最終話 All Delete
「油断大敵はこっちのセリフよ」
とシャルティアの周りには人がいなかった。
そう『これまでに』だ。
つまり新規の技には対応ができない。
「やっぱり私は負けないのよ。」
と自信満々に言うシャルティア。
"さてわたしもこの任務を終わらせようとしようかしら。"
と言いながら時空を破り、幾重にも並ぶ時空結界を破壊しながら進み外へと出た。
そこには大量の精密機械がぎっしりと詰まった地面と天井に、大量のプログラムコードが壁一面に書かれていた。
ホームページの内側だ。
「さて始めるわ」
と言うとなにか始めた。
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私は全てを理解し全てを把握していると自負しているわ。
でも私にもわかっていない事はあることにはあるわ。
それは当然のことなんだわよ。
博識な歴史学者でも1192年から1185年になるとは知らないわ。
そのうちの一つがこの「世界の再創」だわ。
確かにこのホームページのオペレーションルームみたいなところに行くのは大体察しがつくわ。
でもそこで時間を無限に進めつつ戻すと言うのは訳がわからないわ。
布か紙のように時間も『引き裂く』ことができるのかしら。
『それは確かに興味深いことだな』
ええ確かにそうだ….
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「誰!?」
一瞬声が聞こえた気がしたシャルティア。
『誰って俺だよ。』
周りを見ても誰もいない。
しかし聞き馴染みのあるあの『絶対的なやつ』の声に似ていた。
“まさかそんな訳がないわ。だってかれは”
『死んだはず、だろ?』
「!?なんでいるのよ!『達也』!」
そう死んだ(現実で)はずの達也さんが生きているとなっている。
「でも私が乗り移った時には生体反応はなかったわ。」
『お前さ、『時間を巻き戻しすぎ』なんだよ。俺が言うのもなんだけど。』
シャルティアの『時間の巻き戻し能力』は『現実の時間も戻す』。
「で、でもあなたが死んだのは今から約900年前よ!なのにどうやって…」
『あーそれ?お前さお前が襲撃した時あいつらがなんて言っていたか覚えているか?」
「…確か『エラーナンバー1』って」
『そうそれ』
「は?あなた何を言っているの?それは確か私を排除を開始するものだわよ。全く関係ないわ。」
『….お前エラーナンバー1だけだと思ったんか。残念ながらエラーナンバーはもう一つあるぜ。』
と宣告されるとまるで余命を告げられたかのように驚いた。
『エラーナンバー0、俺専用で用意したもので[もし俺が乗っ取ら、乗っ取ったやつの能力含め全ての能力の規定値より1000000倍の力で発動するようにする]と言うものだ。だから俺が復活したんだな。』
とのこと。
恐ろしい限りだ。
「で、でももう『世界の再創』ははじまっているわ!その状態でどうすると言うのよ!」
確かにそうだ。
もうどうこうできないが、
『お前この後どうなるんだ?』
と本気のトーンで聞いてきた。
「どうもこうもないわ。再創とともに消えるわ。」
『そうか、じゃあ、』
とういうとシャルティアの指が勝手に動き、『指パッチン』をした。
すると時止めが起きては消えを繰り返していた。
「ちょっとどう言うことなのよ!」
『『敷地絶対展開【Realistic World】』、『敷地絶対展開【Life of Death】』』
またこの技も起きては消えた。
「いったい何を…」
『お前確かこの仕組みを知らないよな。まあお前の予測通り布か紙のように時間も『引き裂く』ことができるぜ。』
「でどうするというの?」
『簡単さ。引っ張る位置を増やしてバグらせているんだ。』
「!まさか!」
と言った瞬間
ピーーーーーーーーー!
と甲高い音を鳴らしながら赤く光だした。
「あなた正気!?この世界完全に滅亡するわよ!」
『いいやそんな事はないぜ。』
「?」
と不思議に思うシャルティア。
『お前の能力は面白く素晴らしい。俺に付き合えよ』
「?何をいって…」
『『完全終了(All Delete)』』
と言うと体が氷始めた。
『じゃあな、第三作者『シャルティア=マーシャル』』