悲劇の事故
公園を出て、しばらく歩いていると、彼女がいきなり俺に寄りかかってきた。
俺は、まさか誘ってきてるのかと思っていたが、そうではなかった。
彼女の表情がとても苦しそうにしていた。
「おい、海香。大丈夫か?」
俺は反省していた。いくら彼女が外に出たいと言っていたが、やはり止めるべきだったと。
「大丈夫だよ。ちょっと疲れただけだから」
彼女がそう言うが、俺にとっては不安でいっぱいになっていた。
「海香。俺の背中に乗れ!」
と彼女を無理やり俺の背中に乗せて、走り出す。
俺は一刻も早く彼女の家まで送ろうとなりふり構わず家へ向かった。
途中、彼女の家に行くには最低でも横断歩道を一回は渡らないといけない。
横断歩道に差し掛かった時は、赤だった。
彼女の顔はまだ苦しそうにしていた。
「どうするか。早くいえに送らないと」
考えた結果、赤のまま渡ることにした。
そうと決めたら、すぐに横断歩道を渡る。
だが、そこに不幸が訪れる。
俺は、周りを見ずに渡ったから、トラックが来ていることを知らなかった。
俺が、気付いた時は、避けることができなかった。
そして、ぶつかる瞬間、俺はトラックに乗っている奴の顔を見た。
「志乃舞」
トラックに乗っていたのは、俺のもう一人の幼馴染であった。
感動の再会かと思っていたが、志乃舞の顔はそうでなかった。
それは、何かに嫉妬しているかのように。
そして、俺の目の前が真っ白になった……
楽しく読んでくれたら幸いです。