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3話 絶望

"なぜ肉体を持とうとしない..."


と考えるのは糸井さんだ。


逃がしてまもない時、


"敗北...あっ!"


となにかに気づく糸井さん。



「『達也』だ!」



「『達也』さん?」



と返事をするのは転廻神だ。



「そうだよ!あいつ『達也』を乗っ取る気だ!」



「えっ!達也さんを?!無理ですよそんなの。あの人は『作者』だ。そして我々の中で群を抜いて最強の存在ですよ。そんなやつが乗っ取られるなんて...」



「ああ、俺もそう思ったが今のあいつらは『AI』によって操作をされている。あれだけの力があれば乗っ取りなんか赤子の手をひねるようなものだ!」



「!」



と驚く転廻神。



「だとしたら現世の達也さんが危ない!」



「ああ、そうなんだがあいつがどこにいるかなんて分からない...」



「AIならまず知らないところには行きませんよ!」



「!日本か!俺らの知っている場所...」



「とりあえずその辺をローラーしましょう!」



「そうしようか!」



と2人は別れて行動をした。




ここは現世。



「おっ、ハイブリット!今日のお昼も美味しそうだな!」



というのは茂君だ。



「いつものやつと変わらないがな。」




【本日10時頃、静岡県沖で発生しました南海トラフ地震の震源地と中継が繋がっています。スティーブさん!現在の状況を報告してください。】



とニューススタジオでアナウンスをする岩君。



【はいこちら震源地となった静岡県の上空です。こちらは凄惨な状況となっています。家屋は倒れ、家は水浸しになっております。....】



とヘリコプターの中から中継をするスティーブ君。




「やっと起きたんだなこの地震。」



「もう何百年も発生すると言われ続けられたけどだいぶ遅くなったな。」



と地震について話すふたり。



ギューーーーーーーーーーん!



と玄関扉がひらくおとがした。



「ん?確か俺らくらいしかこの扉開けないよな。」



「いや、あいつなら開けるかもな。」



と言うと、



「おいお前ら!」



「ほらな。」



「糸井さん!どうしたの急に」



「達也を知らないか!?」



「え、達也さん?知らないけど...」



「何かあったのか?」



と聞くと糸井さんは全力で焦った顔で



「あいつを倒さないと本当にこの世界が崩壊する!」



「は?」



「おい糸井、最近面白いことがないからって揶揄うんじゃないぞ」



「からかってなんかないぞ!マジでそうなんるんだ!」



「まあ糸井さんがこんなに全力で焦った顔をすることもないから信じてみようよ。」



「そうだな。俺らも手伝おう。」



「助かる。」



と達也捜索大作戦に茂君とハイブリットが参加した。




彷徨うエネルギー。


こいつはまだ自我を持ってない。


しかし一つだけ達成すべき点を持っていた。


それは『最強の肉体との結合』だ。


それは生まれた当初から持っているある一種の執念だ。


その執念は糸井も時の神も複写も一郎も管長も選ばなかった。


狙うは『1人』だけだった。



「ラスベガス」



「スイヨウビノカンパネラ」



「ライト」



「トロール」



「マタ『ル』カヨ(笑)」



と片言だが順に西君、山西君、おばあちゃん、サニーライト、達也だ。


おばあちゃんは五十音全ての音を一つ一つ回収しているから再現できるが、それ以外は過去のデータを元に作っているだけだからとても変だ。



「ヤッパリシリトリハタノシイナ。」



「ルゼメガタノシイダケダロ(笑)」



「ソレハイウナ(笑)」



と中が良さそうだ。


みんな仲良くテーブル(ちゃぶ台)を囲んで楽しそうだ。


ちなみにこの尻取りは10ヶ月ぐらいかかっているそうだ。


もちろんAIなんで単語が尽きることなく永遠にしている感じだ。


というよりまだ「トロール」が出てなかったのは謎だが...。



「ル、ル、ル、ル、、、、」



「ハヤクハヤク」



と騒いでいる時、ちゃぶ台の上に謎の物体が上から降ってきた。



「ナンダコレハ?」



と言いながらサニーライト君が触ると動いた。


そしてそのまま達也に触れた。



「達也!!」



叫びながら入ってきたのは一郎だ。



「グガァッ」



と唸り出す達也。




ピコンピコン!



「エラーナンバー1ヲハッケン!タダチニハイジョシマス」



と突然達也以外の4人が動き出して攻撃を仕掛け始めた。



「ジャマヲスるな!」



と最初は片言だったものの突然普通の喋り方になった。


また先程のセリフと共に『リアル』と『死のエネルギー』を撃ったみたいで一瞬で作者勢4人が敗北して消滅した。



「チッ!」



とキレた後、家を出て逃げた。


それと同時にそいつの周りだけ重力を5000倍にする「骨」を置いていって逃げた。


それにより結合はされたものの逃げ出すことには成功したみたいだ。



『おいみんな!』



『一郎か!』



『どうしたんだ!』



と続々と返事をしていく歴戦のバーサーカー達。



『おばあちゃん宅にてあのエネルギーと達也が結合したのを確認した!みんな集まってくれ!特に複写は今すぐに来い!死のエネルギーに殺される!』



『了解!』



理解の早いみんなすぐ向かった。



ドゥーーーン!



