宝くじで10億当たった俺、異世界で全部溶かした結果
「よっしゃあああ!」
俺は叫んだ、会社のオフィスのど真ん中で
だって、宝くじ一等が当たったもんな。
10億だぜ、これだけあったら一生遊んで暮らせる。
よし、これで人生勝ち組だぜ!何やっても無敵だ!
「ど、どうしたのかね鈴木君」
部長が話しかけてきやがった。
俺はこいつのことが嫌いだった。いや、俺の上に立つ奴全員嫌いだ。
みんな下の俺に仕事押し付けやがって、しかも手柄は奪うんだからな。
俺が無能みたいじゃねえか。なにが会社のお荷物だよ、お荷物はお前だっつーの。
とんだブラック企業に入社しちまったもんだから、定時なんてねぇ、毎日二時まで仕事だ!
もう五日も寝れてねぇんだ。
だが、それも今日で終わりだ
「部長!今までお世話になりました!会社は今日で辞めさせていただきます!」
部長は口開けて固まりやがった
「鈴木君、君が辞めれるとでも思っているのか?君のような無能がここ辞めてまた就職できるとでも思ってるのか!」
「はい、もう就職しません!宝くじ当たったんで」
そう言った瞬間だった、目の前が真っ黒になった
……
気づいたら、謎の空間に飛ばされてた。
「はぁ?ここどこだよ!」
俺は光る魔法陣の上に立ってた。
周りには、変な格好の人がいっぱい。
「国王様、異世界の勇者の召喚に成功しました!」
「こ、これが異世界の勇者か」
ふざけんな、ここどこだよ……いや、待て
こんなのみたことあるぞ。
ヨーロッパみたいな、でっかい城。その中に、いかにもって感じの王様。
てか、あれだド◯クエだ、子供の頃やったド◯クエの城ってこんなんだった。
ドット絵じゃなくて、現実だと圧巻だな。
……待て、そういえば俺宝くじ当たったんじゃん。宝くじの交換期限って確か一年だったよな、じゃあまだ焦らなくていいか。
ただ、戻り方を聞きださねぇと
「あの、ここは……」
「勇者殿、今、世界に魔王が誕生し、魔王軍に人類が苦しめられております!どうか魔王を討伐していただけないだろうか、成功した暁には、女も宝も好きなだけ与えよう」
国王が立膝ついてなんか言ってる。宝なんてどうでもいいんだよ、もうすぐ手に入るところだったんだよ。
「それより、どうやったら戻れるんだよ!」
「伝承によると、魔王討伐に成功したら戻る選択もできるようだ」
「それって時間とか元通りなのか?」
「時間?ああ、そういえば勇者殿が元居た世界は、我々の世界より時間の流れが365倍遅かった。おかげで調整には苦労したものだよ」
ん?今なんていった?365倍だと!?じゃあ一日で魔王倒さねぇといけねぇじゃねぇか!
「おい、俺に装備をよこせ今すぐだ!」
「い、いえ、そのようなものは、伝承だと勇者は【スキル】で戦うはずなのですが」
王の部下みたいな女がそう言いやがった。
「よし、勇者殿のスキル鑑定をしよう!」
国王が水晶玉を持ってきた。
「これに手を当ててください!」
「はい…」
俺が触ると、水晶玉に文字が浮かんできた
【ランクS・宝くじ】
もしかしたら、俺この世界では最強なのか?やったぜ!
「ランクSだと?Aが最高なのにB、Cと来て……Sだと!アルファベットの19番目だ!この無能勇者め!出ていけ!」
「そんなスキルで勝てるはずありません、出ていってください」
……
で、俺は追い出されたってわけ。ふざけんな、ランクSが雑魚なわけねぇだろ
お、てかあれが魔王城か、空に浮いてるけど余裕で攻めれそうじゃね?
