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《神の欠片》について









・神とは


「神の精神は、決して思考するべき物ではない。神の精神とは、神にも理解出来る物であるべきではない。神の精神とは、即ち世界を包む法則そのものであり、不変であり続けるべき物である」

「神の肉体は、決して干渉されるべき物ではない。神の肉体とは、神にも変質させる事が出来る物であるべきではない。神の肉体とは、即ち世界を生み出す原初の点であり、完全なる物質であるべき物である」


 ヴェレングスと言う世界は、我々の世界の法則に《天秤》と言う法則を加えた神の精神=法則から生まれた。

エルロードはこれを、『神の種=神の肉体』と呼んでいる。

これが何も存在しない虚無の空間に落ちたときが、世界の誕生である。

法則は全知全能であり、あらゆる可能性を内包しているが、その力を行使する『意思』を持たない。

故に世界は揺らぐ事無く安定し続ける。

しかし、ベルヴェルクの行った実験によりエルフィールは僅かながらに神の力を削り取ってしまう。

結果として世界の法則に歪みが生じ、『神』と呼ばれた存在は死してその身を砕かれた。

神は二つの大きな破片と、細かく小さな欠片へと変じてしまったのだ。

この細かな欠片こそが、煉たちの持つ力である《神の欠片》である。











・《神の欠片》について


 死した神の一部、即ち世界を包んでいた法則の一部分。

意志を持つ人間がそれを手にする事で、世界に存在する概念の一部を自在に操る事ができる。

世界にその概念が存在し続ける以上は操る事が可能であり、その力を制限する方法はない。

《欠片》は魂に宿り、その魂を徐々に変質させてゆく。

超越者となる人間の精神が異常な方向に定まっているのは、これの影響による部分が大きい。

人間は、そのままでは神とは成れない。


 《神の欠片》には全知と全能の二種類が存在している。

全知は使い手の知覚に何らかの影響を及ぼす力であり、全能は力を放出して何らかの作用を引き起こす力である。

基本的に全知の方が燃費が良く、長い時間発動する事が出来るが、全能の方が威力という面では高くなる。










・《欠片》のルール


1:《欠片》同士は互いに干渉し合う。


 煉と出会ってからミナの力が増してきている。

また、いづなとの出会いで誠人の《神の欠片》は活性化を始めた。




2:同じ《欠片》は複数存在する事もある。


 フリズは、カレナと同じ《欠片》を持つ人間をエルロードが捜し当てたに過ぎない。

誠人と椿の持つ欠片は同じもの。




3:同じ《欠片》は、触れ合っているとより強い力を発揮する。


 単純な足し算の問題。そして、エルロードが誠人と椿の二人に目を付けた理由。

二人の力を、いずれは《未来選別》へと昇華させる布石。




隠しルール4:《神の欠片》は、本来の神である世界の法則から零れ落ちた物。

 神についての解説を参照。

このことから、エルロードは神ではない事が証明される。




隠しルール5:エルロードは、滅んだ世界から《欠片》を持ち去り、新たな世界で同じ《欠片》と融合させている。


 運命に敗北した世界の記憶を、次の世界に僅かながらでも引き継がせる為の悪足掻き。

しかしこれにより、かつての世界で失敗した選択肢に直面した時に、何となく嫌な感じを受ける事がある。

また、断片的に記憶が蘇る場合があり、その時には思考にノイズが走る。

唯一、ミーナリアだけは比較的簡単に記憶を取り戻す事が出来る。











・力の位階について


・《回帰リグレッシオン


 《神の欠片》の力を強化し、本来神が持っていた出力で能力を発動させる事。

単発で発動させる通常タイプと、自分自身を強化する肯定創出エルツォイグングがある。

この位階に至る為には自身の『願い』を肯定し、それを貫く為の『価値観』を創出する必要がある。

ここに至った人間は、自分の価値観を絶対のものだとするようになり、いかなる事でも揺らぐ事がなくなる。




・《超越ユーヴァーメンシュ


 最大限まで育った《神の欠片》の力を利用し、限定空間内で、己の能力の範囲内で自由に世界を改変する。

結果、その空間内では使用者が設定した法則=《神の欠片》が働くようになり、使用者の望む現象を引き起こす事ができる。

相手の超越ユーヴァーメンシュにの法に対抗するには、同じく超越ユーヴァーメンシュを使うしかない。

完全発動には自らの願いを祝詞とした詠唱を唱えなければならないが、発動を決意した時点で仮展開状態が形成される。

この段階に至るには、非常に強い願いと、この世界を変えたい=理不尽な世界に対する怒りと憎しみを原動力としなくてはならない。











・《神の欠片》の格について


 《神の欠片》には格が存在しており、それが高ければ高いほど力の成長は遅くなるが、強力な力が操れるようになる。

現在登場している《神の欠片》の格は、以下のようなもの。



創世ゲネズィス》>《拒絶アブレーヌング》=《永劫アイオン》=《虚無ヌル》≧《未来選別ツークンフト》=《時空ラウムツァイト》>《魂魄ゼーレ》=《読心ゲミュート》≧《安寧フリーデン》>《静止アンシュラーグ》=《分断ディヴィディエート》≧《遮断バウシュタイン》>《加速ベシュレウニグング》>《記憶ゲデヒトニス》=《情報アオスクンフト











