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第17話
約2か月が過ぎた。
ようやく電話で長男が連絡がきたことを教えてくれたから、これで内容を詳しく知れると思って待ち合わせ場所に向かう。
待ち合わせ場所の手野駅から、さらに長男が用意してくれた車に乗り込んで30分ほど、前と同じ総合博物館がある手野公園の駐車場にやってきた。
そこから歩いて15分、またもや総合受付を経て、とうとう刀の秘密を明らかにするために、これまた前と同じ部屋へと通された。
「長い間お待たせして申し訳ありませんでした。ようやく結果が出ましたので、お伝えと、こちらのお返しをするために、ご足労いただきました」
部屋に並んでいるのも前と同じ、と言いたいところではあるが、すこし人が増えている。
「えっと、こちらの方は……」
俺が学芸員のリーダーに尋ねると、ああ、と思い出したかのように紹介した。
「当館の館長と副館長です。今回は是非に、と申しておりまして」
紹介されながら握手をそれぞれとかわしていった。




