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ファースト・ダウト  作者: 羽島りゅう
序章:出会いの季節
3/37

第3話

「え?」


 やめてその首コテンってするの。かわいすぎる。


「他意はなくて、壊れたお札の代えが見つけるまで俺の家にいないかってこと。これから他の話をするからそのあとから考えてくれて大丈夫」


「分かりました」


 そういって凉は姿勢を正し、真面目な顔になった。


「質問なんですが、さっき言っていた潜在能力ってどんな力なんですか?」


「潜在能力、通称妖力は妖魔と戦う力なんだ」


「妖魔と戦う力?」


「そう。妖魔は妖気を求めて人を襲っている」


「え? でもそんなこと、聞いたことがないですよ?」


「そう、恐らく聞いたことがある人はごく一部だろう。普通は枯渇ギリギリまでしか吸わないから。でも妖気が大きい人は別だ。妖気の大きい人は、妖力を使って自分のことを殺してくる。だから、妖気の大きい人は身体から妖気を根こそぎ吸いとられる」


 そしてさらに、


「妖気が体の中から無くなると、吸いとられた人は死んでしまうんだ。」


「し、死んじゃうんですか」


「そう、これはどうしようもない」


 驚くのも当たり前だ。死ぬかもしれないんだから。


「ここまででなんか質問はある?」


「妖魔は何故妖気をそんなに求めるんですか?」


「ただの己の強化だよ」


「己の強化? 何でそんなことを?」


「妖魔は妖魔同士で殺し合いをする。そのときにより大きい妖気を持っている方が強い。そして、殺し合いに勝った方が相手の妖気をまるごともらえる。そうやってどんどん強くなっていくんだ。これも結局は妖気のため。基本的には人を襲うよりも、妖魔と戦った方がコスパはいいから。」


「そこまで来るとただの……」


「そう、共食いだよ。生き残るためしょうがなくなのか、それとも積極的になのかはわからない。でもやつらは、人から妖気を吸うか妖魔を倒すしか妖気を増やす方法がない」


 まあ、どっちにしても妖魔は奪うことでしか妖気を増やせない。まさに弱肉強食の世界だ。


「他にはある?」


「妖魔は妖気が小さい人を妖気が枯渇するまで吸わないんですか?」


「枯渇するまで吸うとその人は死んでしまう。そして、死んでしまったら後世に産まれる人たちの妖気を吸えなくなる。だからギリギリまでしか吸わない。そんなやつらなんだ。でもさっき言ったように妖気の大きいは根こそぎ吸い取る。そして……」


「そして?」


「この街には妖気が大きい人がすごく多いんだ」


 そう、この街は他の街よりもはるかに妖気の大きい人たちが多い。


「昔この街ですごく強い妖魔二体が戦い、相討ちになった。普通、人間や妖魔は死ぬと残った妖気は大地に吸収される、でもその二体の妖魔は、妖気が大きすぎて大地が吸収できずに大気中に逃げてしまった。そして、そのときに残った妖気がここに住んでいる人たちに還元されて、妖気の大きい人たちが沢山生まれてしまったんだ」

 読んでくれてありがとうございます。

 あと一時間後に更新します。


3/4

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