プロローグ
いやー物書きって難しいんですねぇ…
適当にやっときゃ形になるでしょアッハッハとか豪語してた自分を叱りに行きたい気分です(ぉぃ
というわけで初めて物書きに挑戦します。
不慣れとかそういう次元じゃないレベルで不慣れなのでどうか微熱くらいの暖かさで見守ってください。
ついでに誤字脱字などあればお教えいただけると幸いです。
ではでは…世界遺産の擬人化物語をお楽しみくださいませ!
封筒を開けたら見知らぬ地にいた――――いや自分でも何を言ってるかよく分からない。
質の悪い悪夢だと思い込みたいところだが左手に確かに握っている大きな茶封筒と目の前に広がる一面の砂世界がそれを良しとしてくれない。
そして何よりも…
「おーい!!ねーえ!!きいてるー!?」
と周りで喧しく騒ぎ立てる少女が僕の思考回路を阻害していた―――――
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
平日の起床時間は決まって6時半だが今日は5時にセットした目覚ましで飛び起きる。
適当に寝間着を整えて玄関へ走る。ドアを開け郵便受を確認する。
中に無造作に入っていた封筒を取り出す。小さなハサミで刃を入れる。
…あっ…語れることこれだけじゃん…
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
それっぽい回想をして現実逃避をしようにも思い出せることがこれだけではどうしようもない。
現実を受け入れようと改めて周りを見「ちょっとー!むししないでー!」「うるさい」
面倒くさそうだし無視し続けようとも考えていたが砂以外に視界に入るモノはこの少女だけだ。情報を得るためにも少女と向き合うしかないだろう。重い腰をよっこらと上げて90度右を向く。
「あのさ「あー!!ようやくこっちみたねー!!さみしかったよー!!いきてないかとおもったー!!」
問いかけを遮られた挙句脳味噌に直に響きそうな声を浴びせられて思わず後ずさる。なんだコイツ。公害レベルじゃねーか。
「ちょ、ちょっと待て。落ち着いてくれ」
「わたしはおちついてるよー!だいじょうぶー!」
大丈夫なんだろうか。一抹どころか千抹の不安しか覚えない。訝しげに見つめているとまた少女が口を開く。
「ねーねー!!なにもってるのー!?」
「ん?あぁこれのことか」
少女に指摘されて僕は手元の封筒に視線を移す。封が完全に切られた封筒から中身を取り出すと―
「僕の小さな努力が作り出した…大きな結晶だよ」
辛子色に塗られ「MEISTER」と書かれた小さなカード。僕の資格を証明してくれる大切な1枚だ。趣味で始めてみた勉強だったが時を経るにつれ想いがどんどん大きくなり最上位級を受けるに至ったのだ。いざこうして手に取ると感慨深いものがある。時に苦しみ時に涙を流し…色々なこともあったが結果は最高なものとな「それなーにー!?」「人が感動に浸っている時くらい邪魔をするな」
いい加減灸を据えようかと思い少女を注視する。緑青色のワンピースのような服。張り裂けんばかりの満面の笑み。7つの突起が出た独特の王冠。中学生程度かと思われる身長。左手にはⅣ.JUILLET1776と刻まれた板のようなもの。さらにチラリと見える壊れかけの足枷。
…頭の中で”小さな可能性”が浮かんできたが我ながら馬鹿らしいと一蹴する。まさかそんなことは有り得ない、と。
僕はあくまで平静を装って彼女に尋ねる。色々聞きたいことは急に湧き上がってきたが心の内に抑える。
「…一つ聞いてもいいかな?」
「んー?なーにー?」
「君の…君の名前は?」
「わたしのなまえー?わたしのなまえはねー…」
「スタチュー!リバティー・スタチューだよ!!」