表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自宅警備兵  作者: SIN


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/50

9 th BREAK

 1パック98円のミックスサイズの卵を買って帰ると、新母親もそれを買っていた。

 冷蔵庫の卵を入れる場所に入り切らない。パックごと冷蔵庫に入れても、他の食材が入らない。

 と言う訳で卵料理を作り置く。

 木場家では、食事時に家族で食卓を囲む。と言う習慣がなく、冷蔵庫の中に入っているものを個々が温めて食べる。なので作り置いておけば誰かが食べてくれるのだ。

 こうして卵サラダを作った後、1番大きな卵を使って目玉焼きを作る事にした。

 フライパンを熱し、コンコン、パカッ。

 「おっ」

 双子だった。

 誰かに見せたいが、これだけの為に2階でくつろいでいる新母親を呼びに行くのはどうだろう。しかし、誰かに見せたい。

 落ち着け、この歳にもなって卵の双子を見た位でなにをはしゃいでいるんだ。ここは自分の心に刻み込み、大人しく食べようではないか。

 食パンをトーストし、バターを塗って、その上に目玉焼きを乗せ、ラテを淹れ。食べようとした所で弟が帰ってきた。

 「おぅ」

 「ん」

 短いやり取りを終えた後、何気なく食パンを見せる。

 無反応。

 見えていないのだろうかと指を差してみるが、フーンと言った風で何の反応もない。

 「太郎と、三郎」

 終に俺は双子の紹介をした。

 「次郎どこいった!?」

 そうじゃない!

 見るのだ、こいつらは双子なのだぞ!

 次郎ツッコミを終えた弟は、仕事は終わったと言わんばかりに階段を上がって行ってしまった。

 俺が思うほど卵の双子は珍しくないのだろうか?いや、バイト中卵を割りまくっているが、双子は本当に滅多にお目にかかれない。だとすると、卵の双子に対する注目度は、それほど高くないという事なのか?

 まぁ、良い。一応弟に見せたんだから俺の「誰かに見せたい」と言う欲求は満たされた。なら、大人しく食うとしよう。

 いただきます、と手を合わせ、時間を置き過ぎた為に少々デロンとなったトーストを持ち上げて1口、2口。半熟が好きなので齧ると黄身がトロトロっと溢れて出てくる。

 さぁ、次の1口、と思った矢先の出来事、トーストを持ったままラテを1口飲んだ直後の事だった。

 ボトッ。

 卵が、床に落ちた。

 「さぶろぉー!」

 まさか、声が出るとは。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