「ん?なんじゃありゃ」
なんか、空から人間が飛んできた
「我は魔王軍四天王、魔王の息子のエラス様だ!我に魔力で勝てるものはいない!」
翼が生えた人間、ていうか蝙蝠みたいな格好だな。この吸血鬼野郎まずはぶっ殺すか。
「は?誰だよお前?しらねぇしどけよ!」
「そうか、我を愚弄するのか、ならば死ね!ファイアーメテオストライク!」
びっくりした、いきなり火の玉が降ってきやがった。魔法かなんかかな。
「でも大丈夫、俺には宝くじがある!」
ポケットから宝くじを出してみたら虹色に光ってた。
ん?なんだ1億円?
火の玉にうっすら1億円の文字が浮かんでた。よし、10億あるし1億ぐらいいいよな!
「は?どういうことだ!我のメテオストライクは一体どこへ!」
「お前の火の玉なら、俺が買収したぜ!」
「は?」
「だから、1億で買収したんだよ!残念だが。お前さっき魔力自慢してたけど、世の中金が正義なんだよ!まだ9億あるぜ俺は!」
「な、ならば!貴様の命を直接いただこう!」
吸血鬼野郎が剣を出した。
で、思いっきり突っ込んできた。
でも、俺は宝くじを信じて動かないことにした。人生初めての舐めプだ。
するとどうだ、目の前にルーレットが見えた!
なんだこれ?0から10まで数字が書かれてる。
なんか頭の中に説明書みたいな文章が流れ込んできた。
【ルーレットは何が起こるかわからない無料で回せるオプションです、ただルーレットの結果によっては損をすることもあります】だってよ。ん?承諾するかどうか書いてある、もちろん承諾!
損?ラッキーな俺が損するわけねぇだろ!
とりあえず、回れと念じたらルーレットが回った
数字の7が出た。7ってラッキーセブンってことだよな。
で、予想どうり、あいつは俺の目の前で転びやがった。
落ちてたバナナの皮でつまづいてた。
「な、なぜだ!」
「やっぱ予想通りだな、宝くじ持ってるだけで運が良くなるみたいだぜ!じゃ、俺の1億円の無駄遣いを味わえよ!」
さっき1億で買収した火の玉を放つ。
威力はすごかった。あいつが一瞬で蒸発するぐらいには。
「よし、次は魔王だな、あそこに浮かんでる魔王城にいるんだろ、じゃあ自家用ジェットしかねぇよな!」
俺は3億でプライベートジェットを購入した。
飛行機欲しいと思ったら、目の前に無くても、頭の中に値段付きのカタログが浮かぶんだよな、やっぱすげぇなこの能力。
てか、めっちゃ金溶かしちゃった。無駄遣いってほんと気持ちいいな!わざわざ1億で買収しなくてもよかった気しかしないけどいいや。
10億が無くなるわけねぇだろ!
てか、飛行機操縦できるかな?まぁゲームで操縦したことあるし、行けるだろ。
……
で、行った結果、飛べたは飛べた。
離陸できただけでも天才だと思う、
ただ着陸ってどうすんだよ!
今、目の前に魔王城がある。
「よし、もういいや!」
俺は魔王城に正面から突っ込んだ!
機首が魔王城の壁を貫通して、ようやく止まる。
まぁ、俺は宝くじのラッキーパワーで無傷だけどな。てか、簡単に魔王の部屋みたいなところに入れてよかった。
「な、なんだお前は!その機械のような物で、この魔王城に侵入できたことだけは褒めてやろう、だが私を怒らせた罪は重いぞ!」
やっべ、魔王キレちゃってるよ。
「うるせぇな!俺はお前倒さねぇと帰れないんだぜ!もう夕方だし時間もねぇ」
「私を倒すだと?笑わせてくれるな!死ね!エターナルダークブレイド!」
すげぇ、上から黒くてでかい剣が降ってきたよ。
まぁ、普通に5億で買収しちゃったけど。
てか、あと俺いくらぐらい残ってんだ?まぁどうでもいっか。
「な、私の剣を、飲み込んだだと!?」
「飲み込んだんじゃねぇ、買ったんだよ!」
俺は買収したんだ剣を、魔王の上から降らせてやった。真上から当たったから魔王の兜とか割れちゃってるよ。
「これほどまでに強いとは……だが、私がここで負けるわけにはいかない!」
「うるせぇな!お前も息子と一緒に天国行きだ!」
俺はまた目の前に現れたルーレットを回す
今度は何が出るかな?
