そのココロを読まれてやしないかと
掲載日:2025/10/21
最近、わたしは犬の気分。ねこよりも、犬の気分。そういう日もあるかあ、自分なりに理解しようとしているのか、ねこは何も文句を言わない。けれど、ちょっぴり、さみしそうな顔。
最近、わたしは犬の気分。ねこよりも、犬の気分。そのココロを読まれてやしないかと、あらゆるねこたちと目が合わせられない。
風が出て、きいきいと木の枝が、壁や窓をひっかく。その音の訴えていることには、きっと魔法つかいを呼びよせているのだろう。それも悪い魔法つかいだ。悪い魔法つかいはどこかしら。あの人の胸のなか、その隣の人の胸のなか。あっちの人にも、こっちの人にも。そして、わたしの胸のなかにも。
わたしの隣で、ねこは寝ている。開けられた窓から流れてくるキンモクセイの香りが、おふとんみたいにねこの体をやさしくつつむ。ねこは、安心して寝ている。
けれど、わたしは、犬の気分。




