志乃舞の情報①
それから数日間、志乃舞の居場所を探すため、必死に近所の人や商店街、学校の女友達から情報を聞き出そうと頑張った。しかし、結果は一つだけわかったが、志乃舞の居場所を知ってる人はまったくいなかった。それでも、学校の女友達から有力な手掛かりになりそうな情報を聞くことに成功した事は大きな前進だった。情報によると、志乃舞は親と一緒に住んでいなく一人で生活をしているらしい。
「志乃舞……何故、親と一緒ではなく一人で生活しているんだ。まだ高校生だと言うのに」
俺は分からなかった。大学生になれば、大学の関係上、やむを得ず、一人暮らししてしまう人が出てくるのはわかる。だが、俺たちはまだ高校生だ。親がいるって言うのに一人暮らしをしているなんて俺には到底考えられるものではなかった。これは認めるしかない。今、志乃舞は一人暮らしをしているってことに。
「はぁ~、志乃舞が一人暮らししているっていうのはわかったが、肝心の場所は誰も知らないかぁ~」
志乃舞の居場所は誰も知らなかった。知っていて俺に教えてくれなかった奴がいたか?最初、そう考えてたが、実際俺と志乃舞の関係は皆知っているから、知っていたならすぐに教えてくれるはずだ。学校で女友達から情報を聞いているときこんな質問をしてきた。
「君の方が志乃舞ちゃんの引越し先を知っていないとはおかしな話だねぇ~。だって君と志乃舞ちゃんは幼馴染でしょ、それなら、なおさら知っとかないと。ホントに幼馴染?」
「ああ、俺と志乃舞は幼馴染だ。だけど、引越しの日に引越し先を聞くことを忘れていて、それから志乃舞に電話やメールをしても返信してくれない。この気持ちわかるか」
「う……うん。でも私にはちゃんと志乃舞ちゃんにメールを送ってもちゃんと返してくれるよ。ほら」
確かに彼女の履歴には志乃舞からきているメールが多くあった。何故俺のメールは返してくれず、自分の友達の方にはちゃんと返しているのかまったくわからなかった。
「元気出しなって、志乃舞ちゃんも何か考えがあって、君を無視しているんだよ」
「何かって何よ」
「さぁ~、そこまではわからないなぁ~」
女友達から情報を一つ獲得して、これからどうやって志乃舞の居場所を探そうかと、とぼとぼ道を歩いていたとき、ふと頭の中で昴の顔がよぎった。そうだ、俺は確か志乃舞の居場所を知っている奴が一人いることを忘れていた。
昴の存在を。昴は何でも知っている。表の情報や裏の情報も何もかも知っているはずだ。そして、俺は事故後、学校に行ったとき昴から志乃舞がどこに住んでいるかを聞いたはず。なのに、今は昴から聞いた場所の名前が出てこない。そこで俺はすぐに学校に戻り、教室に入って、昴を探したが、昴の姿はどこにもいなかった。
(昴の奴、帰ったか?)
昴は基本学校が終わるとすぐに家に帰る。寄り道も一切せず、まっすぐ家に帰る。昴はそういう男だ。
(なら、昴の家まで行くしかないな)
そう思い、俺は学校をでて、昴の家に向かって歩き出した。
微妙に過去が混ざって読みにくいかもしれません