・それぞれの《欠片》について


欠片:《拒絶アブレーヌング

所持者:九条煉

分類:全能


 九条煉の持つ《神の欠片》。

人の持つ拒絶の意志を司る概念であり、本来ならば防御向けの能力。

しかしながら、煉はこれを『因果律の操作』という形で発現させている。

結果として得られたのは強力無比な破壊力を持つ能力であり、これには煉自身の精神性が大きく作用している。






欠片:《未来選別ツークンフト

所持者:神代誠人、雛織椿

分類:全知


 神代誠人と雛織椿の持つ《神の欠片》。

未知、未来を司る概念であり、本来ならば操作できる能力ではない。しかし意志を持つ人間の性質上、選別という形で操る事を可能とした。

誠人たちは、この力を『可能性世界への干渉』という形で発現させている。

即ち平行世界の渡航であり、無限の可能性を自在に操る事ができる。






欠片:《読心ゲミュート

所持者:ミーナリア・フォン・フォールハウト

分類:全知


 ミナの持つ《神の欠片》。

本来ならば《感情ゲミュート》という能力であり、人間の感情を司る概念。

あらゆる感情を制御し、洗脳や催眠など危険な形で発現しやすいが、ミナはこれを『読心能力』という形で発現させている。

結果として攻撃性の一切が失われているが、ミナらしい優しい力であると言える。






欠片:《加速ベシュレウニグング

所持者:フリズ・シェールバイト

分類:全能


 フリズ・シェールバイトの持つ《神の欠片》。

あらゆる速さを司る概念であり、非常に応用範囲の広い能力。

フリズはこの力を、当初は『分子振動への干渉』という形で発現させていた。

しかしながら回帰リグレッシオン以降は『時間への干渉』という形に進化している。






欠片:《記憶ゲデヒトニス

所持者:霞之宮いづな

分類:全知


 霞之宮いづなの持つ《神の欠片》。

記憶や記録など、人や物に刻まれた情報を司る概念。

いづなはこの力を、『記憶情報の蒐集』という形で発現させている。

結果として、あらゆる記録・情報の根源であるアカシック・レコードにまで到達している。






欠片:《魂魄ゼーレ

所持者:雛織桜

分類:全能


 雛織桜の持つ《神の欠片》。

あらゆる生物に存在する魂を司る概念。

桜はこの力を、そのまま『霊魂への干渉』という形で発現させている。

桜は自分の内側に霊魂の世界への門を持ち、そこから全ての魂に干渉する事が出来る。






欠片:《静止アンシュラーグ

所持者:水淵蓮花

分類:全能


 水淵蓮花の持つ《神の欠片》。

物体の動きが止まる事、停止を司る概念。

蓮花はこの力を、『認識したものの停滞』という形で発現させている。

動きだけではなく、果ては命すらも停止させ、自らの水底に沈める。






欠片:《遮断バウシュタイン

所持者:フェゼニア

分類:全能


 フェゼニアの持つ《神の欠片》。

遮る事、通り道を塞ぐ事、力の流れを司る概念。

フェゼニアはこの力を、『物理的なエネルギーの遮断』という形で発現させている。

基本的に光は通すようにしているが、望めばそれすら遮る事も可能。






欠片:《時空ラウムツァイト

所持者:エルフィール・ミューレ

分類:全能


 エルフィール・ミューレの持つ《神の欠片》。

無限に存在する世界、それらを繋ぐ次元を司る概念。

エルフィールはこの力を、『多次元世界への干渉』という形で発現させている。

また、他の《欠片》を持ち合わせていた時期ならば、可能性世界への干渉による過去への渡航を実現していた。






欠片:《創世ゲネズィス

所持者:ベルヴェルク

分類:全能


 ベルヴェルクの持つ《神の欠片》。

最強の《欠片》であり、世界を創り上げる創造を司る概念。

ベルヴェルクはこの力を、そのまま『世界の創造』という形で発現させている。

無限に宇宙を生み出し、その力で敵を破壊する、圧倒的なまでの量と質を併せ持つ能力。






欠片:《情報アオスクンフト

所持者:篠澤姫乃

分類:全知(発現は全能)


 篠澤姫乃の持つ《神の欠片》。

あらゆる存在が持つ情報、存在の発生源を司る能力。

本来ならばそこに刻まれた情報を読み取る程度の力だが、姫乃はこれを『情報の書き換え』という全能の形で発現させている。

結果として得られた力は非常に強力であり、あらゆる物を斬り裂く刃を手にしている。





















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