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幻影

作者: 四ノ宮楓

探したって 泣いたって


もう帰ってくることはないのに


気づけば生活のどこかに


あなたの影がある


わかってた


きっともう無理だって



語り合って 笑ったって


意図しない不調和が生まれた


突然じゃないからなんて


自分に言い訳をして


飲み込んだ


笑顔で終わろうって



フォルダの写真を全部消した


もらったプレゼントも全部捨てた


部屋の布団の匂いも消えた


なのになんでまだあなたがいるんだろう


都合のいい部分ばかりを抱えたあなたが


私の日常に存在する


心に空いた穴を泥で埋めるように


私を傷つけ誘う

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