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君への手紙 ~TOILET.STORY~

君が吐き出すもの2

作者: まさかす

 ああ、痛い。痛すぎる。どうして私はこんなに痛まなければならないのだ。


 分かっている。私に責任があるのだろう。私が悪いのだろう。知った上での行ないだ。誰に言われるまでも無い。


 でも……。温かく、優しくして欲しい。





 あなたは私の傍でいつも苦しんでいる。私に何を言うでもなく笑顔を見せるでもなく、時折私の傍に来ては苦しんでいる。


 私は声をかける事も出来ない。本当ならあなたの痛みを癒してあげたいけど、それは出来ない。


 私が出来るのは傍で寄り添う事だけ。そんなあなたが時折見せる恍惚の表情に、私は幸せを感じる。あなたの温もりが私を幸せにする。


 辛い物好きなあなたに厳しい事を言うかもしれないが、一言いわせて貰うとすれば、辛い物を食べ過ぎたあなたが悪い。あなたの痔は誰のせいでも無い。それでも私はあなたの為に手を尽くそう。というより、この場合は口を尽くそうと言った方が正解だろうか。


 私は温水洗浄便座。その人の傍で以って、温かい湯をそっと優しく吹き続ける。

2020年05月03日 2版 ちょっと改稿

2019年12月07日 初版

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