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合流

「お、起きたかレアン」

 目を覚ますと仲間は既に到着していた。全員大きなマントを着ていて、大人の竜が二人と、ボクより小さな女の子が一人。大人の竜の方は青い竜と緑の竜で、それぞれアオ兄とタカ兄。女の子の方は桜色の竜でサクラ。家族同然に暮らしてきた仲間たちだった。アオ兄は周りの景色と地図を照らし合わせていて、タカ兄は大きなリュックの荷物を確認をしていた。

「皆――来たんだ」

 寝惚け眼を擦りながら身体を起こすと、サクラがハイこれ、と水筒を差し出してくれた。手持ちの水が無くなっていたのに気がついたのだろう、いつも気が利く子だ。

「ゴメンな、先に一人で行かせて」

「ううん、大丈夫だったよ。用事は済んだの?」

 勿論、とアオ兄から声が返って来る。ボク以外の三人は他に用事があったので、他の街から合流してきた。子どものボクを一人にしてと言えば聞こえは悪いけれど、こういった旅はもう何度もしてきているし大丈夫だろう、という判断からだった。一応、信頼はされている。

「ユメでもみてたの? なんだかしあわせそうだったの」

「うん」

 頷きながらボクはさっきの夢の内容を思い出していた。ハッキリとは思い出せなかったけれど、あの美しい竜のことは覚えていた。優しい目をしていた。最後に何か言っていたような気もする。

「まだ寝惚けてるのか? 上の空だぞ」

 気がつくと目の前にタカ兄の顔があって一瞬ギョッとした。

「だ、大丈夫だからそんなに見つめないで!」

 慌ててボクは両手を目の前で振った。なら良いんだけど、とタカ兄は立ち上がった。タカ兄なりの心配の仕方なのだろうけれど、恥ずかしがり屋のボクにはちょっと厳しいときがある。顔を近づけられるのはそんなに得意ではなかった。

「さて、合流出来たことだし始めるとするか」

 アオ兄はそう言って開いていた地図を閉じた。始める、というのはボクらが受けた依頼のことだ。

「アオ兄、本当に此処にあるの? その――」

「“破滅の旋律”か。調べた限りだと此処が有力だからな」

 “破滅の旋律”――それはある歌の楽譜だと依頼者から聞いていた。何でもそれは歌えば街一つを破壊してしまう程の魔力を持ったモノらしい。危険な代物ではあるけれど、今はその歌を歌える者が存在しないため、効力を発揮出来ないのだとか。

「にしても、何で今更そんなモノが欲しいんだろうな? 依頼者も変わってるっていうか」

 タカ兄の疑問はもっともだ。実際そのことを依頼者に尋ねたのだけれど、どうしても答えてはくれなかった。けれどボクらはその話に興味を持ってしまった。色々な場所を旅してきたからかもしれないけれど、好奇心が優先された。だから怪しさ半分、興味半分、と言ったところだ。

「さぁな。――ま、本当に危険なモノなら依頼を諦めれば良いさ」

 よし、とアオ兄は頷いた。「とりあえず手分けして手がかりを探そう。何か見つけたらすぐに連絡すること。良いな?」

「はーい」

「了解」

「ハーイなの!」

 ボクらはまたバラバラになって、捜索を開始した。

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