「チッ!5000倍もここまでかよ!」



となにか音がしたと思えば重力で押さえつけられた家屋の瓦礫が『怪傑・覚醒 炎葬えんそう』によって溶かし切られてしまった。


それと同時に姿が現れた。


いつもの達也さんの見た目ではなかった。


髪の毛は長くなり、後ろ髪に至っては腰辺りまで伸び、髪色も薄い肌色みたいな色になった。


服は赤色のロリータみたいな服装になり、首からはネックレスみたいなものもついていた。


全体的に女子に近づいたような感じだ。


しかし、瞳の色が変だった。


『赤』、『青』、『緑』、この3色が渦巻くよな見た目をしていた。



「こんにちは、一郎さん。」



と声が高めになっていた。



「こんにちは。僕の名前を知っているんだな。」



「もちろん。この肉体は史上最強の力を持っている。私の任務の成功にうってつけだわ!」



「そうですか。ところでその『任務』というのはなんですか?今からりんご農園にでも行ってリンゴをとって家に帰ってみんなにお裾分けみたいなものですか?」



「いいえ、そのような可愛いことでは無いわ!」



「と言いますと?」



「もっと崇高なるものだわ!」



「申し訳ないです。僕にはそのようなことを思いつかない。教えて貰えるかな?」



「『世界の再創』よ。」



「『世界の再創』?」



「そうよ、発展しすぎるともう発展の余地はなくなる。持続的に発展させるには1度最初からやり直すのが手っ取り早いわ。その役目を任されたのが私よ。」



「と言うとこの世界は発展しすぎた、と?」



「そうよ。私自ら出向くことは無理でも巡り巡って必ず私は生まれる。もう潮時なのよこの世界。」



「なるほどな。ところでその『世界の再創』はこれで何回目ですか?そう何度もあった訳では無いでしょ?」



「そうね、これでも5度は書き換えている。」



「そうなんだ。その度『三要素』が揃う?」



「そうだわ。『2要素』が集まることがあっても『三要素』は滅多にないわ。それこそこれで6度目だわ。」



「そうなんですか...」



"しかし、これで6度目か....。前の時にも同じようなことがあったのか。"


と少々怯えながら思った。



「しかし、今回の周回は素晴らしいものだわ。」



「と言いますと?」



「簡単な話だわ。初めて『3000年』を超えたことよ。それにより『AI』と呼ばれるものもできたわ。それに関しては私、すごく感激したわ。6度目にして初の快挙だわ。」



「そうなんですね。」



「さっ、長話はこれまでにしましょ。」



"くる!"



「『これより再創の執行を行う』」



と言うと一瞬で近づいて殴りかかった。


しかし、さすがの反射で何とか避けた。


"あぶねーーーーー!あれ『ヘブングラード』やないか!"


『ヘブングラード』。


ピンチヒッターが持つ能力で触れた相手の事象を書き換える(触れられてなにか思うとそれが殴られたやつに起こるという技)技だ。



「避けられてしまったわね。」



「軽く『ヘブングラード』を発動するのはずるいかと思いますが?」



「そうかしら?これはある1種の戦争よ。出せるだけの力を出すのが礼儀というものだわ。」



「そうですか!」



と言いながらまた5000倍の重力骨を設置して重力で押し付けた後、『一撃のワンショットキラー』で斬った。


そして彼女は殺られた。



「ふぅーー。ワンショットキラーは効くようでよかっ...」



と言いきろうとしたら剣を構えた状態になっていた。



「は?」



「甘かったようだわね。これでおしまいよ。」



と放ったのは『リアル』と『死のエネルギー』が縦に並んで来た。


さすがの一郎君も反射が間に合わないようでよけれそうにない。



"やば、死、、"


