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自宅警備兵  作者: SIN
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LEVEL0・3

 俺は親父が23の時に出来た子供だ。

 23と言う若さで子育てをしながら今の家を買った親父が、当時どんな生活をしていたのかなんてのは想像すら出来ない。

 離婚してバツ1となった後、たったの数年で10も下の女と再婚と言うのだから、さぞやモテているんだろうな。

 俺は結婚どころか、彼女すらいねーわ!どうしたモテ期、一生に3回来るんじゃないのか?!

 ふ・・・暑さのせいで少々暴走してしまったようだ。

 その再婚した女、新母親が自宅警備兵2代目を勤めるようになり、かれこれ数ヶ月は過ぎただろうか。特に問題もなくここまで来た、と言いたい所だが、危うい場面は多々目撃している。

 近所のオバサン型最終兵器の攻撃を交わす術には長けているようだが、自宅に押しかけては長時間喋り続け、挙句には高額商品を進めて来ると言う販売手口の交わし方がなっていない。

 だいたいあぁ言う輩は始め商品と関係ない所から喋り始め、長々と喋り続けた後で商品の紹介を始めると言う3段活用をこなす。第1段階で話を聞けば最後、なんだかんだと長居し、最後まで喋りきるまで帰ろうとしない。

 新母親は、その第1段階で敵に話を合わせると言う恐ろしい特技を持っているのだ。

 そしてもう1つは、自分に出来なさそうだと感じた時の対処法。業者を呼ぼうとしやがる!

 自分では到底手の届かない難局だと感じるのは自由だし、実際無理な場合だって多いだろう。自宅警備兵を継いでから数ヶ月しか経っていないのだから、分からない事が多いのも仕方ない事だ。だからと言ってスグに業者を呼ぶようでは、このまま2代目を続けされる訳にはいかなくなる。

 なにかを踏み台にしてでも、乗り越える手段がある筈。それを瞬時に判断できてこそ真の自宅警備兵と言うものなのだ!

 何時敵が攻めて来るのかも分からず、臨戦態勢で過ごさなければならない激戦区。それを理解してもらわない事には始まらない!

 虎視眈々と敵がこちらの隙を狙っている、それを意識出来れば簡単に業者を呼ぼうとも思わなくなる筈だ。

 城にある物の全てを把握しろとまでは言わない。しかし、問題が起きた物については調べる位の事はして欲しい。そして考えて欲しい、どうするのが1番の得策かと言う事を。

 簡単な道具は一通りある筈だ、後はそれらをどう使えば良いのか考えを巡らせるんだ。

 今日の所は俺がやる。見て覚えろなんて偉そうな事は言わないが、肝には命じてもらいたい。

 次からは頼んだぞ、自宅警備兵2代目!

 よし、これからエアコン内掃除を始める!!

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