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自宅警備兵  作者: SIN


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33/50

12 th BREAK

 連日高温注意報が出ている中、俺は室温が34度以上になるまでエアコンを点けないというルールを守っていた。

 バイトは4時から出勤になっているし、休みの日だってそんなに外出はしないので、1日のうちで1番暑い3時頃を部屋の中で過ごしている訳なのだが、窓を全開にした所で熱風が弱く吹いてくるだけと言う劣悪な環境。それでも不思議な事に30度を差す温度計は無視し、置時計に付いている温度計で確認すると33℃

 「あぁ~、惜しい」

 これからドンドン気温が上がっていくので、3時頃には軽く34度は越しているのだろうが、この残り1℃と言う壁は中々分厚い。

 よし、こうなったら寝て暑さを誤魔化しつつ34℃超えを待とうではないか!

 扇風機を大にし、窓を全開にしてカーテンをしっかりと閉めた。

 こうして強引に眠りにつき、1時間もしないうちに目が覚める。

 「ぁっつぅ…」

 無意識に漏れる言葉。

 少し寝ては暑さで起き、また寝ては暑さで起き。を繰り返していると、暑さではない異音で目が覚めた。

 ドンドン!ガチャガチャ!ドンドン!

 部屋のドアを叩く音と、ドアを開けようとする音が絶え間なくしている。

 何事!?泥棒とか!?だとしたら新母親はどうした!?いや待て、ドアを叩いている人物が新母親と考えた方が自然だ。にしたってこんなにも激しく叩くなんて余程の事があったに違いない。

 「おい、開けろ」

 あぁ、新母親じゃなくて弟だったか。

 ガチャっとドアを開けると、一呼吸おいて「生きてたか」とホッとする弟と、その少し後ろに新母親。

 どう言う事!?

 朝から一向に部屋から出て来ない俺の安否を結構真剣に心配した新母親が、お茶補給に戻ってきた弟に生存確認を依頼したらしい。

 熱中症対策系のテレビを見ていた新母親は、エアコンも点けずに部屋に篭っている俺が熱中症で倒れている。と本気で思ったのだとか。

 「節約考えてんのやろけど、我慢するのも大概にせぇよ」

 寝起きで弟に怒られる事になろうとは。

 「34℃になったらつけ…」

 「えぇから点けろ。今すぐ点けろ」

 人に点けろと言っておきながら、弟は部屋の中に入って来ると温度計の横に置いていたエアコンのリモコンを手に、ピッと点けた。

 咄嗟に置時計を見ると室温は36℃で、俺の平熱よりも高い事になっていた。

 「おい、これ見て34℃とか言うてんのか!?」

 何の事だ?と振り返ると弟は延々30度を差している温度計を見ていて、あきれた顔で、

 「こんなん壊れてるって普通は気ぃ付くで?」

 と。

 いや!流石にそれは分かってたから!

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