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雨音

作者: 小雨澪央
掲載日:2026/06/03

雨の音が好きです。あの人のことを、思い出せるから。

二人で雨上がりを待った。放課後の教室。窓を優しく叩く雨音。

特別な時間だった。「自分も傘を忘れてしまった」というあの人の嘘に、私は甘えた。


雨の音が嫌いです。あの人のことを、思い出してしまうから。

知らない子に傘を貸すあの人を見た。下校時の生徒玄関。私を笑うような雨音。

あの人にとって、特別な時間ではなかった。私は数多の雨粒のうちの一つでしかなかったんだ。

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