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試射会

作者: 尚文産商堂

手野武装警備では、定期的に試射会と称する会を開いている。

これは、手野武装警備に所属する艦の実弾演習のことだ。

特に、就役して初めての実弾演習のことを試射会と称することが多い。


この試射会が行われるときは、大々的な宣伝とともに、手野テレビによる生中継や、観戦武官、そして抽選による選ばれた一般人が観ることができる。

観戦武官は一般に手野武装警備の試射会が行われることを各国に通知した際に、募集を行う。

この募集に応じた国の中で、最大5名までをまず選定してもらい、そこからさらに手野武装警備側で抽選などを実施し、1か国最大3人、合計で102人程度に招待状を送付する。

この招待状によって、観戦武官が招待されることとなる。

なお、観戦武官はその一覧が公開され、各国からの情報も一部公表されることとなっている。


一般人の応募は、手野データが一括して扱うこととなっている。

手野武装警備からの委託という形でその業務を受けている。

手野武装警備が試射会の日程を発表した翌々日の12時にインターネット、電話、はがきによる応募期間が開始される。

この応募期間は2週間から3週間程度取られ、期間終了後1週間をめどに応募完了の通知が郵送される。

完了通知には当選発表日時が記載されており、応募番号が併せて載っている。

この当選発表日時までにコンピューターによる抽選が実施される。

また応募番号がこの時に必要となり、抽選結果はインターネットのホームページのほかに、手野新聞と郵送により発表となる。

なお、当選、落選問わずに郵送はなされる。

当選者に送付される当選証書を当日もってくることにより、入場することができる。

一般人は有料席あるいは無料席があり、有料席も甲乙丙の3つに分けられている。

これらは試射会の会場となるのが海上であるため、船に乗って行く際の客室のランクと一致するようになっている。

このため、応募時にどのランクで応募するかを決めなければならない。


試射会は実弾演習のため、観戦するための区域が設定され、また海上での演習により警戒区域が指定される。

この警戒区域は当然海上保安庁などに通知したうえで設定されるため、周辺海域には一切の船、飛行機の類は侵入することが許可されない。

ただし、撮影のため、安全な空海域からの船や飛行機あるいはヘリコプターの隊食いは飛んでいるが、これらはすべて手野グループに属するものでなければならない。

撮影テープはDVDやBDとして販売される。


実弾の種類は、大将となる艦船によってさまざまであるが、戦艦の場合、主砲が片側ずつ、交互撃ち、斉射、各砲門撃ちの3つのパターンをランダムで実射する。

それを左右両側2回ずつは最低でも行われることになる。

安全圏からの観戦となるものの、その轟音はすさまじいものがあり、全ての観戦武官と一般人には耳当てや耳栓が配布される。

それであっても、一時的な難聴となる者もいるため、付けない者はいない。

試射会終了後は、小規模な観艦式が行われる。

今回の試射会や実弾演習に参加した艦船によるもので、手野演習観艦式と称される。

観閲官が座乗している艦船を座乗艦、それに付き従う艦船を同道艦と呼び、演習参加の艦船は第1列から第4列程度に分けて観艦式を実施する。

なお、座乗艦は観戦武官が同乗しており、同道艦は一般人の観戦者が乗り込んでいる。


この実弾演習の場所はおおよそ手野島周辺になるため、おおよそ1週間程度の旅程が組まれることになる。

そのため一般人の観戦者は手野船舶からチャーターした客船に乗り込んでいる。

当選者の人数は600人から1500人程度と年によってチャーターできた船に左右されるため、一定しないが、彼ら全員が1週間寝起きする場所は確保される。

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