5 調査
王子は魔王との戦いのため全力で調査し関連部署と打ち合わせる。
5 調査
王子は第4回の魔王関する資料を読んでり、学者や軍人達と懇談して対応を練った。その中で幾つかの案が出て来た。一つは魔王の監視態勢を確立すること。二つ目が手下がオーガだと言う点だ。オーガの出現は多くないが数十人がかりが弓矢や槍で一頭仕留めるレベルなのでそれが何十頭となるととなるとどうか。
「国軍もってすれば討伐出来ます。ただ闇雲に攻撃していい相手ではないことは確かです。弓矢隊を多くして槍隊で仕留めるのを基本とします。」
王子は聖女の貫通魔法が効いていたようだと話した。軍務長官は魔法部隊に話しをしておくと言った。問題の最大は魔王との対決だ。過去の資料にも弱点らしいことは書かれていない。唯一聖女が放った特大貫通魔法にもう少し魔力があったらなと言われたことだ。軍務長官はこの点も併せて魔法部隊に伝えることになった。今回は大規模な軍になり討伐より迎撃戦を選ぶべきだとなった。場所としては王都近くの平原が有力視された。
聖女が王城付くと王子は会議中だった。入浴して着替え、身だしなみを整えた。王子に伝えるべきことをメモ書きした。
聖女は王子と共にした討伐の思い出を思い返した。討伐に出発したのはまだ寒い頃だ。総計200人の隊を5部隊に分け魔物被害が酷いところを救済しつつ討伐隊を進める。もちろん王子と聖女のいる部隊はもっとも厳しいところだ。国の北部にもっとも魔物被害被害の大きいところがある。王子と聖女後数人のメンバーで魔物の巣と呼ばれるところに行った。強敵だという話しは聞いていた。並み大抵の敵ではないとも聞いた。しかし会って見るとオーガだった。王子は我武者羅に切り込んだ。王子の攻撃はワンパターンだ。周りも判りやすいしフォローしやすい。しかし力の判らない相手にすることではない。私は光貫通魔法を撃ってフォローした。何発か当てて弱ったかと思ったがオーガは王子の攻撃を弾き飛ばす。聖女はさっきよりも強い魔法を放った。王子は再度切りかかる。オーガは跳ね除ける。聖女は強い魔法を放った。オーガはぐらっと来た。王子は再度切りかかる。王子の一撃でオーガは倒れる。
他のメンバーが止めを刺す。
王子が愚かな訳では無い。王子は一人でオーガを倒した訳では無いことを知ってるしみんなのお陰特に聖女のお陰を強調する。一見横暴そうに見えるが実に謙虚だ。それが王子の魅力だろう。
それが王子の必勝法だ。聖女に寄せる絶大の信頼
もはや何があっても揺るがぬ自信。それを無くした王子は何処を彷徨うか。
廊下をバタバタ走る音が聴こえる。王子だ。懐かしい。絶大の信頼を疎ましく思う時も合ったがだからこそ乗り超えられる。魔王と戦わない道がある。
聖女が王城に帰って来た。王子が廊下を走っている。