⑥高校前で
家から少し離れたところにある高校に、僕は友達と来ている。
友達は、この高校に通っているお兄ちゃんに、今すぐ渡したいものがあるらしい。
ちらほらと校門から出てくる制服達。
制服やスカートの裾がヒラリと揺れる。
友達と一緒に校門の前で、友達のお兄ちゃんが来るのを待っていた。
するとそこに、長すぎる車がゆっくりと止まった。
リムジンという名前の高級車だということは分かった。
止まったリムジンからは、あの家政婦さんが降りてきた。
しかも運転席から平然と。
運転手の仕事ではないだろうし、保有している自分の車っぽい雰囲気だった。
ここは男子校なので、迎えに来たのだとしたら弟だろうか。
若すぎるから、息子ということはないだろう。
とにかく、お金持ちだということは確定した。
でも、お金持ちなら、なんで家政婦をしているのだろうか?
そんなことを考えている間に、ひとりの制服を着たイケメンが、家政婦さんに近づいていった。
そのイケメンは家政婦さんのことをママと呼んでいた。
もう家政婦さんのことで驚かないと思っていたが、想像の上を行き、パニックになった。
これ以上の事実は、もう堪えられそうにない。