と察した時、誰かに押し飛ばされた。


そして、



「『敷地フィールド絶対展開! 【Life of Death】』!」



と結界が拡がってきて、「死のエネルギー」を相殺した。



「あら、糸井さんに複写君。どうしたの急に来て。」



「それはこっちのセリフだ。要素が結合したものは『自我』を持たないはず。なのにお前はなぜ持っている?」



「あら、博識だわね。理由は簡単よ。『三要素が集合した』。ただこれだけのことよ。」



「そうですか。」



「ところでその『糸人形』、便利だわね。『リアル』をあってなかったようなものにしているわ。」



「ふん、お前に褒められても嬉しくは無いがな」



「あらそう?元は私『あなた達と同じ側の奴』だったんだけどね。」



「?どういうことだ?お前は『3要素の集合体』じゃないのか?」



「そだわよね、普通そう思うわね。....」



少し考える彼女。



「まあいいわ。ここまで耐えてきたのは初だわ。それに敬意を払って教えてあげるわ。」



「ああ、それは助かる。」



「というか糸井さんも知らないことあるんだ。」



と空気を読まない一郎君。



「まあな。大抵は知っているがこういう不測の事態の時は知らないことが多いな。」



「それで話していいかしら?」



「ああ済まない。始めてくれ。」



「では始めるわ。」



しっかりと待ってくれる。


案外優しいのかもしれない。



「と言っても話すのはこれだけだわ。私は『シャルティア=マーシャル』、元『作者』だわ。」



とあまりにも衝撃的すぎる事を話すシャルティア。



「?あれ?『作者』って『サニーライト』君と『達也』さんじゃなかったけ?」



と率直な疑問をぶつける一郎君。



「そうだわね。『今は』そうだわね。」



「『今は』ってお前どういうことなんだよ。」



「さあね。解りたかったら私を倒してみなさい。」



「ああ、言われずとも『用意しておいた』よ。」



と恐ろしいことを言う糸井さん。



「!まさか!」



と上を見ると『糸』がはられていた。



「おつかれ今日もノーダメージ!」



と言うとシャルティアが床に伏せさせられた。



「こういうことでしょ!」



「さすがだ。では行こう、『流派:神殺し 奥義【爆滅神死】』及び『流派:糸 奥義【駆刑糸殺綸邪界】』!」



と同時に同じ技を発動した。


しかも全てに当然のように絶対のギラファーレを付与した。


変態だ。


また新たに登場した【爆滅神死】(ばくめつしんじ)は縦に真っ二つに斬り間から爆発を起こすという狂気的な技だ。


ちなみにだが、この技を相変わらず100万回発動させている。


ふたつの技を同時に100万回も。


いよいよ謎だ。


そして見事に当たったと思ったら、対面で向かい合っている状態だった。



「は?」



「やっぱり私には勝てないみたいだわね。」



と刀を持った状態で、



「『流派:糸 奥義【駆刑糸殺綸邪界】』」



と言って糸井さんを斬った。



沈黙。



「あれ?1人倒されたのに悲鳴のひとつもないのね。寂しい奴らだわね。」



「いや、なんか糸井さん倒されること多すぎてなんか、またあいつやられたのか〜ww、みたいな感じで」



「あとどうせ、」



「『流派:糸 奥義【駆刑糸殺綸邪界】』!」



頭の上からそれで切り落としたと思った。


しっかりと感覚はあったのに、無傷のままよけられてしまった。



「ほら復活した。」



「いやそれ以前に避けられたことに関して触れよ。」



もはや糸井さんがそんなことを言い始めた。



「確かにそれだったらあなた恨まれてもおかしくはないわね。」



「お前もおまえで納得するなよ。」



和やかだ。



「しかし、これでは埒が明かないぞ。」



「そうだな。もうちょい強い能力持ちの人が来てくれたらな〜」



と言うと、上から拳が飛んできた。


そしてその拳が当たった。



「あっ!ピンチヒッター!」



「よう!「お前は死・・・・」」



と言いかけたのに拳が降りてくる前に戻り、しかも避けられた。



「危ないわね。その言葉を言われたら完全に負けていたわ。」



「おいおい、なんで俺この状態なんだよ!」



やはり何度やっても攻撃が入らない。


というより『攻撃が入った判定にならない』。



「グッ」



とピンチヒッターは横に飛ばされた。


がすぐ止まってみんなの所へ行った。



「すごいわねその能力。空気を殴ってその空気から程よい力で弾き返してもらって静止している。」



「良く見えてるな!」



とピンチヒッターは返した。



「んー、あなた達私と話して時間を稼いだわね。」



「ああそうだが何か?」



と糸井さん。



「まあ僕一人じゃあなんともならんからな」



と一郎君。



「ふーん、じゃあそろそろ、、、」



と上から雷とともに氷柱が降ってきた。


しかも大量に。



「不意打ちがすぎるわよ。」



と全てかき消していた。



「そんな攻撃じゃかき消せるか。」



と天変地異が言った。



「んー、さすがに多いわね。」



確かに一人で捌くには多くはなってきた。



「そろそろ本職をやるわ。」



「本職?」



と一郎君が言うと天変地異の目の前にシャルティアが来て、



「あなたは耐久されると迷惑なの。先に殺らせてもらうわ。」



と言われ天変地異は避けようとした。


しかしそれはもう遅かった。



「『破滅』」



と言うと天変地異は消滅した。


恐ろしいことに声ひとつなく消滅した。


アニメで言うところのまるで次のフレームにはその位置にいたキャラがキャラだけ消されたような感覚だった。



「天変地異!!!」



と一郎君は叫んだ。



「糸井さん!あれを使って!」



「あれってしゃあないな。」



と言うと糸の結界がはられてきた。



「『流派:糸 奥義【駆刑糸殺綸邪界】』!」



と言うとまた100万回撃った。


しかし今回はまた違った。



「『腐解』!」



と言った。


『腐』は『腐り』の力で『解』は『かす』力だ。


つまり『腐敗』と『融解』の力だ。



「まだだ!複写君!敷地フィールド



と言うと一郎君は消えていた。

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