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自宅警備兵  作者: SIN


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35/50

14 th BREAK

 昨日、大阪では天神祭りがあった。テレビ中継される程の大きな祭りだが、実際現地に赴いた事は1度しかない。それも高校生の頃の話。

 俺は昨日、そんな祭りをエアコンの効いた快適な自室で、缶チューハイ片手に友達と見ていた。

 画面の中で大阪締めが行われる度に、なんとなく一緒になって手を打ってしまうのは酔っているからではなく、奉納花火の打ち上がる音がここまで響いてきている事で上がったテンションのせいなのか、それとも無理にでもテンションを上げようとしていたのか。

 買っていたチューハイを飲みきる前に終わったテレビ中継、そろそろお開きとも言えるような時間だったので立ち上がってベッドの上を見ると、ゴロゴロとテレビを見ていた筈の友達は、空になったチューハイの缶を握り締めたまま眠っていた。

 いつから寝ていたのだろう?

 電気はつけないまま差し入れだと持って来てくれた袋の中身を物色すると、中にはブロックタイプの栄養調整食品と、栄養素が含まれているゼリー飲料が入っていて、特売で買ったとしても3千円分程の量が入っていた。

 持って来いなんて一言も言ってないのに、友達は家に来る度にこんな手土産を用意してくる。

 1時間経ち、2時間が経っても友達は起きる気配がない。

 バイトの事を考えると俺も眠っておきたいのだが、手土産を貰ってしまったので叩き起こすのは気が引ける。

 俺は家の中に他人がいると眠れない性質で、実際姉が来た時なんかは2日間一睡も出来なかった程で・・・。

 「おーい。起きぃ」

 肩を叩かれて顔を上げると、目の前にはパソコンのモニターがあり、頭を上げる時にマウスが少し動いたのだろう、パッとモニターにデスクトップ画面が現れた。

 「・・・寝てた・・・」

 「うん。見たら分かる」

 一応身内である姉で駄目だったのに、何故だ!?そこまで疲れていたという感じでもないし、酔っていた訳でもない。と言う事は、俺は姉よりも友達を信用しているのだろう。

 コイツは中学からの友達で、来る度に手土産を用意してくるような変わった奴。

 あぁ、そうだ。

 「次から手土産イランから」

 今回のはしっかりと受け取りながらの発言に、友達は笑うばかりである。

 「そー言う事は、もーちょい健康的な色になってから言ぃや」

 色て!

 出勤時間の少し前までノンビリとしていった友達は、バイトが終わって1時間もしないうちにもう1度やってきた。

 しっかりと手土産を持って。

 今度は絶対に受け取らないからな!

 「はい、ばぁさんにどーぞ」

 そう笑顔で袋を差し出してくる友達。

 あぁ・・・そっか。まだ覚えてくれていたのか。

 天神祭りの翌日は、祖母の命日だ。

 袋を受け取り、中に入っていた線香1箱を有り難く頂いて、一緒に入っていたブロックタイプの栄養調整食品と、栄養素が含まれているゼリー飲料を返すために袋を差し出したのだが、

 「もーちょい肌の色がどうにかなったらな」

 と、押し返された。

 それにしても、色て!

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