おっと、4だ!4?ちょっと縁起悪くないか?
おいおいおい、俺の1億円勝手に使われたよ!
で、1億円全部金貨に変えられちゃった。
まぁ、いいや!魔王の頭上にコインシャワー!
てか金貨何枚あるんだこれ、多過ぎて魔王圧死するぞ!
「こんなこと、ふざける……な」
魔王の頭潰れて、なんか消滅しちゃった。
てかもう1億円も無駄遣いしちゃった!
うん?何これ?また目の前に文字が浮かぶ。
【4が出た場合、使った金額に5000万円が上乗せされます】
は?誰が払うかよ、俺は1億しか払わねぇから。
多分払わなくても現実帰ったら関係ないし、あ、でも1億はくれるんだよな。多分。
てか後どれぐらい残ってんだろ、大体1億はあるよな。
「あれ?なんだこれ?」
魔王が立ってた場所に赤い宝石が落ちてた。
それに触った瞬間、俺はテレポートした。
……
気づいたら、また最初の城に戻ってきた。
「なんだ無能勇者!お前はもう追放したはずだ!」
「や、あの、魔王倒したんだけど」
「魔王を1日で……倒しただと!?」
「ほら、この宝石!」
俺はさっきの宝石を見せてやった
「こ、これは王家の石ではないか!?本当に魔王を倒したのか!無能などと言ってすまなかった!礼を言おう!そして女も金も好きなだけ与えてやろう」
「礼とかいらないんで、帰らせろ!」
ほんと、女も金も間に合ってるっての。
「褒美はいらんのか?この王家の石だって君の元の世界で言う100万円程度のものだぞ」
「100万円?こっちはまだ1億あるし、100万とかいらねぇって!俺は金には困らねぇ!てかここで100万受け取ったら逆にダセェって!」
「では、もうよい、勇者よ!帰還せよ!」
ん?ちょっと待て今って夜じゃね?待て24時間経ってね?あ、いいや俺には金がある!金さへあればどうにかできるっしょ!
……
気づいたら、元の世界に戻ってた
「うわぁ、めっちゃ時間経ってる」
カレンダーはどこも6月になってる、行った時、たしか5月とかだっけ。11ヶ月ぐらい経ったのか。
あれ?違うな、俺引き算とかマジで苦手なんだよな〜
ん?宝くじはどこだ!?
ポケットを漁っても出てこない!あと少なくとも5000万残ってるはずなのに……
てか現実ではまだ換金すらしてないし10億使えるのか……
ん、ちょっと待て。
俺まず、1億で火の玉買って、3億で飛行機買って、5億の剣買って、1億の金貨買ったな。
10-1-3-5-1?ん?後どれぐらいあるんだ?まぁ残ってはいるだろうし、いっか。
待て、まずい、宝くじがない!どっかで落としたのか!は?ふざけんなよ!
終わった、俺は叫んだ、街のど真ん中で叫んだ。叫んでも金は返ってこなかった。
「こんなはずじゃ……俺は無能じゃねぇんだよ!もう一度異世界に行かせてくれぇええ!」
その時、頭の中に声が聞こえてきた
【当選金を超過した分の10億5000万円をあなたの銀行口座に請求いたします】
「は?ちょっと待て、10億5000万ってなんだよ!」
「あとちょっと待て!もう一回異世界に行かせてくれ!チャンスをくれ!就職できねぇんだ」
【そんなに異世界に行きたいなら連れて行ってあげましょう】
……
目を覚ますと、そこは監獄だった
「は?どこだよここ!」
「囚人はここで待機しとけ!もうすぐ労働だ!」
看守らしき人が怒鳴る
「働くって何するんだよ!」
「ああ、囚人は何もしなくてもいい、別世界の人間の臓器は高く売れるからな!」
「は?なんの話っすか?」
「囚人は何も知らなくていい」
「てか、いくら払ったらここから出られるんだよ!」
短編は書いてて楽しいですね。
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あと現在連載中の『【完全反射バリア】の最強少女〜攻撃されたら勝利確定〜』もよろしくお願いします!




