大群にくの字に(パイル)を発射させたままの右手を向けシリンダーを三回転させると

ガコン!

ガコン!

ガコン!

残り三発の(パイル)全てを万を越える光の矢の大群に向けて発射させた。

「は?」

「え?」

大ダメージに確信を持ちこれで優位にたてると信じていたアラヤとユエはルドラの想像を遥かに越えた理解外の動きに理解できず固まった。

ユエが射った神威開放(アルティマ)の光の矢の大群とルドラが発射した巨大な三発の(パイル)は空中で衝突した。

二つの必殺の威力を持った攻撃は同等の威力なのか拮抗し玉座の間では矢と(パイル)がぶつかる激しい衝突音が響く。


(マズイ!)

いち早くこの先に起きる状況を察したアラヤは床を蹴り神威開放(アルティマ)を放ち落下しているユエの目の前まで上がると

「えっ?」

矢と(パイル)の拮抗を背にしアラヤが目の前に現れて驚くユエに覆い被さると次の瞬間空中で激しい光の爆発がおき周囲に爆風と衝撃をもたらしアラヤとユエ、ルドラは吹き飛ばした。


何回か地面に打ち付けられたアラヤとアラヤに庇われたユエであったが何とか二人とも無傷とはいかないがアラヤのHPが1/10減少程度ですんだ。


何故(パイル)が直撃したわけではもなく味方であるユエの攻撃でダメージを受けない筈のアラヤのHPが減った訳は簡単に言えばブレイクダメージのせいである。


例えばユエがアラヤに矢を当ててもそこいらに落ちている石を当てたとしても衝撃はくるものの物理ダメージや衝撃で地面や壁に激突しようとパーティーを組んでいる限りは味方からのダメージと認定されノーダメージですむが反対に敵の攻撃の副産物として衝撃により壁や地面に激突した場合はダメージ認定される。

今回の場合はユエとルドラの攻撃が拮抗して起きた衝撃つまりユエとは別にルドラの攻撃で起きた衝撃も含まれる以上吹き飛ばされ壁や地面に激突した場合ダメージ認定される。


「っつ…ユエ大丈夫か」

「う、うん私はアラヤ君が守ってくれたお陰で大丈夫だよ。

それよりアラヤ君がダメージを」

「ああ。この程度、俺は大丈夫だ」

アラヤとユエは起き上がるとお互いのHPを確認した。

ユエは自分を庇ったためにダメージを受けたアラヤを心配するなかアラヤはアイテム欄から回復石を取り出すとHPを全快にしながら

(しかしまさかあの状況から神威開放(アルティマ)を回避いや相殺するなんて)

ルドラの予想外の行動に驚いていた。


アラヤはまだ爆風と衝撃で玉座を巻き込み後ろの壁にに激突したルドラの方を見たが衝撃が強すぎたせいか玉座がある一体は崩れいく天井や壁や床で舞う土煙で覆われ見えなかった。

(威力はお互い互角か?(パイル)は全部使わせることができたとはいえ正直神威開放(アルティマ)を使用した手前無傷だとマズイが)

アラヤは先程の結果に不安を抱きずつ玉座の方を伺うとユエもアラヤと同じ事を考えたのか不安げに玉座の方に視線を

やった。

「アラヤ君。大丈夫かな…」

不安げに呟くユエをアラヤはチラリと見て

(無理もない必殺の威力を持つ神威開放(アルティマ)をあんな形で防がれたんだ動揺が出るのは仕方ない。

俺も大丈夫だとは想いたいが……)

アラヤも内心ユエに大丈夫だと伝え安堵させたいがアラヤ自身も先程のルドラのユエの神威開放(アルティマ)に対する此方が感心するぐらい見事としか称賛し得ない対応の仕方に不安を深めさせ言葉が出なかった。

アラヤとユエが不安を高め鼓動が高鳴っていく。


アラヤとユエ二人の不安を顕現した様にそいつは現れた。

「グオォォォォォォ!」

土煙が舞う玉座からつんざくような怒りの雄叫びが上がると

ブウン!

と重厚な風を斬る音がし土煙を凪払った。


そこにいたのは左手の斧剣の一振りで土煙を吹き飛ばしたルドラが仁王立ちで立っていた。


ルドラのHP表示はイエローゲージではあるが半分以下であった。

どうやら矢の数で勝ったユエの神威開放(アルティマ)をルドラの三発の(パイル)では全部は相殺できず壁への激突のブレイクダメージだけではなく全部ではないがユエの神威開放(アルティマ)のダメージも受けたみたいだ。


アラヤはそれを確認すると嬉しさから思わず左手を握りしめた。

(よし。とりあえずダメージは通ったみたいだ(パイル)も全部使わせたしHPは半分以下勝機は俺達の方にある)

「アラヤ君」

ユエも先程とは打って変わり不安そうな顔を一変させ勝機を信じ嬉しそうにした。


だがこの時の二人は(パイル)も全て使わせHPも半分以下に削れたことに喜ぶあまり失念していた。

(パイル)を全て使わせこの先を生き残ったのはラインハルト只一人であり()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


怒りの雄叫びを上げ土煙を凪払ったルドラはその感情と対照的に動かず仁王立ちで佇んでいたままであったが右手を静かに横に向け出すと右手の篭手とシリンダーが自動で外れ床に轟音をたて落ちた。

しかしそれだけでは終わらず落ちた篭手とシリンダーは錬成される様に鉄の流体になると合わさり変化した。

出来上がったものはルドラが左手に持っている斧剣と同じ物だ。


ルドラはその斧剣を右手で握り左手に持っている斧剣とクロスさせて左右に振り払うと

「グオォォォォォォ!!」

顔を上に上げさっきよりも凄まじい雄叫びをあげた。

するとルドラの叫びと呼応する様にみるみる両手に握る鉄色の斧剣がどす黒く染まりだしルドラの毛皮と皮膚も血のように赤黒く染まった。


完全に色を変えたルドラだが変化はそれだけではなくルドラの名前の表示も変化、いや進化した。

【ルドラ】→【ルドラバースト】

悪獣が暴虐の悪獣へと化した瞬間である。


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