1話 失敗
3019年、そうかあれから1000年がたった時の事だったのか。
いや、気にするな。
こっちの話だ。
もうその頃のあの世界には『作者』がいなかった。
正確には全員死んだ。
後継者もおらず2169年にその世界のサーバー事停止させたとあいつらは言っていたな。
だが、あの世界を愛していたあいつらは自身の複製体にAIを埋め込んだ。
そいつを中に置いておいたそうだ。
それが『功を奏した』と言うべきかなんというか、そいつらがサーバーを閉鎖させれたと認識できるように仕込んだんだ。
アイツらも嫌だったのだろうな。
『故意』か何なのかは知らないがそんなことがあってあの『例』という世界は存在している。
そんな時、ある神4人が1人の家に集まってまるで小学生みたいにみんなでゲームをしていた。
そのゲームは某格闘対戦ゲームの『大乱闘バッコリ兄弟』というゲームだった。
そんな時、
「最近暇だな」
「そうだな。アイツらがいなくなってから最近は静かだ。」
「つくづくアイツらの手のひらの上で遊ばれていたと感じさせられるよね〜。」
「けどそのおかげで楽しかったというのもあるがな。」
「そうだな、そのおかげで何億年と暇はしなかった。」
「大変だねー」
と、転廻神、時の神、複写君(生命の神)、天変地異が話している。
暇そうだ。
するとこんなことを言う輩が出た。
今考えるとあれが完全に間違えだった。
やらかしの極みだ。
「そうだ!俺におまえらの力を集約さてよ!どんなことになるか楽しみだよ!」
と転廻神。
「いいけど大丈夫?俺らの力マジで強いで。」
「いいよ!少しづつだったらなれると思うよ。」
「そうか、なら久々に力を使うか。」
とゲームをやめて外に出る神々。
「とりあえず1人づつ行くか。」
と時の神が言うと転廻神にエネルギーを送った。
「お!キタキタ!」
とワクワクの転廻神。
本当に小学生みたいだ。
「とりあえず5割程送ったぞ。」
「ふむふむでは、」
と言うと『指パッチン』をした。
すると景色はモノトーンになり不思議な雰囲気を漂わせていた。
「そうか、お前『時止め』を使ったことがないのか。」
「そうなんだよ。でもその頃には『時止め』なんかその辺の魔法と同じような扱いになってきたけどな(^_^;」
と苦笑いをした。
「そうだったなw」
と半分嘲笑いのような笑いを見せた。
「よし!次をお願い!」
と今度は天変地異がエネルギーを送り出した。
「俺も5割くらい送ったで。」
「おーーー!」
と見た目上は何も変化がなさそうだが、1発殴ると、
「ん?全然効かない!」
とほとんど無ダメージのようだ。
実際は無ダメージでは無いがあまりにも速すぎる再生能力によってダメージを無効化しているようにしているようだ。
「強!」
「おかげで面目がたったからな笑」
とにっこり笑顔の天変地異。
「よし!次に行こう!」
と今度は複写君がエネルギーを送り出した。
そういえばだがもう500年は経ったはずなのに元々いたあいつにバトンタッチしないんだ。
もう完全に譲ってしまったのだろうか。
まあ良いか。
「おお!!」
と嬉しそうな転廻神。
なんといったって神史上最強の力なのだから。
「うーーん、、なんか遠距離攻撃ある?」
と聞くと、
「時止めしようか。」
「おっ、ありがとう」
と指パッチンをすると同様の現象が起きるかと思ったら消されてしまった。
「おおおおお!これが『死』!」
と時止めを殺したのだ。
概念ごと殺しさるとは無茶苦茶な技だ。
その後だが、色んな感じに混ぜ合わせて遊んでいた。
そして、
「もう全部一気にちょうだいよ!」
「どうするか?」
「ええんちゃう?」
「いいやろ。」
との事で同時に残りのエネルギーを送り出した。
そしてその時奇跡が起きてしまう。
ちょうどその時地上では南海トラフ地震が起きていた。
それは天界も例外なく起こる仕様になっていた。
迷惑極まりない。
特にプレートは無いのに起こるのだ。
その時偶然にもエネルギーを送り出している最中だった。
エネルギーはビームみたいにして送り出している。
また神のエネルギーには言い伝えがある。
『時間』、『地形』、『攻撃』のこの三要素が『エネルギー』として『同時に』衝突する時世界が崩壊してしまうと言うことがある。
それは器で受け取る分には良いがエネルギー単体で結合するのは良くない。
何度か2要素なら結合したことはある。
しかしその度簡単に対処をしている。
しかし今回は完全に3要素が混ざっている。
しかもこれまでは『攻撃』の要素がなかった。
なのでそれまでに存在したものは言わば『後方支援型』だ。
そいつはあまり強くはない。
なんて言ったって『攻撃手段をほとんど持たない』のだ。
戦うにしてはあまりにも弱い。
そんなこともあったが、今回は三要素が完全に揃ってしまった。
しかもそれが結合した理由もこれまた偶然なことだった。
3人が横に並んで転廻神に向かってエネルギーを送り付けていた。
その時あの地震が起きた。
時の神は常に浮いているから大丈夫だったもののほか2人は地面に足をつけていた。
まあ複写君は仕方がないとして、なんで天変地異は浮いてないんだ?
実際常にエネルギーを消費し続けるが、髪になったらそんなの誤差みたいなものだ。
一般人が10カラットのダイヤモンドを買えと言われても無茶なものだが、石油王が同じものを買えと言われたらその辺でお菓子を買うように買うのと同じようなものだ。
なのにしないのは何故だ?
まあ別に良いが...
「おぉっと!」
そして左右2人が転けた。
その時偶然にもエネルギーは転廻神に当たらずエネルギー同士でぶつかってしまった。
「!?」
反射的に止めたがもう後の祭り、無駄なあがきだったようだ。
「おーー、揺れたね。てかなんで天界に来てまで地震を経験しないといけないんだよ..」
「まずいぞ...」
「?」
と本気で焦る時の神。
「何がまずいの?」
「前を見る以前にこの『覇気』と『存在感』を感じないのか?」
と言われたので意識を向けるとありえないほどの『覇気』と『存在感』を感じた。
「!?おいおいどういうことだよ、この存在感と覇気なら達也さんに匹敵もしくはそれを上回るぞ!」
と臨戦態勢に入る複写君。
「あー、またやってしまったのかよ」
「天変地異よそんな嘆けるほどのものでは今回は違うぞ。」
「?なんでだ?前も同じようなことがあったが10日やそこらになればもう終わっていたぞ。」
「今回は違う。今回は『攻撃』の要素を持った。」
「....!」
「気づいたようだな。」
「?どういうこと?」
「お前が参加したことにより完全にヤバいやつを産んだということだ。」
「まじかよ、ならさっさと終わらせるぞ!」
「分かっているが、、」
と集結したところでは「赤」、「青」、「緑」の3色のオーラが出てきた。
「!?オーラだと!?」
「?何か問題でもあるの?」
「あ、ああ。なんといったて、このタイプは初めて見たという点にある。」
「おいおい、時の神さんが初見とかまじかよ。」
と言いながらも浮遊し続けるオーラ。
すると動き出した。
「あっ!動いた!こいつどうやって対処するんだ?」
「分からない....」
と言っている間にも消えてしまった。
「あ!追いかけるぞ。天変地異は『裏世界』を、転廻神は『表世界』を、複写君は『現世』を、俺はここを見回った後『地獄』にいく。」
「了解!」
と同時に言って散した。