表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファースト・ダウト  作者: 羽島りゅう
一学期:入学編
8/37

第4話

 悠人って凄いですよね、学校初日で友達作っちゃうなんて。僕はできない(少なくとも初日は)、そんなにコミュニケーション能力高くないので。

「それにしてもお前、クラスに入ってきたときもその後も、ずっと中川さんと話していたけど彼女か?」


 と、皆の疑問を代弁したようなことを聞いてきた。


「いや、彼女じゃない。最近仲良くなって住んでいるところが近いから、一緒に来ただけだ」


 嘘は言ってない。普通にとらえなければ。


「そろそろホームルームの時間なので自分の席に座ってくださーい」


 新井先生がそう言うと、騒がしかった生徒達が一斉に自分の席に座った。


「明日から授業が始まるので今日はしっかり寝てくださいね。それでは今日は終わりです」


 今日はもう帰っていいらしいので、帰ろうと席を立ったとき、翔が話しかけてきた。


「なぁ、悠人。LINE交換しようぜ」


「おー、ちょっと待って」


 俺はスマホを取り出すためにポケットに手を入れたが、

「あれ? スマホがない」


「おいおい、スマホ失くすのってやばくね。学校に持ってきたのかよ?」

「多分持ってきたと思うんだけど……」


 ポケットの中や机の中を探したが……ない。


「どうしたんですか? 悠人くん」


 もう一度机の中を探していると、凉が振り返りながらたずねてきた。


「スマホをなくした」


「たしか家から出るときに、リュックの内ポケットに入れていませんでしたか?」


 確かに入れたかもしれない、そう思って探してみると、


「あっ、あった。ありがとう凉」


「いえ、あって良かったです。そろそろ帰りませんか?」


「ごめん、翔とLINEを交換するまでちょっと待ってくれ」



「いいですよ」


 そんな会話を交わして翔の方に振り替えると、呆れた顔をしていた。


「な、なんだよ」


「いや、お前さっき彼女じゃないって言ったけど、まさか彼女じゃなくて妻の方だとは思わなくて」


 どんな勘違いだ。さすがにこれ以上誤解を増やすのは不味い。


「いや、妻でもないから。そもそも結婚できないじゃん、年齢的に。それに俺はいいかもしれないけど、凉には失礼だからな」


「なぁ?」と、言いながら凉を見ると(ほほ)を赤に染めていた。


「わ、私はその……」


 赤い頬を隠すためなのか、凉は下を向いてしまった。


「お前も早くスマホ出せ。LINE交換しようって言ったのお前だろ」

 

 翔は「へいへい」と、いいながらスマホを出した。

 LINEの交換は、この前凉としたばかりなので覚えている。交換し終えると早速翔からLINEが来た。


『さっきの話後で詳しく教えろよ』

ニヤニヤしたスタンプ。


 思わず翔を(にら)むと、ニヤニヤ笑って返された。


「凉、LINEの交換終わったから帰ろう」


「は、はい」


「じゃあな悠人。さっきの話楽しみにしてるからなー」


「楽しみにしなくていいわ、そもそも話さん!」


 そう言いながら俺は教室を出ていった。

 アクセスしてくださった方、ありがとうございます。

 もしよかったら、感想やポイント評価などお願いします。(モチベがメチャメチャ上がるので)

 感想は『小説家になろう』にログインしていなくても書けます。(多分)


 ちなみにこの後、翔からLINEで質問攻めにされた悠人ですが、全部無視しました。


 ではまた~。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋愛物も書き始めたのでよろしくお願いします。 ⏬『再会した幼馴染が可愛すぎる件』⏬ https://ncode.syosetu.com/n3768gb/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